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新型コロナウイルス感染とその後の経緯 [雑感]

8月初めに、新型コロナウイルスの感染が判明しました。現在は療養が明けてから既に2週間以上が経過しており、すっかり元気になっています。
元々はカミさんが最初に陽性となり、私が遅れて感染したことになります。

発症時における長岡市の累計感染者数は、人口の凡そ5%程度であり、かなり微妙なタイミングでの感染でした。
ちなみに、それから1か月近く経った時点における感染割合は10%程度に倍増しており、如何に急速に感染が広がっているかが分かります。

カミさんが体調を崩したのは8月2日で、最初はちょっと喉がいがらっぽく、軽い咳が出る程度で発熱はありませんでした。
しかし、夜になって38度近い熱が出たり、急に35度台まで下がったりという状態になったため、念のため、翌朝掛かり付け医に連絡してPCR検査を受けました。その結果、当日夜になって陽性が判明したという連絡を受けました。

その時点で、私はちょっと喉がいがらっぽく感じていたものの発熱はなかったのですが、カミさんの症状の推移を見ると、すでに感染している可能性は大でした。
このまま濃厚接触者としてカミさんと居住を分けるということは、同居している高齢の義母にうつす危険性が逆に高まるため、敢えてカミさんと同じ空間に留まることにしました。

その結果、私も翌日夜に38度台の発熱があり、その翌日5日に掛かり付け医と電話で話して、みなし陽性との診断を付けてもらいました。
私たち夫婦は義母の居宅の2階に住んでおり、義母は1階の居間にほぼ籠っています。生活空間は分けられているのですが、感染の危険がないわけではありません。

問題なのは義母の世話をどうするかと言うことであり、毎週通っていたデイサービスやケアマネージャからの支援は受けられません。
結局、先に症状が落ち着いてきたカミさんが身の回りの世話をし、義母には私たちの療養期間中の入浴を我慢してもらうことにしました。トイレは1階と2階それぞれにありますので、明確に分断することができます。

幸い、配膳さえすれば一人で食べることができますので、カミさんが食事の準備や片付けを行い、長時間義母の部屋に留まらないよう気を付けました。
義母は耳が遠いのですが、大声での話しかけも出来ないため、コミュニケーションを取ることに難儀しました。

残念ながら、同居家族と言うことで義母も濃厚接触者扱いとなり、外部との接触が制限されたため、私たちの代わりに誰かに面倒を見てもらうことも出来ません。
近くに義兄が住んでいるのですが、彼も高齢に加えて基礎疾患があるため、義母の世話をすることができません。

結局、10日以上に及ぶ療養生活の中で、要介護の義母に感染させないように、如何にして世話をするかと言うことが最大の課題でした。
こんな時にこそ頼りたい介護サービスが、全く使えないという状況に、天を仰ぐしかありませんでした。

幸いにも私たちの症状は比較的軽く、結果的には義母に感染させることもなく、何とか療養期間を乗り切ることができたのですが、今、自宅療養者たちが置かれている様々な問題の一部を体感した期間でした。

カミさんと私が最初に喉の違和感を覚えたのは、暑い日が続く中、夜中もエアコンを点けて生活をしていた最中でした。
そのため、最初は空気の乾燥による喉の不調程度に考えていました。当初は37度を超える発熱がなかったことも、新型コロナを疑わせない理由でした。

また、私たちはほとんど外出もせず、せいぜい週に1度のランチ外食と、近所のスーパー等への買い出しくらいでした。
カミさんが感染したと思われる期間は、二人して掛かり付け医に通院した以外は、カミさんの職場とスーパーと自宅の往復のみで、全く感染経路が分かりません。

外出時は常にマスクを着用していましたし、スーパー等の施設への出入り時には、備え付けのアルコールで手の消毒を行っていました。
もちろん、掛かり付け医における感染対策はもっと厳格です。

また、カミさんは仕事時にもマスクと手袋の着用をしており、そこでの感染も考えられません。事実、カミさんの感染が判明した直後に、職場で全員に抗原検査を行ったとのことでしたが、陽性は誰一人出ませんでした。

COCOA(新型コロナウイルス接触確認アプリ)を入れておけば、感染者との接触機会が判明したと思われるかもしれませんが、1m以内の距離で15分以上の接触という検知条件を考えると、それに該当するような状態は全く思い当たりません。

これは後日談になりますが、カミさんのところに厚生労働省からCOCOA登録の案内が来たのは、療養解除後10日以上経ってからの事でした。
COCOAへの陽性登録内容は、発症届出から14日後に解除とされており、カミさんへの登録案内はあまりに遅すぎます。ちなみに私への案内は未だにありません。

そのような状況が他の人でも同様だったとすると、結局、感染者が律義にCOCOAに登録したとしても、ほとんど無意味だった可能性が高いでしょう。
事前にCOCOA登録していたとしても、感染者との濃厚接触通知が届く可能性には大いに疑問があります。

そもそも、感染者が療養期間中に平然と外出するような事例は、恐らく少数であると考えられ、宅配の配達員等のように感染者宅に知らずに訪問するような状況でもない限り、意味があるようには思えません。

ところが、ネットで検索してみると、結構頻繁にCOCOAからの接触通知があるという投稿を目にします。
感染者は基本的に10日間(無症状者は7日間)の療養を行うこととされており、これは療養が明けてからCOCOAへの陽性登録が抹消されるまでの数日間に、COCOAが反応しているということかもしれません。

