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今日のコラムは完全に妄想です [システムトレード]

10年間機能し続けるシステムの数(の割合)は、最大ドローダウン期間を設定してやれば、数学的にほぼ厳密に求めることが可能だと考えられますが、ちょっと私の手には負えそうにありません。
そこで、判定基準となる最大ドローダウン期間を1年として、非常に大雑把にその割合を考えてみたいと思います。

なお、実際には日々の価格増減の大きさも影響しますが、長期的には上昇幅と下落幅の平均はほぼ等しいと考え、ここでは無視することにします。
例えば日経平均株価で両者の値を実際に求めてみると、その違いは直近16年半ほどで4%程度しかないことが分かります。

まず最初に、少なくとも10年後において資産残高が減少している場合は、そのシステムは明らかに機能していませんから、機能するシステムの割合が50%を越えることはありません。
また、ドローダウン期間を1日から246日まで均等に設定した時、その全ての期間後に資産が上昇している割合は、約4%になることが分かります。

例えば、ドローダウン期間が246日の場合は、10年間で最大9回のドローダウンがあるとして、それら全てのドローダウン後に資産が上昇している割合は、1/2^9で約0.2%です。
同様に、ドローダウン期間が245日から223日の場合は、1/2^10が23回分で約2.2%など、ドローダウン期間が1日になるまでそれらを足し合わせると、前述の割合になります。

もちろん、これは全てのドローダウンパターンのほんの一部に過ぎず、実際には様々な長さのドローダウンが複雑に絡みあっているため、正確な割合はもっと大きな値になります。
ただ、少なくとも、10年間機能し続けるシステムの割合は、全システムの4~50%の範囲にあることが言えるかと思います。

以上は、あくまで任意の売買パターンの羅列として、システムを捉えた場合の話です。しかし、実際に運用可能なシステムを考えた場合には、売買パターン(シグナル)が時間の関数で表される必要があります。

これは、何も解析的なロジックに限った話ではありません。明日(t+1)のシグナルを算出するために、今日以前(t-n:n≧0)の客観的なデータを用いる、ということです。
それは、もちろん連続的な関数でも良いですし、不連続な関数でも構いません。

ただ一点、重要なことは、ロジックの出力は必ず1値でなければならない、ということです。出力結果が、明日の寄付きで「買い」あるいは「売り」では、システムになりません。
もちろん、毎日サイコロを振るシステムでも、出目が売り買いに1対1で対応付けられていれば、問題ありません(そのようなシステムが機能するかどうかは別として)。

ちなみに、サイコロの出目というのは、現在における客観的なデータです。従って、これも広義な意味で、時間の関数ということになります。
ようするに、面倒なことを言いましたが、市場価格が決定する以前に「決定した」値は、全て時間の関数と捉えることができるわけです。

そのように考えると、実際に作成可能なシステムの存在割合は、思ったよりも多いのかもしれません。前述のサイコロシステムが認められるのであれば、原理的にはどのような売買パターンでも実現できることになります。

10年間の全パターンである2の2,460乗個のシステム全体の集合を、実数の集合に例えると、サイコロシステムは無理数の集合に相当するかもしれません。
一方、それと対をなす有理数の集合は、解析的なロジックを有するシステムということになるかもしれません。

これは、サイコロシステムとは異なり、実際に過去に遡って、資産推移を求めることができるシステムです。
すなわち、バックテストが可能なシステム、ということになるでしょう。

一般的に運用されているシステムの多くは、この有理数的なシステムということになります。有理数集合の濃度が実数集合の濃度よりも低いことから想起して、解析的システムの数は、非常に少ないのかもしれません。

何か今日も訳の分からない話になってしまいました。何卒ご容赦ください。
また、本コラムの内容は完全に私の妄想ですので、けして信じ込まないようお願いいたします。

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Kフロー

marbeeさん、こんにちは。
いつもご覧いただき、ありがとうございます。

by Kフロー (2010-07-02 08:38) 

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