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日経平均先物システムの設計と運用成績(2):日夜通しデータ編 [システムトレード]

先回に引き続き、日経平均先物システムについて紹介いたします。今回は、日夜通しデータを用いたシステムです。
日中データ編同様、基準システムと追加システムのセットを3種類、以下に示します。分析条件等は、先回示した通りです。


④日夜通しデータ回帰逆張り逆システム vs 同追加システム

次図に、日夜通しデータ回帰逆張り逆システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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続いて、日夜通しデータ回帰逆張り逆追加システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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直近1年ほどの成績は基準システムの方が僅かに上回っていますが、これは基準システムの最大STDや最大ETDが小さいため、追加システムが有効に機能し辛いことに起因します。
しかし、全期間を通じては追加システムの効果が上回り、年率リターンで比較すると、追加システムは基準システムの1.4倍ほどになっています。


⑤日夜通しデータ累乗平均2逆システム vs 同追加システム

次図に、日夜通しデータ累乗平均2逆システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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続いて、日夜通しデータ累乗平均2逆追加システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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両者で直近1年間の成績に違いはありませんが、年率40%もの高収益となっています。追加システムの年率リターンは23.45%であり、直近ではその2倍近い超過収益です。
基準システムは2018年10月22日、追加システムは2020年3月16日から、最適パラメータは変化しておらず、直近性能が向上するように調整したということはありません。

ただ、このシステムは最大ドローダウンが大きめのため、レバレッジはあまり大きく採れないかもしれません。
安全を十分に考慮するなら、レバレッジはせいぜい2倍程度と考えるべきです。


⑥日夜通しデータ累乗平均3逆システム vs 同追加システム

次図に、日夜通しデータ累乗平均3逆システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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続いて、日夜通しデータ累乗平均3逆追加システムの性能指標、資産カーブ、運用後資産推移、累積損益率を示します。
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他のシステムと異なり、このシステムの直近性能は芳しくなく、インデックスにも負けています。年率リターンでは、追加システムは基準システムの1.7倍ほどとなっていますが、値そのものは17.20%とけして大きくはありません。

ただ、現在ポジションが管理限界の下限近くにあるため、システムが機能し続けているとするならば、今後の回帰による超過収益が期待できるかもしれません。


以上、日経平均先物の日夜通しデータを用いた3つのシステムについて、結果を記しました。
先回記した日中データを用いたシステムと比較して、目立った違いは見られません。

一般的には日夜通しデータの方がより多くの状態を含んでいるため、システム設計上有利に働くと考えられがちですが、実際にはそんなことは無いと考えます。
むしろ、クローズ時間が短いことで相場の歪みがより少なくなるため、ギャップの性質に依存したシステムに関しては、不利に働く場合があります。

引け判定、翌寄付き売買のシステムの場合、クローズ時間内における動向がシステムに及ぼす影響は無視できません。
ただし、このギャップが及ぼす影響は長期的に見れば平均的に作用するため、それ自体が著しく不利に働く理由にはならないと考えます。

また、一部の銘柄などでは、ギャップ推移に明確な規則性が見られることから、そのような場合にはむしろ、ギャップの存在がシステム上有利に働く可能性があります。
裏デイトレシステムなどでは、その傾向が顕著に表れるものと見られます。

このような理由から、日中データと日夜通しデータとでは、両者のシステムに顕著な違いが見られなかったものと思います。
これは突き詰めて考えれば、為替データのように基本的に引値と始値が一致するような場合でも、システムの有効性に大きな違いは生じないものと考えます。

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