エクセル2003と2007との互換性

エクセル2003とエクセル2007との互換性は、当初懸念していたほど悪くはないようです。また、一番心配だった速度面においても、エクセル2007になって若干遅くなった程度です。
以前のコラムで触れました、エクセルベンチによる計測結果ほどには、速度低下はありません。

概算ですが、Sempron3400+、メモリ870MB、Windows VISTA Home Basic上のエクセル2007で動作させた場合、最適化に掛かる時間は6月5日のコラムでご紹介した環境の場合の2倍程度の時間でした。
パソコンの性能差を考えれば、妥当な結果だと思います。ちなみに、ガジェットは動作した状態です。

ただし、ブックのオープンに掛かる時間は、確実に増加しています。ＫＦシステムクリエイターをエクセル2007で扱う場合、互換モードで開けばリンク元の変更等も問題なくできるのですが、ブックの読み込みに掛かる時間が長く、実用的ではありません。

また、一度エクセル2007形式で保存すれば、次回からは素早くブックを開けるのですが、エクセル2007形式の場合、リンク元の変更の際にあらかじめリンク元を開いておく必要があります。
しかし、互換モードより速いとは言え、エクセル2003の場合と比べて、ブックのオープンには結構時間が掛かります。

また、システムを確実にエクセル2007の標準モードで動作させるためには、関連する全てのブックをエクセル2007形式に変換しておかないといけません。
その際、リンク元の変更が必要となりますが、エクセル2003の場合と同じ方法ではうまく行きません。

現状では、事前にリンク元のブックを開いておくか、リンク先のセルを大幅に削除した後リンク元を変更してその後削除したセルを復元するか、いずれかの方法しかないようです。
そこで、改定システムにおいては、マクロを使ってリンク元を変更できるようにいたしました。

今のところ、リンクの問題以外に互換性を損ねる要因は見つかっていませんが、今後もエクセル2003と2007の両方で動作確認を行っていく予定です。

なお、ＫＦシステムクリエイター単独ではエクセル97以降対応としていましたが、改定システムからマクロを内包するに当たり、対応バージョンをエクセル2002以降とさせていただきますので、あらかじめご了承ください。

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