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システムが機能する条件 [システムトレード]

いろいろなトレーディングシステムを見ていくと、いくつかの傾向があることが分かってきます。
例えば、システムの対象となる銘柄によって、順張りでよく機能したり、あるいは逆張りでよく機能したりします。

また、トレンドフォロー系のシステムにうまく適応する銘柄や、オシレータ系のシステムの方が有効な銘柄など様々です。
もちろん、いずれのシステムでも比較的よく機能する銘柄もあれば、どのシステムを適用してもうまく機能しない銘柄もあります。

システムの検証作業を行うに当たり、当初は最適化直後(2007年12月28日まで)の資産カーブや性能指標を見て、どのシステムが良さそうか判断した上で、直近までの運用成績を確認していたのですが、残念ながらそのシステムが運用開始後に機能するかどうかを的確に判定することはできませんでした。

すなわち、最適化の時点ではどんなに素晴らしい性能や資産カーブであっても、運用を開始した途端に機能停止に陥るシステムが多々あるわけです。
もっとも、機能停止の時点ではそれほど大きな損失にはなっていません(プラスの場合もあります)ので、その時点で他のシステムに乗り換えて行くという戦術をとることもできます。

しかし、できるならば、運用を開始したシステムが、その後比較的長くに渡って機能し続けることが理想なわけです。
最適化直後の段階でその後機能するシステムを判定する方法がないか、いろいろと調べてみたのですが、残念ながら今のところ有効な方法は見つかっていません。

ひょっとして、KFシステムクリエイターをご使用になられている方の中には、かなりの確率で機能するシステムを運用されている方がいらっしゃるのかもしれませんが、恥ずかしながら私はまだそのような境地には至っておりません。

しかし、そんなことを言っていたら、結局、どのシステムを選ぶかという点においては、裁量トレードと何ら変わらないことになってしまうわけです。
もちろん、そんなことでは困るわけであり、高い確率で機能するシステムを選択する方法を見つけ出さなければなりません。

今現在、もっとも確実と思われる方法は、最適化後も機能し続けるシステム、すなわちフォワードテストをパスしたシステムを運用することです。
以前のコラムで、私はフォワードテストに対して否定的な見解を示したことがありますが、最近、機能するシステムは比較的長期にわたって機能し続けるらしいことが分かってきました。

今まで、フォワードテスト期間に資産カーブが上昇することは機会損失のように思っていたのですが、1~2年間運用を見送ったとしても、そのようなシステムはその後もしばらくは機能する可能性が高いように思います。

ただし、直近においてあまりにも資産カーブが急騰したような場合は、その後大きな調整が入る可能性も否定できません。
そのため、何らかのエントリー条件を設定した方が良いようにも思えます。

面白いところでは、資産vs株価チャートの推移が余りにも急落すると、その後はうまく機能しないように見えます。
また、一旦機能停止したシステムが再び回復すると、その後は急進する確率が高いように感じます。

ただ、いずれにしても確実なことは言えません。唯一確実に実行できることは、システムの機能停止の判定と、その場合の速やかな運用停止です。
少なくともこれを守る限りにおいては、例え運用したシステムがうまく機能しなかったとしても、それほど大きな損失を被ることはないでしょう。

もちろん、1システム当たりのドローダウンは数10%に達する場合があるのが普通ですから、適切に資金分散を行なって、1システム当たりの実効ドローダウンを下げてやる必要があります。
間違っても、一つのシステムに全資金、さらにはそれにレバレッジを掛けて運用するなどということは控えるべきかと思います。

私は以前、裏デイトレシステムと称して、そのような運用を行なっていましたが、一昨年のチャイナショックでシステム運用を停止せざるを得ない状況になりました。
運用していたトヨタ自動車が寄付きで500円も下げるという異常事態に、運用資金は一気に減少してしまいました。

ちなみに、今年の最高のトレードは、三菱UFJのシステム運用を停止したことです。この時は、新しい機能判定基準を導入した直後であり、システムを停止しないという選択肢もあったわけですが、新基準に則ってシステム停止に踏み切りました。
そのおかげで、その後の大きな損失を免れることができました。

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