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メモ書き③ [投資・経済全般]

次式がrに関して単調減少であることを示すには、f(r)を微分してその正負を確認すれば良いことになります。

f(r)=r(1+pC/r)^n-r   (C=Const)

実際にやってみます。なお、途中の計算式は省略します。

f'(r)=(1-(n-1)pC/r)(1+pC/r)^(n-1)-1

ここで、n>1(nは整数)、1r>0、C>0である場合に、f'(r)<0であることを示せばいいわけです。
なお、n=1の場合はf'(r)=0、f(r)=pCとなります。

f'(r)の式に具体的にnを入れて計算してみると、どうやらpが正の時は、f'(r)<0であることが分かります。
ただし、厳密な証明はややこしくなりそうなので、ここでは割愛します。

問題はpが負の場合です。pが負の場合は、pに関する奇数乗項の総和と偶数乗項の総和との大小関係が問題となります。
偶数乗項の総和の方が大きければ、f'(r)<0となるのですが、もちろんこれは自明ではありません。

現時点においては、この証明は行なっていませんが、具体的な数値を入れて確認した限りでは、pが負である場合についてもf'(r)<0となるようです。
ちなみに、pが負というのは平均損益率がマイナスということであり、これは十分にありえる話です。

以下に、n=20、C=0.03、p=0.05の場合の、リスク率rに対する実効損益率f(r)のいくつかの計算結果を示します。

f(0.01)=15.4%
f(0.03)=5.0%
f(0.05)=4.0%
f(0.1)=3.5%
f(0.2)=3.2%

続いて、n=20、C=0.03、p=-0.05の場合の、リスク率rに対する実効損益率f(r)のいくつかの計算結果を示します。

f(0.01)=-1.0%
f(0.03)=-1.9%
f(0.05)=-2.3%
f(0.1)=-2.6%
f(0.2)=-2.8%

平均損益率がマイナスであっても、リスク率が小さい、すなわちレバレッジが大きい方が、実効損失が小さいというのは一見奇異な感じがしますが、運用資金の全てを失っても、総資産に対してはリスク率分の損失に留まるということで理解できます。

この辺りに、マネーマネジメント上の重要なヒントが隠れていると思われます。


[3月9日追記]
慌てていた所為か、数式の一部に表示ミスがありました。正しくは赤字で追記した通りです。

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