SSブログ

複利運用時の資産推移の求め方 [システムトレード]

複利運用時の資産推移を求めるに当たって、レバレッジが掛かってくると、たちまち訳が分からなくなってしまいます。
しかし、順を追って丁寧に計算を進めれば、必ず答えに行き着きます。

レバレッジが掛かってくる場合、重要なのは建て玉数です。元となる資金残高にレバレッジを掛けた金額を、建値で割ってやれば、レバレッジを考慮した建て玉数が求まります。
この原則さえ間違えなければ、後は直近の資金残高に、日々の株価増減×建て玉数を加えていけばいいわけです。

そして、最後に手仕舞い時点の資金残高を求め、次のトレードはその資金残高を基準として、それにレバレッジを掛けた金額で建てられるだけの建て玉数を求めます。
そして、システム運用を続ける間、それらを繰り返していけば良いことになります。

もしも買いのみのシステムの場合は、トレードが手仕舞いになったら、次のトレードまでその資金残高を維持します。売りのみの場合も同様です。
ドテンの場合は、買いのみの場合と売りのみの場合の資金残高を、初期資金に対する倍率で示した時に、それらを掛け合わせれば求まります。それにはレバレッジは関係ありません。

結局、トレードを行なっている期間は、日々の株価増減×建て玉数を前日の資金残高に加えていけばよく、手仕舞い後はその資金残高を維持していけばいいのです。
また、ドテンの場合は、買いと売りの場合から求めることができます。

以上の計算を、エクセルなどで順次行なっていけば、複利運用時の資産推移を求めることができるわけです。
ただし、それに手数料が加わると、話は少し複雑になってきます。注意すべきは、玉を建てる際にも手数料が掛かることで、それによって建て玉数が変わってきてしまいます。

これは一見、循環参照になってしまうように思われますが、実は直近資金残高を建値+手数料で割ってやれば、手数料を考慮した建て玉数が求まります。
また、手仕舞い時の手数料は、直近の株価増減から差し引いてやればOKです。

複利運用時の資金推移については、厳密には建て玉数を売買単位で揃える必要がありますが、それでは計算が複雑になってしまう事と、システムの普遍性が損なわれてしまうことから、KFシステムクリエイターでは売買単位は考慮していません。

ただし、実際の売買指示の場面では、売買単位に丸めた建て玉数を表示するようにしています。それによって、システム上の複利運用時の資産カーブと実際の資産カーブがずれていきますが、システム上の資産カーブはあくまで理論値かつ理想値と割り切っています。

また、建値を知った上で建て玉数を決定するという行為は現実には不可能ですが、有限の資金を扱う以上、発注時点で建て玉数を決定しておく必要があります。
そのため、上述のような計算方法を採っていますが、表面的には建て玉数を明示しない一般的な複利計算でも、結果は同じになります。

なお、これらはあくまで複利運用時の理想的な資産推移に基づいた建て玉数を求めるためのものであり、システムが指示する売買タイミングには一切影響を与えません。
これは、システム運用時のマネーマネジメントにのみ係わる項目です。

以上、言葉で表すと簡単そうに見えますが、実際には、運用開始時の状態に合わせて損益や手数料の条件を変えてやる等、面倒な追加処理が必要となります。
すると、再び訳の分からない状態に逆戻りしたりするわけですが、そのような時には、一度基本に立ち戻って考えることが重要と考えます。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。