そうであれば、すでに療養を終えて他人に感染させる可能性が極めて低い人が、COCOAを経由した濃厚接触通知をばらまいている、とも考えられます。
当然、それによって得られる濃厚接触通知は「偽」通知であり、いたずらに不安をあおるだけのものになってしまいかねません。

あるいは、陽性であると分かっていながら、自宅療養等をせずに外出している人間が少なくないという可能性も、考えられなくはありません。
ただ、そのような人が律義にCOCOAへの陽性登録を行うとは思えません。人によりますが、COCOAへの陽性登録の方が、外出自粛よりも心理的ハードルは高いように思います。

さて、私が発症してから症状が緩和するまで、3~4日程度掛かりました。最初の内は38度台の発熱と、咳や痰がありましたが、徐々に発熱の頻度が減っていきました。
その後、日中は36度台で推移するものの、夕方から夜間に掛けて37~8度の熱が出る状況がしばらく続き、やがて常時36度台に落ち着きました。

ただし、36度台とは言っても日中と夕方以降との体温差は残り、夕方になると日中よりも何故か0.3度程度高い状態が続きました。
咳に関しては、発症時は気管の中央当たりで痰が絡む感じがしましたが、数日でその症状は気管の上部に移りました。

還暦越えの基礎疾患持ちということで、この器官の違和感は一歩間違えれば肺炎につながるのではないかという不安がありましたが、何とか無事快方に向かいました。
これがオミクロン株ではなくデルタ株だったら、ひょっとすると深刻な状態になっていたかもしれません。

カミさんは8月2日に発症し、翌3日に陽性が確認されたわけですが、その間にスタンバイパスポート(スタパ)という患者情報入力フォームへの入力を求められました。
後で分かったのですが、これはいわゆるMYハーシスとは異なるシステムで、新潟県独自の管理システムのようです。

医療機関や保健所が利用する国のシステムであるハーシスと、スタパとの連携は不明ですが、少なくとも患者からはMYハーシスにアクセスすることはできません。
そのため、療養証明書を取得するには、各市町村のサービスにアクセスして申請する必要があります。

テレビの情報番組などでは、MYハーシス上のデジタル療養証明書をコピーして保険金などの給付申請に用いることができる、と説明されていますが、残念ながら新潟県においては、原則当てはまりません。

もちろん、保健所にMYハーシスIDを問い合わせて、そのIDを用いてMYハーシスにアクセスすることは可能のようですが、県では推奨していないようです。
各自治体のホームページや感染者に送付されるガイドブックなどを見ても、MYハーシスに関する説明はありませんでした。

療養証明書に関しても積極的な開示は無く、各自治体サイトのリンクを辿ってようやく申請方法が分かるようになっています。
ちなみに、私が自宅療養明けに申請した時点では、すでに1か月待ちの状態でした。

そもそも、新型コロナ感染による自宅療養者が、加入している生命保険から入院給付金を受け取ることができるという事実さえ、十分に周知されているとは言えません。
私自身もそのことを知ったのは、感染後の事でした。しかも、それは偶然目にしたあるネット記事によるものです。

各保険会社は、給付金が受け取れることを積極的に開示しているとは言えず、各社のサイトには書かれているものの、CM等の広告やDMなどでは一切触れられていません。
また、各自治体や保健所、医療機関等でも、当然のようにそのような情報には無関心です。

その結果、自宅療養で入院給付金が受け取れるとは思っていない人が、かなりの数存在するのではないかと危惧します。
通常であれば、入院給付金はあくまで医療機関に入院した人だけが受け取れるもの、と思ってしまいます。「自宅療養者=みなし入院患者」という認識は、あまり周知されていなかったように思います。

ところが、ここ数日の間に事態は思わぬ方向に向かいました。国による新型コロナ感染者の全数把握見直しに伴い、各保険会社が9月下旬を目処に、みなし入院による給付金支給を見直すとの動きが明らかになってきました。
それと合わせて、みなし入院による保険金給付という情報も、一気に拡散されました。

中には、家族が感染した後で慌てて高額保険に加入した、などという話もあるようですが、このような恣意的な保険加入に関しては、現状においても制限する動きにあるようです。
そうでなくても、新型コロナ感染に備えて新たに保険に入る動きが増えていたようですが、自宅療養患者への給付中止が決定すると、解約者が急増するのではないでしょうか。

そのような報道を受けてか、各自治体には自宅療養証明書の発行を求める申請が急増しているようです。
自宅療養期間が給付要件見直し以前であれば、保険金請求がそれ以降であっても、給付金は支払われるものと思いますが、今まで積極的な情報開示を怠ってきたために、様々な誤解や思惑が一気にあふれ出ているのかもしれません。

皮肉なことに、ただでさえ逼迫している新型コロナ関連業務が、自宅療養証明書の申請受付や発行、それに伴う問い合わせ等で、ますます混乱するであろうことは、想像に難くありません。

保険会社各社は、すぐにでも積極的な情報開示を行い、自宅療養時における保険金支給の条件を明確に示し、契約者に安心感を与える必要があります。
また、新潟県のようにMYハーシス以外のシステムを運用している自治体は、療養者及び療養終了者に、SMS等で直ちにMYハーシスIDを送付し、療養証明書を申請しなくてもMYハーシスからデジタル証明書を入手できるようにすべきです。

