機能するシステムは偶然の産物か？ [システムトレード]
多くのトレーディングシステムを作成していると、その後の継続調査で、機能し続けるシステムと機能が停止するシステムとが、徐々に明確になってきます。
これらの違いは、いったいどこにあるのでしょうか？
例えば、昨年、実際に運用した銘柄で言えば（これらは新システムへの移行のため、年末から年始にかけて全て手仕舞っています）、もしも運用を継続していたとして、今日時点で次のような結果になっていました。ただし、これらは当初からのパラメータではなく、運用中に変更したパラメータに基づいたものです。そのため、運用開始日も変更後のものになっています。
4689ヤフー 順張り買いシステム 2007年06月13日～ ￥814,595 1.046
6762ＴＤＫ 逆張りドテンシステム 2007年11月09日～ ￥1,098,956 0.731
7203トヨタ 順張りドテンシステム 2007年12月07日～ ￥719,569 0.761
7267ホンダ 逆張りドテンシステム 2007年05月09日～ ￥1,764,713 0.860
最初の数字は、100万円の想定資金が、複利運用でいくらになったかを示しています。もちろん、これはシステム上の結果であり、金利・手数料は考慮していません。
2番目の数字は、その期間における株価の変化割合です。
また、既にかなりの日数が経過していることと、現在はこれらの条件での運用は行っていないことから、全て実名で表しています。
当時は追加システムは開発されていませんでしたから、全て基準システムとなっています。逆張りシステムについては2種類ありますが、いずれもタイプ1です。
この結果を見る限りでは、逆張りシステムは比較的良好に機能していたものの、順張りシステムは上手く機能しなかったことが分かります。
ちなみに、ヤフーの場合は、現時点において機能判定でNGとなっています。
この例では、順張りシステムと逆張りシステムとで明暗が分かれた結果になっていますが、それ以外の多くのシステムを見た限りでは、必ずしも順張りシステムだから良くない、というわけではないように思えます。
また、今年に入って作成したシステムで、バックテストの結果が良好だったシステムの多くは、追加システムとなっており、むしろ、追加システムの安定性が問われている可能性もあります。
この辺につきましては、今後、検討を行なっていく必要があるかと思います。
実際のところ、機能するシステムと機能しないシステムとの違いは、今のところ良くは分かっていません。しかし、上例のホンダの逆張りシステムのように、1年以上も機能し続けているシステムが存在することは事実ですし、機能しないシステムが存在することもまた事実です。
これらを実運用してみないと、機能するかしないのか分からないのでは、システムトレードとは言えませんし、では、それを運用前に明確に区別する客観的な方法があるかというと、今のところ、そのような確実な方法は見つかっていません。
例えば、最適化してから一定期間経過後に、資産カーブが上向いているシステムのみを運用する、などと決めるのであれば、逆に、現在から一定期間遡った時点で最適化を行い、その後の資産カーブを見て運用するかどうかを決めれば良いことになります。
しかし、それでシステムが機能していることを保証できるのかと言うと、けしてそんなことはないように思えます。
確かに、機能しないシステムは数ヶ月で駄目になります。では数ヶ月持てば、今後も機能し続けるのかというと、けしてそんなことは言えません。
それが、この種の問題を難しくしています。もちろん、統計的な手法を駆使すれば、確率的には有利な選択を行なえるのかもしれませんが、例えば区間推定を行なったところで、その結果には常に疑問符が付きまといます。
今のところ、システム寿命の観点から見たシステムの機能性判断を行なう方法を見出すべく、絨毯爆撃的に検討を続けていますが、解決の糸口は見出されていません。
ある時、突然に、重大なヒントが得られるかもしれませんし、全くの徒労に終わるかもしれません。
しかし、十分長期に渡って機能し続けるシステムは確かに存在しますし、機能しないシステムは数多く存在します。
両者の違いを分けるのは何なのか、それを見つけることができれば、黄金の羽を手に入れたことになるのです。
エッジがあるから機能する、エッジがないから機能しない、と言うことは簡単ですが、それだけでは何の解決にもなりません。
そもそも、エッジとは何なのでしょう？それは、銘柄に根ざすものなのでしょうか？ロジックに根ざすものなのでしょうか？
同じ銘柄やロジックでも、機能するシステムと機能しないシステムがあります。それらを分けるものは、パラメータです。
