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震災後に考えたこと [雑感]

先日、菅首相が自民党の谷垣総裁に大連立を打診しましたが、やんわりと断られてしまいました。政策協議もなしに唐突な入閣要請を受ければ、二つ返事すら難しいことは明らかです。
菅首相は、本当に自民党の協力が欲しいのであれば、民主党の政策を凍結した上で、申し入れを行なうべきでした。

識者の方々の主立った意見としては、「何を馬鹿なことを考えているんだ」といった内容のものが多かったように思います。
しかし、このような非常事態には、そのような非常識な行動が必要な場合もあるのではないでしょうか。

常識的な対応では、なかなか有効な手立てを打てない場面も多々あるように思います。それは、原発事故の経緯を見ても分かるのではないでしょうか。
最初は常識的な対応として、炉の保全を考慮したがために、初動につまづきました。

その後、廃炉を覚悟した海水注入によって、事態は大きく前進しました。しかし、その段階ではまだ、常識的な考えに囚われていた側面もあったように思います。
例えば、最初の放水に用いた機動隊の特殊放水車は、結果的に役に立ちませんでした。

これは、「長射程」の「放水」という常識的な基準では、最適解だったのかもしれません。しかし、原発事故現場においては、最適解ではありませんでした。
その後、射程はやや落ちるものの、自衛隊の特殊放水車両を投入することで、何とか一定の成果を上げることができました。

ただ、それらはあくまで「消防用放水車」という範疇で考えられた最善策です。それを、「対象物に大量の水を浴びせる」という概念で考えると、選択の範囲は大きく広がります。
その結果が、本日(決定は19日)の「生コン圧送機を用いる」という発想につながったのではないかと思います。

このような発想方法は、工業分野では体系的に用いられています。それは、TRIZ(トリーズ)と呼ばれる手法で、タグチメソッドと並んで、製品開発における重要かつ有効な方法論の一つです。
TRIZにつきましては、タグチメソッド同様、解説書が何冊か出版されていますので、興味のある方はそれらをご覧ください。

大震災の直後から、私もいろいろなことを考えましたが、そのいくつかは実現しつつあります。一つは冒頭の大連立ですが、これは現在、頓挫しています。
もう一つは、被災者の方々を被災地以外に避難させるというもので、これはかなり進行しています。

原発での想定を上回る津波による事故と、トレードにおける最大ドローダウンの関係も、興味深いところですが、これに関しては、何人かの方がブログで考察しています。
その他、いろいろと妄想したのですが、まだ実現していないことがあります。

最後に、それを述べさせていただきたいと思います。ただし、これはあくまで私の勝手な妄想であり、実現可能性や効果の程は定かではありません。
私なりにTRIZ的に考えた結果の一つです。もちろん、間違っているかもしれませんし、それを強要するものでもありません。

それは、失業者を中心に期間限定の臨時公務員として大量採用し、被災地の復興に充てさせる、というものです。
多くのボランティアの方々は、本来の仕事に戻っていただき、日本経済を下支えしていただければと思います。

もちろん、被災されて仕事を失いながらもボランティアを行なっている方々には、臨時公務員としての待遇を行ないます。
高給は出せませんが、時給700円×8時間×20日×12カ月で、一人当たり年間135万円。失業者の1割ほどの30万人を採用して、年間4,000億円ほどになります。

これによる効果も弊害もあるかとは思いますが、今後の日本経済を見越して、当面の失業対策と災害復旧を両立できるのではないでしょうか。
なお、これらの人々は官直轄のみならず、民への派遣という位置付けでも良いかと考えます。

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山桜

-生きる-

いのち短し恋せよ乙女・・・永遠の名作!
黒澤明 『生きる』

あなたも一緒に「公論」を立ち上げませんか。
ゴー宣道場に刮目!
https://www.gosen-dojo.com/
by 山桜 (2011-03-22 20:03) 

Kフロー

山桜さん、お誘いいただきありがとうございます。
でも、私には・・・・・・

by Kフロー (2011-03-23 10:39) 

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