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正逆合成システム(トヨタ自動車RSI2) [システムトレード]

今回は、トヨタRSI2システムの正逆合成システムについて考えたいと思います。なお、最適化条件等については、順張りシステムなどの場合と同様です。

RSI2の逆システムは、従来にない新しいロジックとなります。元となるRSI2システムは、株価が基準値を下回ったら買い、基準値を上回ったら売りとなりますが、その逆システムは、株価が基準値を下回ったら売り、基準値を上回ったら買いとなります。

RSI2システムは本来逆張りシステムですから、その逆システムは一応順張りシステムということになります。
以下に示しますように、売買基準日数が98日と長く、売買基準となるRSI値がほぼ中間の51%ですから、確かに順張りシステムのようです。

下図に、元となるRSI2システム、その逆システム、そして正逆合成システムのドテン運用時における各資産カーブを示します。
なお、銘柄は冒頭にも記しましたようにトヨタ自動車です。
7203RSI2正01.png
7203RSI2逆01.png
7203RSI2正逆合成01.png
RSI2の逆システムの資産カーブを見ると、バックテストの段階ではギリギリ機能していたようですが、その後の仮想運用の段階においては機能を失っています。
したがって、その正逆合成システムも、厳密には機能していない可能性があります。

正逆合成システムの資産カーブを見ますと、直近においては確かに逆システムの影響を受けて資産が伸び悩んでいますが、一応、管理基準内には収まっています。
そのことを踏まえた上で、それらをドテン運用時の具体的な性能指標で比較してみます。各項目の値は、正(元)システム、逆システム、正逆合成システムの順に記しています。

まずはプロフィットファクターですが、1.72、2.02、2.22となっています。続いて勝率は、66.52%、60.78%、69.49%、損益レシオは、0.86、1.31、0.98です。
正逆合成システムは、損益レシオ以外は元システムよりも良好な性能を示しています。

直近において資産が大きく減少している割には、逆システムの値が良いように見えますが、これは約16年間で僅か51回のトレードしか行なっていないためです。
一方、合成システムのトレード回数は236回であり、ほぼ十分な回数となっています。また、正システムでは442回となっています。

次に時価累積最大ドローダウンは、それぞれ51.67%、61.94%、36.94%となっています。順張りや移動平均の場合と同様、合成システムにおけるドローダウンの低減効果が見られます。
逆システムのドローダウンが大きいですが、売買回数が少ないため、見た目ほどには大きくなっていません。

資金効率については、正システム、逆システムが、それぞれ26.32%、34.47%であるのに対し、正逆合成システムでは37.78%となります。
正逆合成システムが最も資金効率が高くなっています。

最後に、2008年1月4日以降の(仮想)運用後資産増減率は、それぞれ+37.87%、-33.20%、+2.93%となっていますが、直近の時価累積ドローダウンを比較すると、36.32%、52.52%、19.69%となっており、正逆合成システムが最も小さいことが分かります。

RSI2の正逆合成システムが今後も機能して行くためには、逆システムの立ち直りが欠かせませんが、その兆しは見えてきています。
あるいは、1:1の合成に拘らず、それぞれの元システムの直近資産残高に応じて合成比率を変えてやれば、逆システムの影響を低減できるかもしれません。

ただし、厳密にはそれは正逆合成システムではなく、同一銘柄におけるシステムポートフォリオとして考えなければなりません。
当然、システムの設計思想も正逆合成システムとは大きく異なるものとなります。

以上、簡単ですが、トヨタRSI2システムにおける正逆合成システムについてご報告いたしました。今後も、引き続き他の銘柄やシステムの正逆合成システムについてご紹介したいと思います。

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