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これからの「システム」の話をしよう [雑感]

ちょっと不謹慎な話ですが、戦争について考えてみます。と言いましても、別に難しい話をするつもりはありません。
考えることはただ一つ、どうすれば戦争に勝つことができるか、です。

太古の昔においては、戦争は恐らく素手同士の戦いでした。そこは、体力のある者が、体力のない者に対して、圧倒的に優位に立てる世界でした。
しかし、その後、武器や防具が発明されると、様相は一変します。

最初の武器は、こん棒や投石など、極めて原始的なものだったことでしょう。それでも、体力のない者が、体力のある者に打ち勝つには、十分すぎる威力でした。
体力任せに素手で立ち向かう者は、徐々に不利な状況に追いやられていきます。

結局彼は、体力任せを止めて武器を用いることになります。これで形勢は振り出しに戻りました。体力のある者の方が、より強力な武器(大きなこん棒等)を扱えるようになり、再び体力のない者は窮地に追いやられてしまいます。

そんな中、頭の良い者が、あることに気が付きました。
体力任せで振り回したり、投げたりする武器には限界がある。例えば、竹のしなりの力を使えば、体力がなくても十分な威力が得られるのではないか。

そうして、弓矢や投石機を発明し、それを用いるようになりました。また、それによって、わざわざ接近して戦う必要はなくなります。
それならいっその事、敵から十分に離れたところで守りを固めながら、それらの武器で戦えば、ダメージを受けることもなくなります。

しかし、敵もやはり同じ人間。同じような武器を作成し、戦争に使ってくるようになりました。これで、遠隔攻撃の優位性はほとんどなくなってしまいます。
そんな時、頭の良い者が考えました。いっそのこと、攻撃と防御とを一体化すれば良い。移動できる砦を作って、そこから攻撃したら良いのではないか。

それまでに、世界では「車輪」というものが発明されていました。また、水の上を移動するために、「船」という乗り物を使っていました。
まずは、船に武器を搭載して、沿岸から敵を攻撃してみます。これは非常に効果的でした。

船の入れない陸上では、砦に車輪を付けてそれに武器を搭載してみました。これで、陸上でも敵を追い詰めて攻撃を加えることができます。
勝利はほぼ確実なものとなりました。・・・しばらくの間は。

やがて、敵も同じような武器を作って、自陣に攻め込んで来るようになりました。またしても振り出しです。
結局、外観から想像されやすい構造は、すぐに真似されてしまいます。

それならばと、武器や防具の開発は、徐々にエスカレートしていきます。新しい材料を開発したり、新しい原理を発見したり、そのようにして、武器はどんどん発展していきます。
でも、それらの材料や原理は、けして武器のためだけのものではありません。それらは一般に広く知れ渡るようになります。

そうすると、敵はそれを用いてすぐに似たような武器を作成してしまいます。情報の拡散は留まるところを知らず、いくら秘密裏にしていても、どこかから漏れてしまいます。
結局、世界中の好戦的な人々の間には、同じような武器が行き渡り、終わりの見えない戦いを続けることになりました。

しかし、中にはそれらの最先端の武器を相手にしながら、それよりも劣る勢力で戦い続けている者たちがいます。
好むと好まざるとに関係なく、そのような状況は存在します。

以上の話は、けして戦争を称賛するものではありません。また、一般的な史実に基づいたものでもありません。
結局のところ、どんなに強力な武器を開発したとしても、いずれはそれを上回る武器が開発されます。そして、その行き着く先は、結局「使えない武器」になってしまうのです。

使えないのであれば、「武器」としての意味はありません。それならば、まだ「使える武器」を用いた方がマシということになります。
問題は、どのレベルの武器で戦いに挑むか、ということです。また、どのレベルの相手に戦いを仕掛けるか、ということです。

戦場には、さまざまなレベルの武器を持った人々が存在します。自分の武器の特徴を十分に認識し、その威力を最大限発揮できるレベルの相手を見つけて挑みかかることが、戦場で生き抜いていくために重要となります。

最近の戦争は、非常に高度化しています。ちょっと前まででしたら、素手やこん棒程度でも勝機はあったのかもしれませんが、最近は、少なくとも十分な熟練、できることなら、より強力な武器が必要となってきているように思います。

それと同時に、自分の武器を冷静に分析できる能力と、相手のレベルを感じ取れる研ぎ澄まされた嗅覚が、より重要になってくるのではないでしょうか。
何か変てこな話になりました。何を言っているのかよく分からない方は、今一度、表題をご覧ください。

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コメント 2

Y102

面白いなぁ・・。最後の一文が最高。自分も表題を思わず確認してしまいました。自分もそういう文才が欲しいです。
関係ないですが「これからの正義の~」の方では、リーマンショック辺りの話が出てきますよね(公的資金注入の是非関連で)。
更に関係ないですが、自分も近々ipod touch購入予定です(^^;
by Y102 (2011-01-13 23:54) 

Kフロー

Y102さん、毎度どうもです。

実は、ハーバード白熱教室は、全12回を録画して観ているのですが、『これからの「正義」の話をしよう』はまだ読んでいないんです。
でも、サンデル教授の授業は面白いですね。観ていてどんどん引きこまれます。その後、NHKの白熱教室は日本の大学に舞台を移していますが、やはり大分違う感じを受けてしまいます。「白熱してないじゃん!」と思わず叫びそうになりました。

iPod touchは良いですよ。私は今まで、どちらかというとアンチアップル派だったのですが(でもジョブスはすごく好きでした)、iPod touchに触れてみて、悔しながらもその凄さを感じずにはいられませんでした。
iPhone4も良いのでしょうが、キャリアがソフトバンクというところがちょっと引っ掛かります。普段家で使う分には、WiFi環境があればiPod touchでもほとんど違いはありません。外出時は、別途ポータブルWiFiルータを持ち歩けば、家庭内同様に使えます。
私はW-ZERO3にルータ機能があるため、一応外出時でも使えることは使えるのですが、さすがにPHS回線だと厳しいですね。3G回線を使えば快適なんでしょうが、それでは結局ソフトバンクキャリアのiPhone4と変わらないことになります。
iPod touchを外で使うためだけに、ロジテックのポータブルWiFiルータを買ってしまいそうで怖いです。月々6千円弱でドコモ回線が使えますので、非常に魅力的です。
でも、そんなことなら、W-ZERO3の3Gキャリアがドコモだった時に買っておけばよかったと、今更ながら後悔しています。
もしもドコモの携帯を持っていて、その機種でWiFiルータ化が可能であれば、iPod touchは非常に良い選択肢になると思います。

ちなみに、私にあるのは「凡才」だけです(^_^;)

by Kフロー (2011-01-14 09:57) 

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