SSブログ

ロジックはエンジン、パラメータは制御装置 [システムトレード]

トレーディングシステムにおいて、パラメータが極めて重要な意味を持つことは、これまでに述べてきた通りです。
ただ、そうは言いましても、けしてロジックを低く見ているわけではありません。

重要な2つの事項をなぞらえるのに、よく「車の両輪」などという言い方をしますが、トレーディングシステムにおけるロジックとパラメータの関係は、「車の両輪」ではなく「エンジンと制御装置」と言った方が良いのかもしれません。

システムの潜在的能力を左右するのはロジックであり、ロジックに十分なエッジがないと、システムの性能を高めることはできません。
これは、エンジンの排気量や、機械的構造に例えることができます。

軽自動車では、いくらアクセルを踏み込んでも、加速や最高スピードには限界があります。これは、エンジンそのものの排気量が小さいためであり、いくら制御装置をチューニングしても、普通自動車には敵いません(例外はあるかもしれませんが、あくまで一般論としてです)。

システムの潜在能力は、そのシステムが最高でどれくらいの性能を示すかということです。私たちがシステムを運用する最大の目的は、資産を増やすことですから、そのシステムで達成しうる最高の性能は、直近における資産残高が最大になることです。

すなわち、そのシステムを瞬間的にでも最大性能で走らすためには、直近の平均リターン、もしくは年率リターンが最大になるように、パラメータを設定してやれば良いわけです。
その場合、システムを単利で運用する場合は平均リターン、複利で運用する場合は年率リターンを用います。

言い換えますと、システムロジックそのものの性能は、平均リターンや年率リターンが最大となるようにパラメータを設定して、評価すれば良いわけです。
他のどのパラメータを用いても、それらのリターンが上記のリターンを超えることはありません。

しかし、そもそもシステムを最大性能で走らせ続けることなどできるのでしょうか。自動車の場合、フルスピードで走らせ続けたら、エンジンはすぐに焼き付いてしまいます。それ以前に、運転そのものが困難になるでしょう。
そのような状況で運転を続けられるのは、ごく一部のマシンとドライバーだけです。

そこで通常は、エンジンに無理をさせない条件で(エンジンの寿命を考慮して)、性能をできるだけ高めようとするでしょう。
対象となる性能は、最高速度であったり、最高出力であったり、燃費であったりするわけです。

そして、それらを調整するのが、制御装置ということになります。制御装置に不具合があると、出力が上がらなかったり、すぐにエンストしたり、ノッキングしたり、燃費が悪化したりと、様々な症状が生じます(私は自動車整備には詳しくないので、あくまで想像です)。

システムのパラメータにも、全く同じことが言えます。パラメータの設定が適切でないと、運用後の資産カーブが期待通りに増加しなかったり、激しく増減したりして、機能停止に陥ります。
しかし、適切に設定されたパラメータであれば、安定した運用が期待できます。

その際のパラメータは、けしてリターンが最大となるパラメータではありません。ごく稀に、リターンが最大となるパラメータが、安定運用が期待できるパラメータと等しくなることもありますが、それは例外中の例外です。

この、安定運用が期待できるパラメータを調べるための評価装置が、KFインデックスということになります。
そして、KFインデックスが最大となるようなパラメータを設定することで、そのシステムの制御装置は非常に良く機能するようになるわけです。

ただし、ロジックが貧弱なシステムは、いくら安定した運用が期待できても、期待リターンは十分ではないでしょう。
当然のことですが、ロジックあってのKFインデックス(安定運用)ということになります。

ちなみに、KFシステムクリエイターにおける追加システムは、自動車で例えればターボチャージャーということになります。
自動車同様、制御装置によるエンジンコントロールは、より一層難しくなります。

先日公開したKFインデックス改ですが、どうもこれは追加システムには適用しない方が良さそうなことが分かってきました。
確認が取れ次第、追加システムに関して、通常のKFインデックスに戻そうと考えています。

また、銘柄(システム)によっては、追加システムを適用すると、堅牢性が低下する場合があります。追加システムに適した最適化対象指標が存在する可能性もありますが、場合によっては、多少性能が落ちても、基準システムで運用した方が良いのかもしれません。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。