そこに大きなヒントが隠されているような気がしてなりません。
これらの違いは、いったいどこにあるのでしょうか？
例えば、昨年、実際に運用した銘柄で言えば（これらは新システムへの移行のため、年末から年始にかけて全て手仕舞っています）、もしも運用を継続していたとして、今日時点で次のような結果になっていました。ただし、これらは当初からのパラメータではなく、運用中に変更したパラメータに基づいたものです。そのため、運用開始日も変更後のものになっています。
4689ヤフー 順張り買いシステム 2007年06月13日～ ￥814,595 1.046
6762ＴＤＫ 逆張りドテンシステム 2007年11月09日～ ￥1,098,956 0.731
7203トヨタ 順張りドテンシステム 2007年12月07日～ ￥719,569 0.761
7267ホンダ 逆張りドテンシステム 2007年05月09日～ ￥1,764,713 0.860
最初の数字は、100万円の想定資金が、複利運用でいくらになったかを示しています。もちろん、これはシステム上の結果であり、金利・手数料は考慮していません。
2番目の数字は、その期間における株価の変化割合です。
また、既にかなりの日数が経過していることと、現在はこれらの条件での運用は行っていないことから、全て実名で表しています。
当時は追加システムは開発されていませんでしたから、全て基準システムとなっています。逆張りシステムについては2種類ありますが、いずれもタイプ1です。
この結果を見る限りでは、逆張りシステムは比較的良好に機能していたものの、順張りシステムは上手く機能しなかったことが分かります。
ちなみに、ヤフーの場合は、現時点において機能判定でNGとなっています。
この例では、順張りシステムと逆張りシステムとで明暗が分かれた結果になっていますが、それ以外の多くのシステムを見た限りでは、必ずしも順張りシステムだから良くない、というわけではないように思えます。
また、今年に入って作成したシステムで、バックテストの結果が良好だったシステムの多くは、追加システムとなっており、むしろ、追加システムの安定性が問われている可能性もあります。
この辺につきましては、今後、検討を行なっていく必要があるかと思います。
実際のところ、機能するシステムと機能しないシステムとの違いは、今のところ良くは分かっていません。しかし、上例のホンダの逆張りシステムのように、1年以上も機能し続けているシステムが存在することは事実ですし、機能しないシステムが存在することもまた事実です。
これらを実運用してみないと、機能するかしないのか分からないのでは、システムトレードとは言えませんし、では、それを運用前に明確に区別する客観的な方法があるかというと、今のところ、そのような確実な方法は見つかっていません。
例えば、最適化してから一定期間経過後に、資産カーブが上向いているシステムのみを運用する、などと決めるのであれば、逆に、現在から一定期間遡った時点で最適化を行い、その後の資産カーブを見て運用するかどうかを決めれば良いことになります。
しかし、それでシステムが機能していることを保証できるのかと言うと、けしてそんなことはないように思えます。
確かに、機能しないシステムは数ヶ月で駄目になります。では数ヶ月持てば、今後も機能し続けるのかというと、けしてそんなことは言えません。
それが、この種の問題を難しくしています。もちろん、統計的な手法を駆使すれば、確率的には有利な選択を行なえるのかもしれませんが、例えば区間推定を行なったところで、その結果には常に疑問符が付きまといます。
今のところ、システム寿命の観点から見たシステムの機能性判断を行なう方法を見出すべく、絨毯爆撃的に検討を続けていますが、解決の糸口は見出されていません。
ある時、突然に、重大なヒントが得られるかもしれませんし、全くの徒労に終わるかもしれません。
しかし、十分長期に渡って機能し続けるシステムは確かに存在しますし、機能しないシステムは数多く存在します。
両者の違いを分けるのは何なのか、それを見つけることができれば、黄金の羽を手に入れたことになるのです。
エッジがあるから機能する、エッジがないから機能しない、と言うことは簡単ですが、それだけでは何の解決にもなりません。
そもそも、エッジとは何なのでしょう？それは、銘柄に根ざすものなのでしょうか？ロジックに根ざすものなのでしょうか？
同じ銘柄やロジックでも、機能するシステムと機能しないシステムがあります。それらを分けるものは、パラメータです。
そこに大きなヒントが隠されているような気がしてなりません。
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