どうなるか分からないという不安がますます現場を混乱させ、それが新たな不安になって悪循環に陥るという状況は、過去にも様々な場面で見られてきました。
無意味な情報非開示は、百害あって一利なしです。調べれば分かる、聞かれれば教えるのではなく、開示しても問題ない情報は積極的に開示すべきです。

さて、カミさんが発症し陽性確認された1~2日後に、県の自宅療養グループから事務連絡があり、その後、8月8日に自宅にいわゆる療養キットが送られてきました。
中身は「自宅療養のしおり」とパルスオキシメーター、同意書等、そして返送用レターパックです。

そのころにはカミさんの症状はかなり治まっており、療養解除予定日の13日まで残り5日というタイミングでした。
今更パルスオキシメーターが来ても、という感じでしたが、まあ仕方がありません。

毎日の健康観察では、毎朝9時半までにスタパを使って、体温や発熱記録、血中酸素濃度、咳などの諸症状、体調変化等を報告します。
その後、療養解除予定日の2日前に県の自宅療養グループから連絡があり、何事もなければこのまま予定通り13日に療養解除とのことでした。

私は4日に発熱の症状があり、翌5日に掛かり付け医と相談して、みなし陽性の診断を受けました。その翌日だったか翌々日に保健所から電話連絡があり、今後の過ごし方や急変時の連絡方法等について確認しました。
カミさんとの対応の違いは、私が一応還暦過ぎ基礎疾患持ちだったからだと思います。

なお、義母に関しては、掛かり付け医からも保健所からも、私の療養解除日の5日後が外出自粛解除だと告げられました。
今から考えると、義母は私たちの濃厚接触者ではあるものの、前述したように十分な感染対策を行っていたため、私の療養解除日を起点にするのはちょっと違うのではないかと思います。

義母の世話は基本的にカミさんが行っていたため、少なくともカミさんの療養解除日を起点にすべきだったように思います。
まあ、医師や保健所側からすれば、私たちの家庭事情は分からないため、あくまで最小公倍数的な判断だったのかもしれません。

医療費に関しては、カミさんと私とで明暗が分かれました。
カミさんの場合は、PCR検査費用は無料だったものの、再診料や院内トリアージ実施料、特定疾患療養管理料などの名目で、3千円近い実費が掛かりました。また、咳止めを処方してもらったのですが、薬代が500円ほど掛かっています。

一方、私の場合はカミさんと同じ薬を処方してもらったのですが、医療費、薬代共に無料でした。
医療費に関しては、来院しなかったため各種費用が掛からなかったこと、薬代については新型コロナ陽性確認後だったため、その治療名目で無料だったようです。

私の療養解除予定日は8月15日でしたが、療養キットが届いたのは9日でした。その頃には症状は大分治まっており、ちょっと咳が出るのと、夕方から夜に掛けて36度台後半まで体温が上がることくらいでした。

スタパでの報告では、発熱基準が37度以上となっていたため、基本的には軽い咳以外、ほぼ無症状という状態でした。
結局、そのまま療養期間が明けたのですが、カミさんとは異なり、療養明けに先立っての連絡は来ませんでした。

最初の保健所からの電話では、療養明け間近にもう一度連絡する、とのことでしたが、結局それはありませんでした。
このまま療養解除して良いのかどうか、ちょっと不安もありましたが、まあこちらには非はないということで、療養解除日の15日にカミさんと2人で田舎の墓参りに行きました。

自宅療養グループでは、気になることがあったら何でも連絡してください、ということだったため、何点か問い合わせました。
私の療養キットにはパルスオキシメータが同梱されていなかったのですが、それは1世帯で1台の貸与ということでした。

また、カミさんと私とで時間差で発症した場合、先に療養解除となった方が、もう一方の濃厚接触者となるか、という点については、それには当たらないという回答でした。
ただし、居住を分けて互いに接触しないよう言われました。

それについては大いに疑問なのですが、あくまで「原則」として、もしくは「建て前」として受け止めました。
そもそも、同時感染者が互いに濃厚接触者とならないのは、同一株であれば再感染の可能性が低いからだと理解しています。

感染(明け)直後は、強い免疫状態にあり、抗体価の上昇が見込まれていることから、再感染による発症の可能性は低く、仮にウイルスに接触したとしても、体内でのウイルスの増殖が起こらないことから、接触による第三者への感染にさえ注意すれば、リスクは小さいものと思われます。

そのような原則に基づいての「互いに濃厚接触者とはならない」という回答ならば、厳密に居住を分けるなどの必要性がどこまであるのか疑問です。
これもまた、最小公倍数的対応、ということになるのでしょうか。

ちなみに、私は8月下旬に4回目のワクチン接種を行う予定でしたが、感染者は療養解除から少なくとも3か月以上ワクチン接種を行わないように、とのことでした。
結局、接種予定はキャンセルしましたが、今度ワクチン接種を行う時は、オミクロン株に対応した新型ワクチンになることを期待します。

療養解除後については、特に大きな後遺症等はありません。ただ、カミさんの場合は、ちょっと咳き込む場合があるといった症状が見られます。
私の場合は、咳はあまり出ませんが、療養解除後10日ほどの間、平熱が高めになっているような感じです。微熱というほどではなく、あくまで平熱がちょっと高い状態が続いていました。

