相関係数と合成システム [システムトレード]
2つのシステムの合成システムを考えた時、元システム同士の相関係数と、合成システムの何らかの指標に、何か明確な関連性はあるのでしょうか?
これらに関しての興味は尽きないところですが、現時点においてはまだ詳細な検討は行なっておりません。
ただ、方法論としては別に難しいものではなく、手間暇掛ければ自然と明らかになるものと考えます。
ちょっと今は時間が取れませんので、いずれ手が空いた時に検討したいと思います。
少しいじってみた感触としましては、相関係数が小さい場合は、合成システムの最大ドローダウンは縮小します(当り前ですが)。
また、最大ETDや最大STDといった指標の値も小さくなります。
最大損失率の大きさは当然小さくなりますが、最大利益率もまた小さくなってしまいます。また、平均損失率や平均利益率については、あまり大きな違いは見られません。
リターンに関しては、平均リターンはあまり変化しないのですが、年率リターンは向上し、その結果、CSR(年率リターン/平均リターン)は増加します。
まあ、以上は定性的に考えても当たり前の話なのですが、システムを合成することのメリットの一つと考えられます。
それ以外にも、建玉保有期間の減少(それだけリスクにさらされる機会が少なくて済む)などが挙げられます。
そもそも、システムを合成することの最大のメリットは、過剰最適化を心配することなしに、資産カーブを「整形」できることにあります。
何故なら、システムの合成、すなわちシステムポートフォリオを組む、という方法は、お堅い古典経済学でも認められ、推奨されている、リスク低減手法なのですから。
もちろん、元システムが過剰最適化に陥っていないことが大前提ではありますが、システムを合成する段階においては、過剰最適化が入り込む余地はないわけです。
それでも、リスクの低減やリターンの向上が得られる理由は、前述したように損失指標が相殺されて低減し、その結果、複利効果によって収益指標が向上するからです。
さて、2システムの合成が非常に効果的なのは、ペアとなる対象(元システム)を実現しやすいことにあります。
同一銘柄、同一ロジックの2つのシステムを用意し、それらの買いと売りとを反転させて各々の最適パラメータを求めれば、大抵は両者の相関係数を小さくすることができます。
何故なら、元システムの一方が長周期の順張りである場合、他方は短周期の逆張りとなる場合が多いと考えられるからです。
これはトレンドフォロー系のシステム特有の現象かもしれませんが、リターンのパラメータ依存性を調べると、その理由が明確になります。
このような事例では、順張りシステムが合成システムのフィルタの役目を果たし、トレンドの方向に逆張りシステムのシグナルが重畳することによって、低リスク高リターンの構造を実現します。
もちろん、通常のフィルタとは異なり、金融工学に裏付けられた、過剰最適化の要因にはなりえないフィルタとして機能することになります。
なお、ここでは正逆合成システム(同一銘柄・同一ロジック)の場合を考えましたが、同一ロジックという条件は必ずしも必須ではありません。
事実、異なるロジックのシステムを合成しても、相関係数を小さくでき、その結果、低リスク化を達成できる組み合わせは多数存在します。
これらに関しての興味は尽きないところですが、現時点においてはまだ詳細な検討は行なっておりません。
ただ、方法論としては別に難しいものではなく、手間暇掛ければ自然と明らかになるものと考えます。
ちょっと今は時間が取れませんので、いずれ手が空いた時に検討したいと思います。
少しいじってみた感触としましては、相関係数が小さい場合は、合成システムの最大ドローダウンは縮小します(当り前ですが)。
また、最大ETDや最大STDといった指標の値も小さくなります。
最大損失率の大きさは当然小さくなりますが、最大利益率もまた小さくなってしまいます。また、平均損失率や平均利益率については、あまり大きな違いは見られません。
リターンに関しては、平均リターンはあまり変化しないのですが、年率リターンは向上し、その結果、CSR(年率リターン/平均リターン)は増加します。
まあ、以上は定性的に考えても当たり前の話なのですが、システムを合成することのメリットの一つと考えられます。
それ以外にも、建玉保有期間の減少(それだけリスクにさらされる機会が少なくて済む)などが挙げられます。
そもそも、システムを合成することの最大のメリットは、過剰最適化を心配することなしに、資産カーブを「整形」できることにあります。
何故なら、システムの合成、すなわちシステムポートフォリオを組む、という方法は、お堅い古典経済学でも認められ、推奨されている、リスク低減手法なのですから。
もちろん、元システムが過剰最適化に陥っていないことが大前提ではありますが、システムを合成する段階においては、過剰最適化が入り込む余地はないわけです。
それでも、リスクの低減やリターンの向上が得られる理由は、前述したように損失指標が相殺されて低減し、その結果、複利効果によって収益指標が向上するからです。
さて、2システムの合成が非常に効果的なのは、ペアとなる対象(元システム)を実現しやすいことにあります。
同一銘柄、同一ロジックの2つのシステムを用意し、それらの買いと売りとを反転させて各々の最適パラメータを求めれば、大抵は両者の相関係数を小さくすることができます。
何故なら、元システムの一方が長周期の順張りである場合、他方は短周期の逆張りとなる場合が多いと考えられるからです。
これはトレンドフォロー系のシステム特有の現象かもしれませんが、リターンのパラメータ依存性を調べると、その理由が明確になります。
このような事例では、順張りシステムが合成システムのフィルタの役目を果たし、トレンドの方向に逆張りシステムのシグナルが重畳することによって、低リスク高リターンの構造を実現します。
もちろん、通常のフィルタとは異なり、金融工学に裏付けられた、過剰最適化の要因にはなりえないフィルタとして機能することになります。
なお、ここでは正逆合成システム(同一銘柄・同一ロジック)の場合を考えましたが、同一ロジックという条件は必ずしも必須ではありません。
事実、異なるロジックのシステムを合成しても、相関係数を小さくでき、その結果、低リスク化を達成できる組み合わせは多数存在します。
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