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キャッシュポジションとノーポジション [システムトレード]

日産自動車順張り正逆合成システムは、先週火曜日からキャッシュポジションとなっています。そのおかげで、利益も得られない代わりに、損失を被ることもありません。
ところで、通常ならノーポジションと表現する場合が多いと思われますが、実は意図的にキャッシュポジションという表現を用いています。

システムトレードは、個別のトレードの継続であり、基本的には、システムが破綻するか意図的にトレードを中断するかしない限り、将来に渡って運用し続けるものです。
そのため、トレードを行なっていない間も、その資産は厳密に管理される必要があります。

すなわち、キャッシュポジションと言えどもそれはシステム運用の一環であり、けしてノーポジションではありません。
言い方を変えれば、キャッシュポジションとは価格が変化しない株式を買い建てる(または売り建てる)トレードであるともいえます。

したがって、その間の資金はきっちりと保全されていなければなりません。原則として、その資金を他の用途(他のシステム運用など)に用いてはいけないわけであり、いつ出るかわからない売買シグナルに備えておく必要があるわけです。

キャッシュポジションが生じるのは、多くの場合、相場の方向性がつかめない時ですが、その間にキャッシュポジションとならなかったとしたら、どうなっているでしょう。
正逆合成システムの場合は、相反する2つの元システムが存在するわけですが、それらは異なったポジションを持つことになります。

すなわち、一方が利益になる方向に動けば、もう一方は損失になる方向に動くわけです。その際、資産カーブをイメージしてみます。
ある時点でキャッシュポジションになった場合、資産カーブは水平線になりますが、元システムの資産カーブはそこから上昇もしくは下降することになります。

そのような場面が何度も現れることにより、基本的に元システムの資産カーブの標準誤差は、合成システムのそれよりも大きくなります。
合成システムの単株運用時資産カーブは、元システムのそれらを単純に足し合わせたものになりますが、複利運用の場合は様相が異なってきます。

一般的に、標準誤差が小さいシステムほど、複利効果が大きく働きます。すなわち、単株運用では元システムの資産をけして上回ることのない合成システムですが、複利運用においては元システムの資産を上回る可能性があるわけです。

そのように考えると、キャッシュポジションであっても、資産増加に寄与する場合があることが分かります。
繰り返しになりますが、キャッシュポジションは、単なるノーポジションではないのです。

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