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うねり取りシステム [システムトレード]

うねり取りは古くから伝わる売買手法であり、株式トレードで生活することを夢見た方なら、一度は憧れたことがあるのではないかと思います。
相場の波に乗りながら、建て玉を調整して収益を上げていく様は、正に株式トレードの醍醐味と言ってもいいでしょう。

しかし、うねり取りには高度な技術と熟練が必要であり、一般には裁量トレードの代表的な手法の一つとして知られています。
株価の推移に合わせて建て玉を増減させるには、チャートを読む技術が必要とされ、アナログ的な思考が求められます。そのため、システムトレードとは相容れないのではないかと思われがちです。

しかし、以前にも述べたことがあるかと思いますが、うねり取りシステムを実現することは可能です。それには、同一銘柄の複数のシステムを、並列運用すればいいのです。
5つ程度のシステムを同時に運用すれば、日々の建て玉数はアナログ的に推移します。

各システムの運用元金を同額にし、それ以降は各システムの運用実績に基づいた玉数を建てるようにしていけば、変化に富んだ運用が可能となります。
例えば、最初に5つのシステムそれぞれで200株分ずつを運用したとし、その後、Aシステムでは利益が上がり300株の運用になり、一方Eシステムでは100株の運用になる、といった具合です。

各システムが全て同じポジションを取ることはそうそうなく、通常は買い玉と売り玉の差分を保有することになります。
すなわち、各システムの出すシグナルに応じて、全力売り~キャッシュ~全力買いの間を推移するわけです。

その様は、あたかもうねり取りを行っているかのように見えるでしょう。それが上手く機能すれば、株価上昇時には全て買い保有となり、ピークを過ぎたところから徐々に買い玉を外していき、下落が明確になったところで売り建てにシフトしていく、といった売買になるかと思います。

このうねり取りシステムの最大の問題点は、機能する(期待値がプラスの)複数のシステムを用意することが出来るかということです。
しかも、それらのシステムは、できるだけ異なった資産カーブとなることが必要です。

各システムの期待値の違いについては、ある程度は建て玉数(運用元金)で調整することが可能です。ただ、資産カーブのバランスを取るために、期待値が他よりも低いシステムの建て玉数を増やすことは、リスクという観点からは好ましいことではありません。

むしろ、多少は期待値にバラツキはあったとしても、各システムを同額で運用した方が良いように思えます。
いずれにしましても、異なる複数のシステムを並列運用することで、リスクを低減する効果が得られることは期待できます。

また、これは元々のうねり取りにも言えることなのですが、この方法を実践するには、比較的多くの資金量を必要とします。
ただ、最近の株価低迷に加えて、売買単位を減らす企業が増えていることから、比較的少額で10単位程度の売買が可能な銘柄も少なくありません。

そのようなこともあって、うねり取りシステムの運用は、かなり現実的になってきたのではないかと思います。
もちろん、上述しましたように、複数の機能するシステムを準備することが大前提となります。

システム的に考えますと、うねり取りで行う建て玉の調整過程は、複数のチャート分析結果のバランスを取る行為だと言えるのではないでしょうか。
例えば、日足では上昇だが週足では下落なのでまずは試し玉から入る、などといった感じかもしれません。

いずれにしましても、うねり取りを生業とする相場師達は、そのような判断を右脳で行なっているのではないかと想像する次第です。
私には到底真似が出来ないことであり、だからこそシステムトレードに頼らざるを得ないのです。

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