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システム運用はプラス思考が肝要 [システムトレード]

機能しているシステムの資産カーブは、右肩上がりの推移となります。そして、それが右肩上がりでなくなってきたら、システムに何らかの異常が生じた可能性があります。
その異常を逸早く察知し、修正していくことで、システムの延命を図ることができるかもしれません。あるいは、システムを切り替えることができるかもしれません。

しかし、異常の判断を何処に置くかは、極めて難しい問題です。判断が早すぎれば、必然的なドローダウンを異常と見なしてしまい、せっかく機能しているシステムをふいにしてしまうかもしれません。
一方、判断が遅すぎれば、機能しないシステムにいつまでもしがみついてしまうことになります。

どこでその線引きを行なうかについては、今まで何度も考察してきましたが、残念ながら決定的な解答は得られていません。
私はとりあえず、機能しているシステムにおいては、資産推移が回帰直線を中心とした正規分布になるものとして判断していますが、もちろんそうなる保証はないわけです。

でも、どこかで線引きをしなければいけないのは事実です。そして、それを決定するためには、何らかの客観的な指標が必要です。
その指標の取り方によって、システム全体のリスクが決まるわけです。

当然、リスクは小さいに越したことはありません。しかし、世の中の常として、リスクを小さくすればそれだけリターンも小さくなってしまいます。
例えば、それまで順調に機能していたシステムを早々に諦めるということは、それ以降のリターンを失ってしまうことに相当します。

直ちに代替システムを工面できればいいのですが、そのシステムがそれまでのシステム同様に機能し、同等以上のリターンを上げる保証はどこにもありません。
また、代替システムの投入に時間が掛かれば、それだけトータルの期待リターンは低下します。

それまで運用していたシステムを停止するということは、それ以上損失が膨らむ心配がなくなるとともに、それ以上利益が上がる可能性もなくなるということです。
それは、一般的には機会損失という言葉で表現されます。

すなわち、システムトレーダーは、システム運用停止という瀬戸際に立たされたとき、それ以上運用を続けて実損失を膨らませるか、運用を停止して機会損失を膨らませるかの判断を迫られるとも言えます。

ただし、このように考えるのは代表的なマイナス思考です。これをプラスに捉えるには、運用を停止してこれ以上の実損失を避けるか、運用を継続して実利益が上がることを期待するか、と考えることになります。

両方とも、システムの運用を停止するか継続するかの判断を迫られている、という状況は同じですが、前者の考えで判断すれば、その後株価がどのように動いても後悔が残り、後者の考えで判断すれば満足感が残ります。

しかし、システムが機能しているかどうかの瀬戸際では、それまでに損失が発生していることもあり、どうしてもマイナス思考に陥りやすくなります。
そこをプラス思考で捉えることができるかどうかが、継続的にシステム運用を続けていけるかどうかの、大きな分岐点になるのではないかと思います。

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