私の以前の平熱は36度台前半、例えば36.2度のようにやや低めだったのですが、療養後は36度台半ば、例えば36.6度くらいが続いていました。
これは多分、身体の免疫機能が活性化しているからなのかなと勝手に思っているのですが、体調そのものは特に問題ありません。むしろ、体温上昇により代謝が良くなったのか、体重が以前よりも増えにくくなりました。

ただ残念なことに、その平熱も以前に近い状態にまで下がりつつあり、それにつれて太りやすい体質に戻ってきたように思います。
体温を高めに保った方が良いという話は、あちらこちらで見聞きすることがありますが、身を持って体感することになりました。

療養明けに向けて、カミさんは仕事復帰を行うために陰性確認のPCR検査を受けた方が良いのか気にしていましたが、自宅療養グループに確認したところ、むしろ検査は受けないようにして欲しい、と言われました。

PCR検査では、ウイルスの「死骸」にも反応してしまう場合があるため、症状がなくなってもPCR検査で陽性判定されてしまうことが多々ある、とのことです。
検査で陽性判定が出てしまうと、療養解除を認めることができなくなり、様々な弊害が出てしまうため、検査は「絶対に」受けないように、と念を押されました。

カミさんがそのことを職場の上司に報告すると、ちょっと怪訝な反応をされたようですが、そのような重大な事項は、前述の療養証明書の件も含めて、社会の共通認識として明示して欲しいと思います。

ちなみに、カミさんの職場では、濃厚接触者としての休職は給与が支給されますが、感染者の場合は欠勤扱い(無給)となるようです。
そのような対応が一般的なのかどうかは分かりませんが、パート労働者にとっては死活問題となります。生命保険給付金は、生活補償という側面もあります。国や生命保険各社には、そのことを十分考慮した対応を期待します。

以上、雑多ではありましたが、新型コロナウイルスへの感染と、それによって得ることができた様々な知見について、報告いたしました。
この記事が、皆さまのお役に立てれば幸いです。新型コロナウイルス感染には、くれぐれもお気をつけください。

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消雪用ポンプ不具合の意外すぎる原因 [雑感]

2020年12月15日から新潟県や群馬県北部を襲った大雪は、甚大な被害をもたらしています。18日時点では小康状態となっていますが、高速道路には昼時点で未だ1,000台もの車が立ち往生し、魚沼地方を中心に影響は続いています。
私の住む長岡市では、交通障害こそほとんどありませんでしたが、突然の大雪に雪かき等の対応を迫られました。

そんな中、我が家の消雪用ポンプが動作しなくなり、家の前の雪を手作業で近くの融雪場所に搬出しなければならない状態が2日ほど続きました。

我が家の消雪用ポンプは浅井戸タイプで、地下水を汲み上げて小さな穴の開いたホースに水を流し、その穴から水を噴出させて雪を消すために用いられます。
そのポンプが動作しなくなったため、手作業での重労働を強いられてしまったわけです。

当初は15日夕方からの降雪予報だったため、15日の日中に消雪ポンプの準備を進めればよい、と高をくくっていたのですが、実際には朝から雪が降り始めてしまい、十分な準備も出来ないまま消雪ポンプを稼働したところ、一瞬動いた後に停止してしまうという状態になりました。

何度やっても安全装置が働いて停止してしまう状態が続き、その日は諦めて手作業での除雪に終始しました。翌日になって降雪はより一層激しくなり、除雪作業の傍ら、消雪用ポンプの復帰を試みたのですが叶わず、意を決して修理業者に頼むことにしました。

市内には、自宅や事業所、あるいは町内会で井戸を掘り、ポンプを設置して消雪を行っている所が少なくなく、修理業者はすぐに見つかるだろうと思っていたのですが、タウンページを見たり、ネットで検索してみたりしても、ポンプ修理をうたっている業者はほとんど見つかりません。

そこで、ポンプを設置した業者に当たってみようとしたのですが、何分、井戸を掘ってポンプを設置したのは少なくとも20年以上前のことらしく、同居する義母は設置業者名を覚えていませんでした。
何とか、近所の人から設置業者の情報を得たのですが、ネットで検索してもヒットしません。どうやら既に廃業してしまったようです。

仕方がないので、再び「ポンプ修理」でネット検索し、大手水道修理チェーン2社と市内の業者1社を候補として見つけました。
ポンプが壊れているとなると、結構高額な修理代金になりそうであり、業者によって修理代金に大きな違いが生じる可能性もあったため、本当は相見積もりをしたかったのですが、そうも言っていられません。

最初に大手水道修理チェーンの内、初期費用1万円からとしている会社に電話をしてみたところ、20年以上も昔のポンプの修理対応はできない、と言われました。
もう一つのチェーン会社も似たようなもんだろうと思い、結局、市内にあるほぼ唯一の業者に電話しました。その業者は従業員3人の有限会社で、最初は正直言って不安もあったのですが、他に選択肢はありません。

電話に出た事務員の方から、「折り返し作業担当者から電話をさせる」との応対があり、しばらくして連絡をいただきました。
担当者の方からは、「今請け負っている作業が完了したらすぐに駆け付ける」との回答があり、夕方になって来てくれました。そこで実際にポンプを見てもらい、不具合を確認してもらった後、作業に取り掛かってもらいました。

