SSブログ

エネルギーの回収 [雑感]

私たちの社会において、資源はある程度回収できます。時間やコスト、エネルギーが無尽蔵であるならば、かなり多くの資源を回収することができるでしょう。
さすがに、鉛から金を生みだすことはできませんが、廃棄物に含まれる金を回収することは可能です。

それらを実現するためには、多くの場合、膨大なエネルギーを必要とします。そのエネルギーの投入に掛かるコストに見合うだけの価値が、回収した資源によってもたらされるのであれば、その資源はリサイクルするに値する価値を有することになります。

もしも、石油をあらゆる石油製品から回収可能であれば、私たちは石油の枯渇を恐れる必要がなくなるでしょう。
石油を燃焼して熱に変える場合を除き、資源として利用する石油は、時間を掛けて循環させることができるからです。

一方、石油を燃焼させてその熱を利用する機構は、他の機構で代用することができます。もちろん、それは石油を用いるよりも非効率な側面もあるわけですが、時間が掛かっても、いずれは代替技術が開発され、社会の仕組みもまた変わっていくものと思います。

しかし、例えばガソリン自動車が電気自動車に置き換わっていったとしても、その電気を生産する発電所で大量の石油を使っていたのでは、単に自動車が担っていた燃焼という機構を、発電所に移し替えたに過ぎません(もちろんエネルギー効率の違いはあります)。

結局、どのように発電するかという部分からの見直しが重要であり、石油などの化石燃料を使わない発電を目指す、というのが、全世界の共通認識なのではないかと思います。
その有力な方法の一つが原子力エネルギーであり、その対極にあるのが水力や太陽光などの自然エネルギーということになります。

しかし、原子力に関しては福島第一原発の事故以来、その安全性が大きく疑問視されていますし、自然エネルギーに関しては、効率や発電コストの問題が存在します。
そこで、第三の選択肢として、回収エネルギーというものを考えられないかと思います。

一般に、消費されたエネルギーは何らかの仕事をするわけですが、その多くは、目的とする仕事以外に使われてしまいます。
例えば、私たちがパソコンを使う場合、そのエネルギーは主にCPUの演算やメモリーとの情報交換に使われるはずですが、実際にはその多くは熱となって消費されます。

理想的には発熱のないCPUが開発されるべきなのでしょうが、それが原理的に困難であるならば、せめて発生した莫大な熱を、利用可能なエネルギーに変換できないかと考えます。
例えば、発生した熱をペルチェ素子のようなものに伝えて、そこから電気エネルギーを得るとか、そういったことができないものかと思ってしまいます。

もちろん、パソコンなどという狭い範囲でなくても、家庭からあるいはオフィスから発生する熱を、何らかの方法で電気エネルギーに変換する、あるいは照明やディスプレイの光、さらには音や振動などを、利用可能なエネルギーに変える。
そんな技術が真剣に検討されても良いのではないかと思います。

実は、振動や音を電気エネルギーに変えるシステムは、既に国内ベンチャーなどで開発され、一部は製品化もされています。
このように、エネルギーを回収可能な循環資源と捉えて、例えば国家プロジェクトとして推進していけば、夢がどんどん膨らんでいくことでしょう。

エネルギーは無尽蔵ではありません。しかし、その一部でも回収・再利用が可能であるならば、エネルギーの生産に掛かるコストの削減につながるのではないかと思う次第です。

nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。