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トヨタ自動車(7203)逆張りシステム1 [フォワードテスト]

今回は、トヨタ逆張りシステム1のフォワードテスト結果を報告いたします。テスト条件は、順張りシステムの場合と同じで、2005年6月30日時点で最適化を行なっています。

早速、結果を以下に示します。上段は、買いシステムの資産カーブとその回帰直線、および資産vs株価チャートです。
下段は、ドテンシステムの同チャートです。
システムトレード_資産カーブ
システムトレード_資産カーブ
買いシステムにおいては、今年のチャイナショックまでは何とか機能していたことが分かります。しかし、チャイナショックによる株価下落以降、ズルズルと資産を減少させる展開が続き、8月の世界同時株安で完全に機能停止に陥っています。

ただ、運用開始日を、最適化を行なった日の翌営業日とすれば、システムが機能停止に陥った段階で、資産は増加していることが分かります。

一方、ドテンシステムの方は、2005年後半の急騰によって売りで大きな資産下落となり、最適化後はほとんどシステムが機能することはありませんでした。
結局、このシステムの運用により、システムが機能停止するまでの間に、1株あたり1,000円から1,500円程度の損失を被ったことになります。

ただし、2005年6月30日時点における、本システムの最適化パラメータの設定には、実は微妙な問題があります。下図は、買い損益累計のパラメータに対する等高線図ですが、損益累計がピークとなるパラメータ範囲が、大きく3つに分かれていることが見て取れます。
システムトレード_パラメータ分布
今回の設定値はその内の一つなのですが、他のピークでパラメータを設定すると、また異なった結果になることが分かっています。
実は、2006年6月30日時点で最適化を行なうと、今回とは異なるピークでパラメータが設定されるのですが、そのパラメータを用いた結果を以下に示します。
システムトレード_資産カーブ
システムトレード_資産カーブ
上段は買いシステムの結果、下段はドテンシステムの結果です。すると、2006年6月30日の資産残高を基準として、現在において、買いシステム、ドテンシステム共に、資産が増加していることが分かります。

順張りシステムの場合は、最適化のピークが複数存在することは少ないのですが、逆張りシステムの場合は、複数のピークを有することがあります。
そのような場合、特にピークの値が接近している場合には、テスト期間の設定にも十分な注意を要する必要がありそうです。

もちろん、フォワードテストの場合には、そのような気遣いは無用なのですが、実際の運用を前提としてパラメータを設定する場合には、いくつかのテスト期間で最適化を行なって、それらを比較検討して、最終的なパラメータを決定する必要があるかもしれません。

最後に、2nd Layerのチャートを以下に示します。上から順に、ETD基準の買いシステム、同ドテンシステム、損益率基準の買いシステム、同ドテンシステムです。
システムトレード_資産カーブ
システムトレード_資産カーブ
システムトレード_資産カーブ
システムトレード_資産カーブ
いずれのシステムも、2005年6月30日時点においては、基準となるシステムの性能を下回っていますが、それ以降の資産カーブを見ると、ストップ基準設定の効果が現れています。

ETD基準の買いシステムでは、世界同時株安で資産カーブが回帰-2δラインを下回っていますが、最近は再び回復の兆しを見せています。
また、最適化を行なった日以降現在までで、資産は増加しています。

ETD基準のドテンシステムでは、チャイナショック以降の株価下落で、システムが機能停止していますが、最適化を行なった時点からの資産の下落はほとんどありません。

損益率基準の買いシステムでは、世界同時株安で機能停止に陥っています。システムがストップした段階での資産は、最適化を行なった時点とほとんど同じであり、このシステムはあまりよく機能しなかったようです。

損益率基準のドテンシステムでは、昨年暮れから今年の年初に掛けて、資産カーブが回帰-2δラインを下回っています。
やはり、このシステムも上手く機能していないようです。ただし、運用を行なった場合の損失額は、基準システムの損失額よりも小さくて済みます。

以上より、トヨタ逆張りシステム1に適用する2nd Layerシステムは、ETD基準のシステムを用いた方が良好な結果が得られることが分かります。
ただし、これは2005年6月30日で最適化を行なった場合であり、それ以外のパラメータを設定した場合は、その限りではありません。

以上、駆け足で説明してきましたが、このトヨタ逆張りシステム1は、できるだけ買いシステムのみで運用した方が良さそうです。
また、このシステムに対するストップ基準の設定は、必ずしも性能向上には寄与しません。


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