小一時間ほどポンプ周りや電源装置を確認していましたが、作業完了後の第一声は、「ポンプ、電源共に異常はありません」でした。
続けて、「電柱に設置されている200Vのトランスが故障している可能性があります」とのこと。

どういうことかと言うと、確かに200Vの電圧が来てはいるのだが、ポンプを作動させた瞬間に160Vほどに電圧が降下し、その結果、電源に過電流が流れて安全装置が働き、動作がストップするらしい。
その原因は電力会社の柱上変圧器(トランス)にあり、そちらを修理すればポンプは正常に動作するはず、と言うことでした。

直ぐに電力会社に連絡して対応してもらった方が良い、ということで、電話してもらえればこちらで状況を説明する、とも言ってくれました。
そこで東北電力ネットワークに電話をしたのですが、やはりこの大雪による対応で担当者が出払っているので、後ほど連絡させる、とのこと。

時間が掛かりそうだったため、トランス修理が完了してポンプの動作確認が取れたら連絡することにし、修理点検作業を一旦終了しました。
その後、しばらくして東北電力ネットワークの担当者の方から連絡があり、これからこちらに向かうとのこと。小一時間ほどで到着し、状況を説明して確認してもらった後、作業に取り掛かりました。

高所作業車で問題のトランスの状況を確認した後、一旦下に降りて補修部品を準備し、再び高所作業車で修理作業に取り掛かりました。
作業完了まで1時間強、すっかり夜になっていましたが、その後ポンプの正常動作を確認することが出来ました。

夜になって駆け付けてくれた東北電力ネットワークの方々、そして何よりも、的確な修理点検作業を行ってくださった「テラサワ機器サービス」(敢えて社名を公開させていただきます)のSさんに、この場を借りて深謝いたします。おかげで、この冬は無事乗り越えることが出来そうです。

その後ネットで調べてみたものの、柱上変圧器の故障によるポンプの動作不良に関する記事は見つからず、この症状は極めて稀なケースであることがうかがえます。
現場で実際に遭遇すれば分かるのかも知れませんが、恐らく机上の知識だけでは判断がつかないでしょう。

もしも大手水道チェーンに修理を依頼していたら、果たして同じような結果になっていたのかどうか分かりません。ひょっとしたら、ポンプの故障と決めつけられて、高い交換費用を支払わされた上に、結局症状が改善しないという状況になっていた可能性も否定しきれません。

今回の事例に限らず、現場経験やそれに基づく優れた洞察力から得られる体験知は、時として形式知を凌駕するものがあります。

2~3年前になりますが、年の暮れも押し迫ったころ、夜の10時半頃に突然停電に見舞われました。辺りを見回すと、隣家などではきちんと電気が点いており、どうやら停電は我が家だけのようです。
早速ブレーカーを見に行ったところ、漏電ブレーカーが落ちていました。原因となる配線用ブレーカーを突き止め、とりあえずその場は凌ぎました。

幸いなことにそのブレーカーはエアコン用であり、少なくとも夏までは使う予定がなかったため、半年ほど放置していました。
しかし、夏が近づくにつれ、さすがにこのまま放置という訳にはいかなくなりました。

そこで、ネットで漏電調査修繕業者を探したところ、これも地元には見つかりません。どうしたものかと考えていたところ、義母から古い付き合いの電気屋を紹介され、とりあえずそこに電話してみました。
結局、そこでは漏電調査は行っていないということでしたが、何とか頼み込んで対応できそうな業者を紹介してもらいました。

紹介してもらった業者は、「協栄電機商会」という小さな会社でした。通常は個人営業は行っていないようなのですが、電話をして事情を話したところ、依頼を引き受けてくれました。
早速家に来てもらい、調査を開始したのですが、なかなか漏電個所が見つかりません。

接続しているエアコンなどの機器類に問題はなく、コンセントボックスの中もこれといって異常は見つかりません。ブレーカー側も確認してもらったのですが、やはり問題なし。
それでも入念に調べてもらい、諦めかけたその時、「ひょっとして・・・」と言ってコンセントボックスの内側を再度確認。「原因が分かりました」と言って、私に見せてくれました。

そこには灰色のアース線がありました。よく見ると、皮膜にカッターで切ったような薄い切れ目があり、それが漏電の原因になっているのだろう、ということでした。
そこを絶縁テープで巻きつけてコンセントボックスを元に戻し、ブレーカーを入れると、・・・落ちません。無事回復しました。それ以来、漏電ブレーカーが落ちることはなく、夏の暑さを凌ぐことが出来ています。

それにしても、ちょっと見には絶対に分からない、アース線のわずかな切れ目を見つけ、そこが漏電の原因だと突き止めたことは、正に体験知のなせる業だったと思います。

一方、その場所にエアコンを設置したのは、大手家電量販店の指定業者でした。その業者は、私が立ち会っているにもかかわらず、設置する壁を叩いては「何だこの壁は、ベコベコだ」などとにやつきながら相方に話し、その後も家の建付けを嘲笑するような態度でした。

更には、交換して取り外した古いエアコンの室外機を、断りもなく2階の小屋根から庭に放り投げるなど、やりたい放題。作業完了後には、ろくな説明もないまま撤収し、通常ならば必ず記入をお願いされるアンケートの提示もなし。恐らく勝手に自分たちで記入し、量販店に提出したとしか考えられませんでした。

