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昨日のコラムの補足 [投資・経済全般]

昨日のコラムで3通りの運用形態について述べましたが、複利運用と単利運用、そしてレバレッジとは、密接な関係があります。
複利運用において、想定元本を大きくしその分レバレッジを小さくして実運用資金を単利運用と等しくすると、その運用はレバレッジを小さくするほど単利運用に近づきます。

文章で書くと分かりにくいので、具体的な数字を用いて示します。

今、元金100万円で単利運用する場合を考えます。これは、トレードの度に必ず100万円分玉を建てるということです。
トレードで利益が出れば、利益分を除いた元金で次のトレードを行い、損失が出れば最初の元金になるよう資金を補填して次のトレードを行ないます。

何度かトレードを繰り返した結果、単利運用によって、元金と損益の合計が150万円になったとします。

続いて、同じ売買タイミングで、100万円からスタートして複利運用を行った場合を考えます。通常の運用方法では、レバレッジを1倍として考えることになりますが、複利の効果により資金が170万円に増えたとします。

さて、ここで運用資金100万円というのは、元金1,000万円の内の10%かもしれませんし、元金1億円の内の1%かもしれません。
これは、1,000万円の資金に0.1倍のレバレッジを掛ける、もしくは1億円の資金に0.01倍のレバレッジを掛けると考えることもできます。

最初のトレードにおいては、それらは全く同等なわけです。ところが、トレードを積み重ねる内に、それらの損益には違いが生じてきます。
何故なら、レバレッジはあくまで元金+損益に掛かるものだからです。

例えば、最初のトレードで、10万円の利益が得られたとしましょう。元金1,000万円の場合ですと、次のトレードの運用資金は、(1000万円+10万円)×0.1=101万円ですが、元金1億円の場合ですと、(1億円+10万円)×0.01=100.1万円となるわけです。

次回トレードの運用資金が異なるわけですから、その後の継続的な運用の結果は、徐々に異なっていくことになります。
上例から予測できますように、レバレッジが小さくなるほど(その分元金は増えますが)、次回運用額は最初の運用額に近づいていきます。

すると、何度かのトレードで通常ならば元金+損益が170万円となるところが、それよりも小さい、150万円に近い額にしかならなくなってしまいます。
すなわち、元金無限大、レバレッジ無限小の極限を取ったものが、単利運用ということになるわけです。

ここで重要なのは、元金は実際に用意する必要がない、あくまで想定元金であるということです。そして想定元金とレバレッジを調整することで、単利運用と複利運用の中間的な運用を行うことが可能となります。

ボラティリティが大きい時は、単利運用に近い運用とし、ボラティリティが小さい時は複利運用に近い運用とすれば、ある程度リスクやリターンをコントロールすることができます。
もちろん、レバレッジが1倍を超える運用では、通常の複利運用よりも大きなリターンが得られる可能性がありますが、当然、その分リスクも増大します。

また、例えば投資資金を10分割して、その資金(想定元本)に2倍のレバレッジを掛けて運用する、などという方法を採ることもできます。
これは、運用当初は投資資金の20%をリスクにさらすことになるわけですが、運用を継続していく内に、その比率は徐々に変化していきます。

このように、複利運用とレバレッジ、さらには資金分割を組み合わせることで、実に様々な運用形態が得られることがお分かりいただけるかと思います。
KFシステムクリエイターでは、現在進めている改定作業によって、これらの運用形態を自由に選べるようになる予定です。

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