最適化対象指標のフィルタリング [システムトレード]
トレーディングシステムのパラメータを最適化するには、何の指標に対して最適化を行なうかを決定しなければなりません。
その際、最適化対象となる指標の振る舞いに、ちょっとした「癖」が生じる場合があります。
その指標のパラメータ分布を見ると、特定のシステムにおいて、多くの銘柄でパラメータの偏向が見られる場合があります。
そのような場合、往々にしてそれは最適ではないパラメータとなります。
そのような中で一番顕著な例は、リターン系とリスク系の指標を組み合わせた指標を、逆張りシステムで最適化対象に指定すると、パラメータが最小となる付近に値のピークが来やすい、という症状が生じることです。
ＫＦインデックスでもこのような症状が発生し、それを避けるために、平均損益率でフィルタリングしています。
しかし、銘柄によっては、平均損益率では取り除ききれない場合があり、時間軸方向の安定性を損ねています。
9月8日のコラムで、日産自動車のフォワードテストについて示しましたが、この結果も「癖」を取り切れていない可能性が高いことが分かりました。
それは、最適パラメータの2番目のパラメータで、この場合ですと、それが0.2の結果には疑問符が付きます。
では、それがいくつ以上なら大丈夫なのかというと、明確なことは分かりませんが、他の銘柄などでも確認した結果、0.3もしくは0.4以上なら良いのではないかという感触を得ています。
少なくとも、0.1や0.2というパラメータ値は、実力以上に指標を増幅させていると考えられます。
さて、このような場合に、パラメータ範囲そのものにフィルタを掛けたくなりますが、それは次のようにすれば可能です。
パラメータ範囲は、ＫＦシステムクリエイターのG12、G13セルに表示されますが、これは最適化演算中も変化します。すなわち、この値に条件付けしてやれば良いわけです。
具体的には、ＫＦインデックスＢのF48～H48セルの数式に、次の関数を掛け合わせます。
IF($G$13<0.4,0,1)
これで、第2パラメータが0.4よりも小さい時は"0"となるため、その範囲のパラメータが選択されることはありません。
これはもちろん、他の指標へも適用できます。ＫＦシステムクリエイターの体験版をご利用の方は、例えばH32セルに最適化対象指標のセル番地を、先頭に"="を付けて入力し、テスト対象欄にH32と入力します。
すると、最適化対象指標が、H32セルを経由して間接的に指定されたことになります。あとは、H32セルの数式に、フィルタを掛け合わせれば良いわけです。
フィルタの一般式は前出のIF文通りですが、いろいろと工夫することができます。
例えば、体験版システムにおいて、ドテン運用時に、トレード数10以上、勝率50%以上で損益累計が最大となるようなパラメータを決定したい場合は、テスト対象欄に"H32"と入力した上で、H32セルに次式を入力します。
=IF(H37<10,0,1)*IF(H40<0.5,0,1)*H33
あとは、オペレーションページに移動して、最適化演算ボタンを押せばOKです。
以上のように、IF文を用いることで、最適化演算におけるフィルタリングが可能となり、幅広い条件下における最適化が可能となります。
これにより、希望に沿ったシステムのみを、効率的に抽出することができるわけです。
その際、最適化対象となる指標の振る舞いに、ちょっとした「癖」が生じる場合があります。
その指標のパラメータ分布を見ると、特定のシステムにおいて、多くの銘柄でパラメータの偏向が見られる場合があります。
そのような場合、往々にしてそれは最適ではないパラメータとなります。
そのような中で一番顕著な例は、リターン系とリスク系の指標を組み合わせた指標を、逆張りシステムで最適化対象に指定すると、パラメータが最小となる付近に値のピークが来やすい、という症状が生じることです。
ＫＦインデックスでもこのような症状が発生し、それを避けるために、平均損益率でフィルタリングしています。
しかし、銘柄によっては、平均損益率では取り除ききれない場合があり、時間軸方向の安定性を損ねています。