よほど苦情の電話を量販店に入れようかとも思いましたが、もう2度と関わりたくなかったため、そのままにしておきました。
その量販店とは、その後次第に距離を置くようになり、今ではネット通販以外、購入することはありません。

同じ規模程度の業者であっても、いろいろあるものだということを痛切に感じます。そんな中、「テラサワ機器サービス」や「協栄電機商会」といった市内の優良業者との関係を持てたことは、非常に幸運でした。
今後も末永く付き合って行けたなら、と思う次第です。

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新型コロナ対策で換気換気と言われていますが・・・ [雑感]

これから本格的な冬を迎えるに当たり、新型コロナの感染拡大が懸念されています。実際、大都市を中心に感染者数の増加傾向が確認されており、感染拡大を如何にして抑え込むかが喫緊の課題となっています。
とは言え、私たち一般人にできることは、「新しい生活様式」で推奨されているマスク着用や手洗い、身体的距離の確保くらいの事かもしれません。

一時期は不要不急の外出を避けるよう言われていましたが、最近のGoToキャンペーンなどの経済活性化施策にも表れているように、現在はむしろ3密を避けつつも経済活動を積極的に行う方向に転じています。

感染予防対策としては、冒頭に掲げた以外に、こまめな換気なども推奨されており、特に小規模な飲食店などでは入り口を全開にする、などの対策が講じられているようです。
また、一般家庭においても、定期的に窓を開けて換気を行うことなどが、様々なメディアなどで取り上げられています。

さて、ここまでの季節では窓を開けての換気も可能ですが、私の住む新潟県など、厳しい冬を過ごさなければならない地域では、こまめな換気は現実的ではありません。
新型コロナ対策として、個人住宅において換気を行う必要性がどの程度あるのかについては分かりませんが、客人などを招く機会はあるかもしれません。

そうした時に、室温を下げずに部屋の空気だけを入れ替えることが出来たなら、どんなにか素晴らしいことでしょう。
そう思っていろいろと調べてみると、かなり昔からそのような機能を持った装置があることが分かりました。

それは「熱交換型換気システム」と呼ばれているもので、オフィス用や店舗用、一般家庭用など様々な種類が存在します。
換気扇の排気ダクト内に取り付けるタイプや部屋の壁に取り付けるタイプなど、形態は色々あります。一般家庭なら、エアコンのような壁掛けタイプが使いやすそうです。

ただ、壁掛けタイプを製造販売しているメーカーは意外と少なく、私が調べた限りでは、三菱電機とパナソニックくらいでした。
参考のため、以下にいくつかの製品のリンクを貼っておきます。興味のある方はご参照ください。

三菱電機 (MITSUBISHI) 24時間換気空清機ロスナイ 住宅用ロスナイ 寒冷地仕様 VL-10S2-D

三菱電機 (MITSUBISHI) 24時間換気空清機ロスナイ 住宅用ロスナイ 寒冷地仕様 VL-10S2-D

  • 出版社/メーカー: 三菱電機(MITSUBISHI ELECTRIC)
  • メディア: Tools & Hardware





例えば三菱電機のロスナイは24時間換気が可能で、消費電力は約20Wと、普通の換気扇とほとんど変わりません。1か月の電気代は1kWh単価22円で320円、30円で430円ほどです。
熱交換効率は70%ほどで、外気温度が0度、室内温度が20度とすると、給気温度は14度ほどの計算になります。ちなみに、計算式は次の通りです。

 給気温度=外気温度-(外気温度-室内温度)×熱交換効率

通常の換気の場合は、給気温度=外気温度ですから、熱交換型換気扇の効果が良く分かります。なお、給気温度というのは、室外から室内に取り込まれ放出される際の空気の温度です。

価格は壁掛けタイプで1万円程度からと比較的安価であり、取付費用を考慮しても手が出ない価格ではありません。なお、取り付けにはエアコン同様、吸排気ダクト用の穴が必要です。

このような優れた特長を持つ熱交換型換気システムですが、何故かテレビ等のメディアで取り上げられることはほとんどありません。
たしかにニッチな製品ではありますし、そのような製品が存在することをあまり知られていないのかもしれません。ただ、これだけ換気換気と騒がれているご時世、ちょっと想像力を働かせて調べればすぐに分かるのではないでしょうか。

特に、新型コロナウイルス感染症対策分科会などでは、各方面のスペシャリストたちが集っているわけですから、このような装置・システムの導入提案があっても良いのではないかと思います。
もしも、換気性能が十分でない、等の理由があるのであれば、目標性能を示す等の対応を取っていただきたいものです。

また、政府・官公庁は、熱交換型換気システムの導入に対し補助金を支給する、等の新型コロナ対策を実施すべきだと考えます。
もちろん、そのためには分科会の提案が必要になるかもしれません。

窓開け換気を徹底するあまり、寒気にやられて風邪をひき、医療機関を混雑させるようでは、本末転倒です。何のための新型コロナ対策なのでしょうか?
熱交換型換気システムという優れた技術があるのですから、それを最大限活用することこそが、感染拡大防止への近道なのではないかと思います。

ちなみに、一部の医療機関などでは、既に熱交換型換気システムを導入しているところもあるようです。また、一般家庭においても、少なくない数の方が導入済みかもしれません。
特に、集中型の換気システムを備えた住宅やオフィスなどでは、最初から熱交換機能が備わっているかもしれません。それを知らずに窓開け寒気を行っているとしたら、とんだ笑い話です。

