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正逆合成システム(トヨタ自動車移動平均) [システムトレード]

先日のコラムでは、トヨタ順張りシステムの正逆合成システムについてご報告いたしました。今回は、トヨタ移動平均システムの正逆合成システムについて考えたいと思います。
なお、最適化条件等については、順張りシステムの場合と同様です。

移動平均の逆システムは、従来にない新しいロジックとなります。元となる移動平均システムは、株価が買い移動平均を上抜けたら買い、売り移動平均を下抜けたら売りとなりますが、その逆システムは、株価が買い(売り)移動平均を上抜けたら売り、売り(買い)移動平均を下抜けたら買いとなります。

株価がある移動平均を上抜けたら売り、下抜けたら買うわけですから、これは逆張りシステムということになります。
はたして、こんなロジックで機能するのかと言いますと、実はきちんと機能するんです。

下図に、元となる移動平均システム、その逆システム、そして正逆合成システムのドテン運用時における各資産カーブを示します。
なお、銘柄は冒頭にも記しましたようにトヨタ自動車です。
7203移動平均正01.png
7203移動平均逆01.png
7203移動平均正逆合成01.png
2番目に示した移動平均の逆システムの資産カーブを見ると、途中平坦な箇所はあるものの、システムは一応機能しているらしいことが分かります。
ちなみに、設定パラメータは買い基準が20日、売り基準が7日と表示されていますが、買いと売りとを反転しているため、実際には買い基準が7日、売り基準が20日となります。

元システムの買い基準は90日、売り基準は3日ですから、買い基準が大幅に短縮された一方、売り基準は大幅に伸張されていることが分かります。
元システムは直線性に優れていますが、資産変動が大きくなっています。一方、逆システムは直線性は今一つですが、資産変動は元システムに比べて小さくなっているように見えます。

それらを合成した正逆合成システムの資産カーブは、良好な直線性を保ちつつも、資産変動が小さくなっていることが見て取れます。
それらを具体的な性能指標で比較してみます。各項目の値は、正(元)システム、逆システム、正逆合成システムの順に記しています。

まずはプロフィットファクターですが、1.32、1.49、1.78となっています。続いて勝率は、43.12%、60.33%、51.77%、損益レシオは、1.75、0.98、1.65です。
また、時価累積最大ドローダウンは、47.15%、59.71%、22.20%となっています。

正逆合成システムでは、プロフィットファクターが大幅に向上し、ドローダウンが大幅に低減していることが分かります。
これは、キャッシュポジションでいる期間が、全期間の7割近くもあるためと考えられます。

そのため、資金効率も大幅に向上しています。資金効率を、損益累計/(総利益+総損失)(ただし総損失は正の値)で表しますと、正システム、逆システムが、それぞれ13.96%、18.93%であるのに対し、正逆合成システムでは27.97%にもなります。

最後に、2008年1月4日以降の(仮想)運用後資産増減率は、それぞれ-17.28%、17.50%、9.13%となっていますが、直近の時価累積ドローダウンを比較すると、24.26%、29.25%、17.86%となっており、正逆合成システムが最も安定していることが分かります。

以上、簡単ですが、トヨタ移動平均システムにおける正逆合成システムについてご報告いたしました。今後、引き続き他のシステムの正逆合成システムについてもご紹介したいと思います。

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