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消雪用ポンプ不具合の意外すぎる原因 [雑感]

2020年12月15日から新潟県や群馬県北部を襲った大雪は、甚大な被害をもたらしています。18日時点では小康状態となっていますが、高速道路には昼時点で未だ1,000台もの車が立ち往生し、魚沼地方を中心に影響は続いています。
私の住む長岡市では、交通障害こそほとんどありませんでしたが、突然の大雪に雪かき等の対応を迫られました。

そんな中、我が家の消雪用ポンプが動作しなくなり、家の前の雪を手作業で近くの融雪場所に搬出しなければならない状態が2日ほど続きました。

我が家の消雪用ポンプは浅井戸タイプで、地下水を汲み上げて小さな穴の開いたホースに水を流し、その穴から水を噴出させて雪を消すために用いられます。
そのポンプが動作しなくなったため、手作業での重労働を強いられてしまったわけです。

当初は15日夕方からの降雪予報だったため、15日の日中に消雪ポンプの準備を進めればよい、と高をくくっていたのですが、実際には朝から雪が降り始めてしまい、十分な準備も出来ないまま消雪ポンプを稼働したところ、一瞬動いた後に停止してしまうという状態になりました。

何度やっても安全装置が働いて停止してしまう状態が続き、その日は諦めて手作業での除雪に終始しました。翌日になって降雪はより一層激しくなり、除雪作業の傍ら、消雪用ポンプの復帰を試みたのですが叶わず、意を決して修理業者に頼むことにしました。

市内には、自宅や事業所、あるいは町内会で井戸を掘り、ポンプを設置して消雪を行っている所が少なくなく、修理業者はすぐに見つかるだろうと思っていたのですが、タウンページを見たり、ネットで検索してみたりしても、ポンプ修理をうたっている業者はほとんど見つかりません。

そこで、ポンプを設置した業者に当たってみようとしたのですが、何分、井戸を掘ってポンプを設置したのは少なくとも20年以上前のことらしく、同居する義母は設置業者名を覚えていませんでした。
何とか、近所の人から設置業者の情報を得たのですが、ネットで検索してもヒットしません。どうやら既に廃業してしまったようです。

仕方がないので、再び「ポンプ修理」でネット検索し、大手水道修理チェーン2社と市内の業者1社を候補として見つけました。
ポンプが壊れているとなると、結構高額な修理代金になりそうであり、業者によって修理代金に大きな違いが生じる可能性もあったため、本当は相見積もりをしたかったのですが、そうも言っていられません。

最初に大手水道修理チェーンの内、初期費用1万円からとしている会社に電話をしてみたところ、20年以上も昔のポンプの修理対応はできない、と言われました。
もう一つのチェーン会社も似たようなもんだろうと思い、結局、市内にあるほぼ唯一の業者に電話しました。その業者は従業員3人の有限会社で、最初は正直言って不安もあったのですが、他に選択肢はありません。

電話に出た事務員の方から、「折り返し作業担当者から電話をさせる」との応対があり、しばらくして連絡をいただきました。
担当者の方からは、「今請け負っている作業が完了したらすぐに駆け付ける」との回答があり、夕方になって来てくれました。そこで実際にポンプを見てもらい、不具合を確認してもらった後、作業に取り掛かってもらいました。

小一時間ほどポンプ周りや電源装置を確認していましたが、作業完了後の第一声は、「ポンプ、電源共に異常はありません」でした。
続けて、「電柱に設置されている200Vのトランスが故障している可能性があります」とのこと。

どういうことかと言うと、確かに200Vの電圧が来てはいるのだが、ポンプを作動させた瞬間に160Vほどに電圧が降下し、その結果、電源に過電流が流れて安全装置が働き、動作がストップするらしい。
その原因は電力会社の柱上変圧器(トランス)にあり、そちらを修理すればポンプは正常に動作するはず、と言うことでした。

直ぐに電力会社に連絡して対応してもらった方が良い、ということで、電話してもらえればこちらで状況を説明する、とも言ってくれました。
そこで東北電力ネットワークに電話をしたのですが、やはりこの大雪による対応で担当者が出払っているので、後ほど連絡させる、とのこと。

時間が掛かりそうだったため、トランス修理が完了してポンプの動作確認が取れたら連絡することにし、修理点検作業を一旦終了しました。
その後、しばらくして東北電力ネットワークの担当者の方から連絡があり、これからこちらに向かうとのこと。小一時間ほどで到着し、状況を説明して確認してもらった後、作業に取り掛かりました。