余談ですが、熱交換器そのものの歴史は古く、例えばボイラーや自動車のラジエータ、冷蔵庫、エアコン等、生活のあらゆる場面に存在します。
それらの種類や原理、構造等は多岐に渡り、一概には言えません。

最後に、熱交換型換気システムには上述したメリットだけではなく、当然、デメリットも存在します。もしも導入をお考えの方は、デメリットにも留意する必要があります。
詳細につきましては、各販売店やメーカー等の説明をご確認ください。

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Go To 狂騒曲 [雑感]

このところ世間を賑わしているGo To 問題。イートに続いてトラベルも、その制度設計の稚拙さが表面化しています。

Go To イートの問題点の一つは、飲食代金に関わらず固定ポイント制としたこと。まさか、席を予約しておいて、数百円の飲食だけで帰ってしまう輩が存在する、なんて、夢にも思わなかったのでしょうか?
だとしたら、相当世間ずれしている感覚だと思わざるを得ません。

この少額飲食問題に関しては、予約時の最低料金を設定することで、遅ればせながら解消に向かいつつあるようです。ところが、案の定、無限飲食ループなる技が登場し、Go To イートは再び混迷を極めています。
そもそも、ポイントで飲食してもポイントを満額付与するという制度そのものが、あまりにもお粗末です。

最近は様々な場面で、ポイントを利用することが多くなっています。そんな中、ポイント支払分はポイント付与対象にならないことは常識です。
特に、今回のような定額ポイント付与の場合、使用金額によっては無限に発散してしまうことは、高度な数学を用いるまでもなく明らかです。

制度利用の最低金額を、ポイントと同額以上にすると共に、ポイント使用時にはポイントが付与されないようにすれば、こんなバカげた話は生じません。
支払いの一部をポイントとする場合は、現金支払い部分が最低利用料金以上である場合に限り、ポイントを付与すれば済む話です。

そうすれば、Go To イートの恩恵は、最大でも飲食代金の半分に留まります。これくらいであれば、十分妥当な水準なのではないかと思います。
一方、Go To イート食事券の割引率は25%ですが、こちらは予約なしでも使用できます。両者を上手く使い分けて、お得に利用したいものです。

Go To トラベルに関しては、予算の1割も使っていない段階で、一部旅行業者向けの供給枠が枯渇するという問題が生じました。
これについては、供給枠を期間や旅行業者、適用地域毎にあまりにも細かく分けすぎたがための帰結であり、その方針を打ち出した部署や、区割りを担当した部署の認識不足によるものと思います。

需給予測という技術は、様々な分野で用いられていることは事実です。例えば回転ずしチェーンなどでは、細かな需給予測を立てて、廃棄を最小限に留めることに成功しています。
ただし、これは長年に渡るデータや経験、そしてそれらを分析する技術力に支えられていることは明らかです。

今回のように、過去に経験の少ない大事業に適用すること自体が、拙速だったと言わざるを得ません。しかし、予算を長く有効に、広く公平に活用するために、このような制限枠を設けること自体は必要かもしれません。
例えば、一部のネット事象者ばかりが恩恵を独り占めするようでは、それはそれで問題です。また、高級旅館や有名観光地ばかりに観光客が集中することも、避けなければなりません。

今回の問題では、需給予測技術が十分でなかったことに加えて、更に深刻なのは、供給能力の枯渇が事前に十分にアナウンスされなかった、ということに尽きるのではないかと思います。
そのため、本来のGo To トラベルサービスを受けることが出来なくなった一部の利用者に、不公平な状態が生じてしまいました。

これなどは、各旅行業者が分かりやすく提示したり、他の選択肢を明確に示すことで、ある程度は回避できたことなのではないでしょうか。
例えば、旅行業者のまとめサイトと提携し、サービスの内容を常に更新するなどの対応が取れれば、利用者の確認も容易なのではないかと思います。

ただ、そのように比較できたとしても、利用者にとって分かりにくい状況は存在します。それは、各旅行業者によって、例えば宿泊対象施設のサービス内容や料金が異なる、ということです。

同じ旅館、同じ部屋、同じ食事内容であっても、取り扱う旅行業者によって価格に違いが生じるのは普通です。そしてそれは、影響力の大きい旅行業者ほど安くなる傾向があります。
そのため、どうしても中小の旅行業者の利用には、二の足を踏んでしまうのではないでしょうか?

実際のところはどうなのかは分かりません。金額だけでなく、手軽さという理由もあるでしょう。しかし、このような状況が変わらない限り、特に中小旅行業者支援という狙いは掛け声倒れに終わってしまいかねません。
中小旅行業者だけではなく、中小宿泊業者にとっても、残念ながら現行制度の恩恵はあまりない、という声が聞かれます。

現行制度では、一人当たり1泊最大1万4千円の割引が受けられ、それは4万円以上の宿泊料金の場合に適用されます。それに加えて、6千円の地域限定クーポンがもらえます。
一方、1泊1万円の宿泊料金の場合は、割引額は3,500円に留まります。それとは別に1,500円のクーポンが付きます。

お金にある程度余裕のある人ならば、恐らくは1万4千円の割引額の方がお得だと感じるでしょう。実際の支払額は2万6千円にもなるのに、それでも割引額の方に重点が置かれます。
一方、お金に余裕のない人は、あくまで支払総額で判断するでしょう。6,500円で宿泊できるという事実の方が、3,500円の割引よりも重要なのです。