9月8日のコラムで、日産自動車のフォワードテストについて示しましたが、この結果も「癖」を取り切れていない可能性が高いことが分かりました。
それは、最適パラメータの2番目のパラメータで、この場合ですと、それが0.2の結果には疑問符が付きます。
では、それがいくつ以上なら大丈夫なのかというと、明確なことは分かりませんが、他の銘柄などでも確認した結果、0.3もしくは0.4以上なら良いのではないかという感触を得ています。
少なくとも、0.1や0.2というパラメータ値は、実力以上に指標を増幅させていると考えられます。
さて、このような場合に、パラメータ範囲そのものにフィルタを掛けたくなりますが、それは次のようにすれば可能です。
パラメータ範囲は、ＫＦシステムクリエイターのG12、G13セルに表示されますが、これは最適化演算中も変化します。すなわち、この値に条件付けしてやれば良いわけです。
具体的には、ＫＦインデックスＢのF48～H48セルの数式に、次の関数を掛け合わせます。
IF($G$13<0.4,0,1)
これで、第2パラメータが0.4よりも小さい時は"0"となるため、その範囲のパラメータが選択されることはありません。
これはもちろん、他の指標へも適用できます。ＫＦシステムクリエイターの体験版をご利用の方は、例えばH32セルに最適化対象指標のセル番地を、先頭に"="を付けて入力し、テスト対象欄にH32と入力します。
すると、最適化対象指標が、H32セルを経由して間接的に指定されたことになります。あとは、H32セルの数式に、フィルタを掛け合わせれば良いわけです。
フィルタの一般式は前出のIF文通りですが、いろいろと工夫することができます。
例えば、体験版システムにおいて、ドテン運用時に、トレード数10以上、勝率50%以上で損益累計が最大となるようなパラメータを決定したい場合は、テスト対象欄に"H32"と入力した上で、H32セルに次式を入力します。
=IF(H37<10,0,1)*IF(H40<0.5,0,1)*H33
あとは、オペレーションページに移動して、最適化演算ボタンを押せばOKです。
以上のように、IF文を用いることで、最適化演算におけるフィルタリングが可能となり、幅広い条件下における最適化が可能となります。
これにより、希望に沿ったシステムのみを、効率的に抽出することができるわけです。
Kフローさん。
こちらこそご無沙汰していました。丁寧なコメントもありがとうございました。
Kフローさんのblogはエクセルでシステムトレードされている方皆が
注目する凄いブログだと思います。
まだまだ、自分が勉強不足でKフローさんの記事を見ても、わからない部分や、じっくりと自分で試す時間もなかったり、自分の勉強不足です。
体験版の紹介もありがとうございました。時間のあるときにぜひ、やらせてください。
片貝祭り。2日間とも花火を見てきたのですが、今年は例年にないくらい
天気もよくて、綺麗でした。
しかし・・・1日目は、娘が寒いということでPM9時30に帰りました。
2日目は風邪気味で、途中から車で見ていたら・・・家族全員寝てました。
四尺玉を見れなかったのが、後悔でした。。
Ｋフローさんという凄い方と、blogを通じてお話もでき、そして近くにお住いでもあるので、とても親近感があります。
僕もエクセルを頑張って・・・勝ち組になれるように頑張ります。
今後とも宜しくお願いします。
by タリ (2008-09-12 16:19)
タリさん、わざわざこちらにコメントをいただき、ありがとうございます。
四尺玉の件は残念でしたね。
私はまだまだ勉強中の身で、全然凄くなんかないですよ。勝ち組どころか、来年もトレードを続けられるかさえ分かりません。
今年、ここまで運用してきたシステムもさっぱりでした。ついでに、システムの売れ行きもさっぱりです（笑）。
でも、やはり日々前進し続ければ、いつかは・・・という気持ちは持ち続けています。
今日のコラムにも書きましたが、来週から心機一転、新システムで再チャレンジするつもりです。
こちらこそ、今後ともよろしくお願いいたします。
by Ｋフロー (2008-09-12 20:34)