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2010年を振り返る [雑感]

2010年は、投資環境としては厳しい一年だったと思いますが、システム開発という点では多いに飛躍した年でした。
また、投資成績は幸いにもプラスで終えることができそうですが、運用資金が少なかったために収益額としては微々たるものです。

市場については私ごときが語るまでもなく、多くの方々がブログなどで解説されていますので、このブログでは取り上げません。
ここでは、この一年のシステム開発を振り返ってみたいと思います。

昨年暮れにβ版を公開したKFシステムクリエイターVer5ですが、当初見込みから大きく遅延して、10月にようやく正式版を公開することができました。
既に様々な場面で述べていますが、Ver5では主に以下に示すような改良を行なっています。

・処理速度の改善
  最適化演算時間を大幅に短縮しました。
・ロジックリストの採用
  ロジックおよびフィルタを別管理とし、自由に抽出あるいは復元することができます。
・可変ポジション対応
  任意単位の売買が設定でき、買い増しや売り乗せ、それらの外しなどが行なえます。
・寄引システム対応
  任意の時間軸やタイミングにおける売買が設定できます。
・合成システム対応
  複数の同一銘柄システムの合成システムを作成できます。
・データファイルの生成
  データファイルを自動生成することで、他マクロからの参照を高速化します。
・関連マクロの改定
  パラメータ抽出マクロおよびKFデータマネージャを全面改定しました。
・関連マクロの提供
  相関係数算出マクロにより、合成システムの作成を補助します。

以上に加えて、現在、最適パラメータ時系列分析マクロの作成を進めています。これは、全期間における最適パラメータ演算を一括して行なうためのマクロで、その結果は、システムの堅牢性を評価する上での重要な指針になります。

従来は、単一期間における最適パラメータの演算しかできず、全期間の最適パラメータを求めるためには、システムの日付設定を1日ずつずらしながら、その都度、最適化演算を行なう必要がありました。
しかし、そのためには気の遠くなるほどの時間を要しました。

現在開発中のマクロを用いれば、全期間の最適パラメータ演算を、単一期間の最適パラメータ演算に掛かる時間の1.4倍程度(現状)で行なうことができます。
これにより、システムの信頼性(堅牢性)評価が、現実的な時間枠で行なえるようになります。

これらの改良によって、単一銘柄の自己回帰システムとしては、ほぼ全ての評価要件を満たすことができたのではないかと思います。
もちろん、複数銘柄システムやマルチファクターへの展開など、まだ十分に対応できていない部分もありますが、それらについては今後の課題といたします。

冒頭にも述べましたように、今年はシステム開発において、ほぼ理想通りの機能を盛り込むことができました。
今回の時系列分析マクロを加えることで、これまでのパラメータという空間分析に加えて、テスト期間という時間分析も可能になります。

空間と時間という重要な次元の全域に渡って分析が可能となることで、今後どのような知見が得られるのか、来年以降が非常に楽しみになってきました。
普通の人は、如何に儲かるロジックを開発するかに注力するのでしょうが、私の場合は、如何に有効な評価手法を開発するかに興味があるみたいです(^_^;)

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