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今年のシステム運用中間結果 [システムトレード]

今年のシステム運用は、ここまで非常に苦戦しています。あくまでシステム上(金利・手数料未考慮)しかも想定元金基準の話ではありますが、12月7日大引け時点での成績を記します。

 日産自動車:昨年末比 +4.86% (株価は同 -8.41%)
 アルプス電気:7月4日(*)比 -2.70% (株価は同 -31.03%)
        (*)運用開始が7月5日のため

数字上はベンチマーク(株価)に対してオーバーパフォームになってはいますが、けして褒められた成績ではありません。

システム運用は現物株の長期投資とは異なり、必ずしもインカムゲインを得られるわけではありません。場合によっては、それを供出することもあり得ます。
そう考えると、システム運用成績のベンチマーク比較そのものに、意味がないのかもしれません。

もちろん、インカムゲインを考慮した上での比較という考え方もありますが、それですら、運用成績がマイナス(アルプス電気の場合)という現実の前には、説得力に欠けます。
最も現実的な選択は、長期国債金利か株価騰落率のいずれか大きい方を、ベンチマークにするという方法です。

これなら、運用成績がマイナスなのにベンチマークには勝っているからプラス査定、などというおかしな話にはならないでしょう。
そもそも、システムトレードとは大なり小なりαを追いかけるものですから、成績(期待値)が想定運用期間内でプラスである、ということが、重要な運用条件になります。

ここで大切なのは、「想定運用期間」をどう捉えるか、ということです。例えば、超長期システムで運用する場合、単年のマイナスは想定内ということになるでしょう。その代わり、例えば10年後にはベンチマークに対して圧勝していることが求められます。

一方、短期システム運用の場合は、単年でのマイナスすら許されないかもしれません。ただし、これは平均保有期間が短期だから短期システム運用だ、という訳ではありません。
そのシステムが短期運用かそうでないかは、概ね最大ドローダウン期間で決まると考えます。

すなわち、システムの性質上、連敗が多くドローダウン期間が長いものは、必ずしも短期システム運用とは言えません。
逆に、平均保有期間が数10日と長いシステムであっても、連敗が極端に少なく、最大ドローダウン期間が数カ月以内に収まるのであれば、それは短期システム運用かもしれません。

この辺りの見積もりはシステム設計時に一通り押さえておくべきであり、その結果によって、そのシステムの運用方針を決定すべきです。
例えば、逆張りシステムだから短期運用であるとは、一概には言えないということです。

まあ、そうは言いましても、年単位で利益が上がらないというのは、精神衛生上あるいは経済的にもよろしくないことは、言うまでもありません。
そう言った意味では、長期システム運用などというものは、かなり例外的なのかもしれません。

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