収益機会は何処にある？：Ｋフローのシステムトレード奮闘記：SSブログ

	ブログをはじめるログイン

収益機会は何処にある？　[投資・経済全般] [編集]

株価が変動する原因は、結局何なのでしょう？機関投資家の売買でしょうか？それに対する個人投資家の売買でしょうか？あるいは、アルゴリズム取引によるコンピュータ売買でしょうか？
さらには、それらの大元の原因は何なのでしょう？ギリシャ問題なのでしょうか？普天間問題なのでしょうか？

結局のところ、それらの材料による影響度合いは日々変わりますし、それによって株価の動き方もまた変わってきます。
それらの要因を事細かに抽出し、その影響をつぶさに調べ上げれば、その結果が得られる時間より近未来の株価の動きを説明できるかもしれません。

実際に、そのようにして人より一歩も二歩も先んじて売買を行い、収益を上げ続けている投資家が存在するかもしれません。
でも、それは全世界で最初にそれを実行した者にのみ与えられる特典です。

それよりも後に売買を行う者たちは、自分よりも最初に売買を行った者たちに利益を与えると共に、自分よりも後に売買を行った者たちから利益を頂戴します。
もちろん、これは上記のように近未来の株価の動きをほぼ完璧に予測できる、という前提に基いています。

しかし、私のような個人投資家レベルでは、そのような戦略を取ることはできませんし、そもそも近未来の株価の動きを予測できるような道具立てもありません。
近未来の株価が本当に予測できるかどうかは分かりませんが、少なくとも私には実行不能な戦略です。

でも、幸いなことに、そのような先駆者がいるおかげで株価はダイナミックに動きますし、その初動に対する過渡応答も存在すると思われます。
そして、その結果は有限の時間幅を持って、株価推移に影響を与えます。

結局のところ、株価が変動する原因を探っても仕方がありませんし、たとえそれが見つかったとしても、その時には既に先駆者たちが大きな口を開けて待ち構えているのです。
そこに自ら飛び込んで行くということは、既に収益機会の多くを失っているのかもしれません。

では、株式トレードで恒常的に収益を上げ続けることは不可能なのでしょうか？

この問いに対しては、今までのコラムで何度も述べていますが、株価推移が全くのランダムウォークではない、すなわち自己相関が存在するならば、収益機会を得ることは可能だと考えています。
そして、そのためには株式のファンダメンタルズは関係ありません。あくまで、株価の推移そのものが重要です。

これは、電気工学のフィードバック回路と同じ発想です。出力を乱す原因は沢山ありますが、その原因を一つ一つ特定してそれらを潰していくのではなく、出力というたった一つのファクターを観察し、それが理想状態に近付くように入力を変化させるわけです。

トレーディングシステムにおいては、出力の理想状態は資産カーブのロバスト性ということになります。そして、ロバスト性を良好な状態に保つために、入力（株価推移）を変化（ロジックやパラメータの適用）させることになります。

それには静的な方法もありますし、動的な方法もあるでしょう。もしも株価が自己相関以外の要因で動くのであれば、他に相関を求めても良いでしょう。
少なくとも、トレード対象のファンダメンタルズが時間の経過と共に変わっていこうが、基本的な戦略に影響を与えるものではありません。

もちろん、ファンダメンタルズにあまりに大きな変化が生じた場合は、システムそのものが成り立たなかったり、途中で機能停止してしまうかもしれません。
その時は、そのシステムを運用しなければ、あるいは運用を停止すれば良いだけの話です。重要なのは、そのような状態を逸早く検知できる評価体制の確立なのだと考えます。

ＰＳ．ギリシャ問題に端を発する海外市場の下落や大幅な円高もあって、GW後の日経平均株価は大きく下落しました。株価は、上昇トレンド1を割り込み、上昇トレンド3の水準に近付いています。また、中期平均保有株価を下回り、長期平均保有株価に迫っています。

そんな中、昨日の引け後に日産に買いシグナルが点灯し、今日の寄付きで買い建てました。ただし、今日の引け後に早くも手仕舞いシグナルが点灯したため、月曜日の寄付きで売り返済となります。
月曜日は寄付から反発してくれるといいのですが。