WHAT IS WHOIS？

先日、研究所サイトの管理者用メールアドレスに、スパムメールが届きました。英文なので内容は詳しくは分からなかったのですが、「現在使用中のドメインを継続的に使用したければ至急お金を支払え」みたいなものだったと思います。

最初は、マイクロソフトからの請求かと思い、同社に問い合わせをしたのですが、マイクロソフトはそのようなメールを送っておらず、スパムだと思われるので、無視しても良いというものでした。
もちろん、現在使用中のドメインは、今後も無料で使用できるとのことです。

実はそのスパムメールには、私の住所、氏名や、電話番号が（英文で）記載されていたのですが、どこからそれが洩れたのかと再び問い合わせを行いました。
その結果、全くお恥ずかしい話ではありますが、初めてWHOISの存在を知ったのです。

WHOIS（フーイズ）とは、ウィキペディア（Wikipedia）によれば、インターネット上でのドメイン名やIPアドレスなどの所有者を検索するためのプロトコルである、ということです。
要するに、WHOISで検索することにより、ドメイン所有者の情報が取得できる、というわけです。

これほど個人情報がどうのこうのと言われている時代に、このようなところから情報が流出してしまうとは、全く思いもよりませんでした。
とは言うものの、これはドメインという共有資産を、公正かつ適正に管理するためには必要な仕組みであり、知らない方が問題なのかもしれません。

以前は、ドメインの取得は企業の専売特許でした。それが、一般個人でも容易にドメインを取得することが可能となり、その結果、知らない内に個人情報を流出させている人も、私を含めて結構多いのではないかと思います。

もちろん、専門の方々からすれば、そんなことも知らないでドメインを取得したのか、ということになると思いますが、ドメイン取得に際してそのようなリスクがあることを、今まで注意して見聞きしたことがありませんでした（ドメイン取得時の利用規約には書いてあったかもしれませんが、ちょっと記憶にありません）。

まあ、私の場合、WHOISのことを知らなかったばかりに、マイクロソフトから情報が流出したのではないかと思い込み、一緒に登録したクレジットカード情報も流出したかもしれないと、大いに慌ててしまったわけです。

もちろん、マイクロソフトから情報が流出した事実はありませんし、当然のことながら、クレジットカード情報が流出することもないでしょう。
結局は、私の無知が招いた一人相撲だったようです。Office Liveのサポートセンターの方には、ご迷惑をお掛けしました。

WHOISに登録されている私の個人情報は、研究所サイトに掲載している内容と同じものであり、公開されても別に困るものではないのですが、管理者用メールアドレスが公開されているために、今後も今回と同様のスパムメールに悩まされることになりそうです。

というのも、マイクロソフトからの重要な情報が、必ず和文メールで来るとは限らないからです。数ヶ月前にも、マイクロソフトからよく分からない英文メールが届き、サポートセンターに問い合わせたことがあります。

内容が内容だけに、あやふやな解釈では後日大きな問題になるかもしれないと思ったからです。その時は、単なる定期的な確認メールなので無視しても良いとのことでしたが、それから幾日も経たない内に、今回のメールです。

前回のメールを無視したのが良くなかったのか、とか、いろいろ考えてしまい、その結果、内容をよく確認しない内に、サポートセンターへの問い合わせを行った次第です。
なんか、振り込め詐欺に遭う人の心境が分かったような気がします。

タダだからとよく調べもしないでドメインを取得すると、私のような事態に陥るかもしれません。基本的に、ドメイン取得時の登録情報は公開されてしまいます。
ただし、ブログなどのようなサブドメインの情報は公開されませんので、ご安心ください。

また、中には住所などの基本情報を隠してドメインを取得できるサービスも存在するようですが、基本的な情報を公開したくない商用サイトは、ちょっと怪しいかもしれません。
WHOISは登記簿のようなものです。登記簿の記載が現実と異なる会社を信用できるでしょうか？

実際の住所を隠匿できる私設私書箱が、振り込め詐欺に利用されていることは、周知の事実です。もちろん、これらはあくまで商用（営利目的）の場合の話であり、完全に個人用（非営利目的）の場合などでは、できるだけ個人情報を公開したくないのは当然のことです。

営利目的と非営利目的とを、うまく使い分けられるサービスがあればいいのでしょうが、なかなか難しいでしょう。
少なくとも営利事業を営む者としては、正直であり続けたいものです。

タグ：WHOIS ドメイン スパム 個人情報