高所作業車で問題のトランスの状況を確認した後、一旦下に降りて補修部品を準備し、再び高所作業車で修理作業に取り掛かりました。
作業完了まで1時間強、すっかり夜になっていましたが、その後ポンプの正常動作を確認することが出来ました。

夜になって駆け付けてくれた東北電力ネットワークの方々、そして何よりも、的確な修理点検作業を行ってくださった「テラサワ機器サービス」(敢えて社名を公開させていただきます)のSさんに、この場を借りて深謝いたします。おかげで、この冬は無事乗り越えることが出来そうです。

その後ネットで調べてみたものの、柱上変圧器の故障によるポンプの動作不良に関する記事は見つからず、この症状は極めて稀なケースであることがうかがえます。
現場で実際に遭遇すれば分かるのかも知れませんが、恐らく机上の知識だけでは判断がつかないでしょう。

もしも大手水道チェーンに修理を依頼していたら、果たして同じような結果になっていたのかどうか分かりません。ひょっとしたら、ポンプの故障と決めつけられて、高い交換費用を支払わされた上に、結局症状が改善しないという状況になっていた可能性も否定しきれません。

今回の事例に限らず、現場経験やそれに基づく優れた洞察力から得られる体験知は、時として形式知を凌駕するものがあります。

2~3年前になりますが、年の暮れも押し迫ったころ、夜の10時半頃に突然停電に見舞われました。辺りを見回すと、隣家などではきちんと電気が点いており、どうやら停電は我が家だけのようです。
早速ブレーカーを見に行ったところ、漏電ブレーカーが落ちていました。原因となる配線用ブレーカーを突き止め、とりあえずその場は凌ぎました。

幸いなことにそのブレーカーはエアコン用であり、少なくとも夏までは使う予定がなかったため、半年ほど放置していました。
しかし、夏が近づくにつれ、さすがにこのまま放置という訳にはいかなくなりました。

そこで、ネットで漏電調査修繕業者を探したところ、これも地元には見つかりません。どうしたものかと考えていたところ、義母から古い付き合いの電気屋を紹介され、とりあえずそこに電話してみました。
結局、そこでは漏電調査は行っていないということでしたが、何とか頼み込んで対応できそうな業者を紹介してもらいました。

紹介してもらった業者は、「協栄電機商会」という小さな会社でした。通常は個人営業は行っていないようなのですが、電話をして事情を話したところ、依頼を引き受けてくれました。
早速家に来てもらい、調査を開始したのですが、なかなか漏電個所が見つかりません。

接続しているエアコンなどの機器類に問題はなく、コンセントボックスの中もこれといって異常は見つかりません。ブレーカー側も確認してもらったのですが、やはり問題なし。
それでも入念に調べてもらい、諦めかけたその時、「ひょっとして・・・」と言ってコンセントボックスの内側を再度確認。「原因が分かりました」と言って、私に見せてくれました。

そこには灰色のアース線がありました。よく見ると、皮膜にカッターで切ったような薄い切れ目があり、それが漏電の原因になっているのだろう、ということでした。
そこを絶縁テープで巻きつけてコンセントボックスを元に戻し、ブレーカーを入れると、・・・落ちません。無事回復しました。それ以来、漏電ブレーカーが落ちることはなく、夏の暑さを凌ぐことが出来ています。

それにしても、ちょっと見には絶対に分からない、アース線のわずかな切れ目を見つけ、そこが漏電の原因だと突き止めたことは、正に体験知のなせる業だったと思います。

一方、その場所にエアコンを設置したのは、大手家電量販店の指定業者でした。その業者は、私が立ち会っているにもかかわらず、設置する壁を叩いては「何だこの壁は、ベコベコだ」などとにやつきながら相方に話し、その後も家の建付けを嘲笑するような態度でした。

更には、交換して取り外した古いエアコンの室外機を、断りもなく2階の小屋根から庭に放り投げるなど、やりたい放題。作業完了後には、ろくな説明もないまま撤収し、通常ならば必ず記入をお願いされるアンケートの提示もなし。恐らく勝手に自分たちで記入し、量販店に提出したとしか考えられませんでした。

よほど苦情の電話を量販店に入れようかとも思いましたが、もう2度と関わりたくなかったため、そのままにしておきました。
その量販店とは、その後次第に距離を置くようになり、今ではネット通販以外、購入することはありません。

同じ規模程度の業者であっても、いろいろあるものだということを痛切に感じます。そんな中、「テラサワ機器サービス」や「協栄電機商会」といった市内の優良業者との関係を持てたことは、非常に幸運でした。
今後も末永く付き合って行けたなら、と思う次第です。

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