裏デイトレ再び [システムトレード]
寄引け売買システムの一例として、以前運用していた裏デイトレシステムを移植してみました。とは言いましても、寄引け売買システムでは、基本的に2つの可変パラメータしか扱えませんので、以前のものとは、細部において異なったシステムになっています。
システムの基本構成は、ギャップ累計と日差累計をベースに、それらの売買を適宜反転させながら合成するという、非常にシンプルなものとなっています。
反転用指標としては、簡単のため移動平均を用いましたが、もちろんこれが最適という訳ではありません。
システムに用いた銘柄は日産自動車とし、従来同様、1993年11月1日～2007年12月28日の期間で最適化し、その後2008年1月4日～2010年7月21日で仮想運用しています。
また、金利手数料は無視していますが、実運用に際してはこれらの影響は無視できません。
その結果（単利資産カーブ）を次図に示します。
数値軸を除いて右から4本目のラインより右左側がバックテスト区間、左右側が仮想運用（フォワードテスト）区間です。
仮想運用時には、バックテストほどの性能が得られていないことが分かります。ただし、その性能には目を見張るものがあることもまた事実です。
バックテスト終了時点の累計損益率は6.7倍ほどありますが、従来の寄付き売買システムですとせいぜい4倍程度でした。
また、単利ベースのロバスト性も向上しています。
参考までに、バックテスト終了時点のPFは1.30、トレード数は4,185回、勝率は50.47%、損益レシオは1.28となっています。
また、平均損益率は0.16%、平均リターンは49.50%、年率リターンは54.62%です。ただ、最大ドローダウンが、時価基準で-60.35%、簿価基準でも-48.46%もあります。
これらをフォワードテスト区間を含めた全期間で見ますと、PFは1.28、トレード数は4,760回、勝率は50.65%、損益レシオは1.25になります。
また、平均損益率は0.15%、平均リターンは44.88%、年率リターンは46.05%です。なお、最大ドローダウンは変わりません。
フォワードテストの成績は一先ず置いておくとして、やはり最大ドローダウンの大きさが気になります。
そこで常套手段として、このシステムの逆システムを作成し、それを合成することを考えます。
しかし、実は困ったことに、この裏デイトレシステムには、正の期待値を持つ逆システムが存在しないのです。
そこで、最も負の期待値が小さい逆システムを無理やり作成し、それを合成してみました。
その結果を、次図に示します。
チャートから分かりますように、性能が大幅に低下していることが見て取れます。合成相手のシステムの期待値が正ではないわけですから、累計損益率が半減するのは当たり前のことです。
また、ロバスト性も大幅に悪化していることが分かります。ただし、フォワードテスト区間の性能に関しては、向上しています。
正システムと同様に各性能指標を求めますと、バックテスト終了時点のPFは1.28、トレード数は2,328回、勝率は49.61%、損益レシオは1.30となっています。
また、平均損益率は0.14%、平均リターンは24.53%、年率リターンは24.31%、最大ドローダウンは、時価基準で-47.02%、簿価基準で-46.70%となっています。
トレード数が大幅に減少しているのは、正システムと逆システムのシグナルが相殺して、キャッシュポジションになる場合があるからです。
また、最大ドローダウンは、期待したほど低減していないことが分かります。
さらに、フォワードテスト区間を含めた全期間で見ますと、PFは1.27、トレード数は2,706回、勝率は49.96%、損益レシオは1.27になります。
また、平均損益率は0.14%、平均リターンは23.57%、年率リターンは22.72%です。なお、最大ドローダウンは変わりません。
正システム単独の場合と比較して、全期間における性能の低下が、少なくなっていることが分かります。
ただし、この程度の性能は寄付き売買システムでも得られているため、あえて裏デイトレの合成システムを運用するメリットはないように思います。
裏デイトレシステムのドローダウンを低減し、さらに売買回数を減少させるために、通常の寄付き売買システムと合成してみても面白いかもしれません。
それについては、機会がありましたら検討してみるつもりです。
システムの基本構成は、ギャップ累計と日差累計をベースに、それらの売買を適宜反転させながら合成するという、非常にシンプルなものとなっています。
反転用指標としては、簡単のため移動平均を用いましたが、もちろんこれが最適という訳ではありません。
システムに用いた銘柄は日産自動車とし、従来同様、1993年11月1日～2007年12月28日の期間で最適化し、その後2008年1月4日～2010年7月21日で仮想運用しています。
また、金利手数料は無視していますが、実運用に際してはこれらの影響は無視できません。
その結果（単利資産カーブ）を次図に示します。
数値軸を除いて右から4本目のラインより
仮想運用時には、バックテストほどの性能が得られていないことが分かります。ただし、その性能には目を見張るものがあることもまた事実です。
バックテスト終了時点の累計損益率は6.7倍ほどありますが、従来の寄付き売買システムですとせいぜい4倍程度でした。
また、単利ベースのロバスト性も向上しています。
参考までに、バックテスト終了時点のPFは1.30、トレード数は4,185回、勝率は50.47%、損益レシオは1.28となっています。
また、平均損益率は0.16%、平均リターンは49.50%、年率リターンは54.62%です。ただ、最大ドローダウンが、時価基準で-60.35%、簿価基準でも-48.46%もあります。
これらをフォワードテスト区間を含めた全期間で見ますと、PFは1.28、トレード数は4,760回、勝率は50.65%、損益レシオは1.25になります。
また、平均損益率は0.15%、平均リターンは44.88%、年率リターンは46.05%です。なお、最大ドローダウンは変わりません。
フォワードテストの成績は一先ず置いておくとして、やはり最大ドローダウンの大きさが気になります。
そこで常套手段として、このシステムの逆システムを作成し、それを合成することを考えます。
しかし、実は困ったことに、この裏デイトレシステムには、正の期待値を持つ逆システムが存在しないのです。
そこで、最も負の期待値が小さい逆システムを無理やり作成し、それを合成してみました。
その結果を、次図に示します。
チャートから分かりますように、性能が大幅に低下していることが見て取れます。合成相手のシステムの期待値が正ではないわけですから、累計損益率が半減するのは当たり前のことです。
また、ロバスト性も大幅に悪化していることが分かります。ただし、フォワードテスト区間の性能に関しては、向上しています。
正システムと同様に各性能指標を求めますと、バックテスト終了時点のPFは1.28、トレード数は2,328回、勝率は49.61%、損益レシオは1.30となっています。
また、平均損益率は0.14%、平均リターンは24.53%、年率リターンは24.31%、最大ドローダウンは、時価基準で-47.02%、簿価基準で-46.70%となっています。
トレード数が大幅に減少しているのは、正システムと逆システムのシグナルが相殺して、キャッシュポジションになる場合があるからです。
また、最大ドローダウンは、期待したほど低減していないことが分かります。
さらに、フォワードテスト区間を含めた全期間で見ますと、PFは1.27、トレード数は2,706回、勝率は49.96%、損益レシオは1.27になります。
また、平均損益率は0.14%、平均リターンは23.57%、年率リターンは22.72%です。なお、最大ドローダウンは変わりません。
正システム単独の場合と比較して、全期間における性能の低下が、少なくなっていることが分かります。
ただし、この程度の性能は寄付き売買システムでも得られているため、あえて裏デイトレの合成システムを運用するメリットはないように思います。
裏デイトレシステムのドローダウンを低減し、さらに売買回数を減少させるために、通常の寄付き売買システムと合成してみても面白いかもしれません。
それについては、機会がありましたら検討してみるつもりです。
marbeeさん、こんにちは。
いつもありがとうございます。
by Ｋフロー (2010-08-01 16:11)