問題は、これらの人がどの程度の割合で存在するか、ということです。お金に余裕のある人の割合が多ければ、それだけ安価な中小宿泊業者の恩恵は小さくなるでしょう。
テレビ等で見聞きする限りでは、お金に余裕のある人の方が多いように感じます。そもそも、お金に余裕のない人は、こんな機会でも旅行には行かないかもしれません。

それで結局何が言いたいのかと申しますと、この議論にはどこかに均衡点が存在する、ということです。例えば、高い宿に泊まる人と安い宿に泊まる人の割合を50:50にしたいのであれば、宿泊代金が低いほど割引率を大きくする、ということになります。

実際には、割引率の大きさにも限度があることから、現実的には、宿泊代金が高いほど割引率を小さくする、とした方が良いかもしれません。
いっそのこと、Go To イートのように完全定額値引(ただしポイントではない)とした方が、すっきりするでしょう。

旅行会社についても、例えば非ネット業者に対しては付加クーポンを付与する、などとすれば、ある程度は大手ネット業者との不均衡を改善することが出来るかもしれません。
直接予約を受け付けている宿泊業者に対しても、非ネット業者に準じる対応を取れば良いのではないかと思います。

そう考えると、結果的に現状のサービス枯渇状態は、上記の対策を一部実行しているとも捉えられます。何とも皮肉なことですが、そもそも十分な事前説明なしのサービス停止は、あってはならないものだということを忘れてはなりません。

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大きなお年寄り [雑感]

むか~し昔、あるところに、それはそれは大きなお年寄りが住んでいました。
お年寄りはたいそう裕福でしたが、その生活は、周囲に暮らす多くの住人たちによって支えられていました。住人たちは、お年寄りを支える代わりに、お年寄りから様々な恩恵を受けていました。
両者は互いに切っても切れない関係にあったのです。

そんなある時、西に住む別の大きなお年寄りが、とある小さな祠を壊してしまいました。
するとどうでしょう。その祠に封印されていたモノノ怪が、西のお年寄りに襲い掛かったのです。
お年寄りはモノノ怪の攻撃を受けながらも、当初はその事実を隠していましたが、やがて隠し切れなくなると、周囲の住民ともども、モノノ怪の怒りが収まるまで冬眠することを決意しました。

攻撃の目標を失ったモノノ怪は、さらに西のお年寄りや、そのまたさらに西の最も大きいお年寄り、更には北のお年寄りや南の比較的若いお年寄り、そして東のお年寄りまで攻撃の範囲を広げました。
モノノ怪の攻撃は凄まじく、攻撃を受けたお年寄り達は全身のいたる所から、血を流し始めてしまいます。

お年寄りは、血が流れ始めたところに絆創膏を貼ったり、西のお年寄りのように冬眠したりして、モノノ怪の攻撃に対抗しました。
また、モノノ怪を再び封印しようと、必死にその方法を探し続けました。
こうして、お年寄りの中には、ようやく体力を回復しつつある者も現れはじめました。

その様子を見ていた最初のお年寄りは、自分のところにもモノノ怪が忍び寄ってきていることを知りました。もはや一刻の猶予もありません。
しかし、あまりにも大きくなりすぎたその体の動きは鈍く、思考能力は低下していました。かなり遅れて、他のお年寄りがとってきた対抗策を模倣するのがやっとでした。

ところが、他のお年寄りと違って、完全に冬眠することはできません。それならばと、大量の絆創膏を用意して、流れ出てくる血を片っ端から止めていこうと考えます。
でも、時すでに遅しです。体中から流れ出す血はとどまるところを知らず、どこかを塞いでもまた別のどこかからあふれ出してきます。

そもそも、絆創膏が用意されるまでに時間が掛かりすぎて、貼ろうとした時にはすでに手の施しようがなかったり、カサブタになったりした例も多くありました。
あるいは、出血していない全く関係のないところに大量の絆創膏が貼られたり、そもそも絆創膏を貼るという行為のために、非常に多くの体力を消耗してしまいました。

そうこうしている内に、モノノ怪の攻撃は一旦やわらぎました。未だに多くの絆創膏が行き渡らずに、血が流れ続けている場所があるにも拘らず、大きなお年寄りはホッと安堵の息を吐きました。
その陰で、モノノ怪が次の機会をうかがっていることを、お年寄りは知りつつも見て見ぬふりをしていました。もはや頭の中にあるのは、自分の今後の生活再建でしかなかったのです。

時は流れ、モノノ怪はその後も幾度かお年寄りたちを襲った末、ようやく祠に封印されました。
お年寄りたちは皆一様に喜びましたが、彼らの姿は弱弱しく、カサブタだらけのしわくちゃの姿になり果てていましたとさ。

いきがポーンとさけた。


・・・・・・・・・・

教師「コノオハナシヲキイテ、ドウオモイマシタカ?」
生徒「バンソウコウデチヲトメヨウトシタコトガ、コッケイデシタ。」
教師「ソウデスネ。ゲンダイナラ、ジンコウシンパイソウチデ、ケツリュウヲセイギョスルデショウ。」
生徒「ムカシハ、ソンナソウチハナカッタノカナ?」
教師「アルニハアッタケド、ツカイカタガヨクワカラナカッタミタイデスネ。」

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