SSブログ

日経平均の平均保有株価[再修正版] [投資・経済全般]

日経平均の平均保有株価についてデータを再確認したところ、日々の出来高は単純に日経平均構成銘柄225種の出来高を足し合わせたものであることが分かった。すなわち、売買単位が1株の銘柄の出来高は何ら調整されておらず、全体に占める割合は極めて小さいことになる。

従って、6月15日のコラムで示した結果は、正しくないということになる。再度に亘る不正確な記述に、重ね重ねお詫び申し上げる。

とは言え、1株単位の株式の扱いをどうすればよいか、という課題は、このままでは解決できない。日経平均構成銘柄それぞれの出来高を、みなし額面調整して足し合わせることがベストであると考えるが、データ処理量を考えると現実的ではない。

そこで、少々乱暴ではあるが、みなし額面調整を行った発行済み株式数を、単純に足し合わせただけの発行済み株式数で割り、その値を日々の出来高に掛けた値を概略のみなし額面調整済み出来高とし、計算のベースとしてみた。

この場合、1株単位銘柄が少ない過去の出来高が過重に計算されることになるが、直近の平均保有株価に与える影響は少ないと考えられるため、取り敢えずはこの問題は無視して、検討を進めることにした。

さて、こうして計算していくと、概略のみなし額面調整済み出来高を用いた結果と、みなし額面調整を一切行わない場合の結果とで、ほとんど差がないことが分かった。
みなし額面調整の有無よりも、浮動株比率の値などの変化の影響の方が大きいという結果になった。

以上より、みなし額面調整という恣意的な計算を行うよりは、1株単位銘柄の影響の減少には目をつぶって無調整で計算を行なった方がよいと考え、平均保有株価を計算し直した。結果を以下に示す。なお、データは6月16日分までとした。
システムトレード_平均保有株価
システムトレード_平均保有株価
その結果、6月16日時点で、安定株主を中心とする平均保有株価は14,673円、外国人投資家を中心とする平均保有株価は15,401円、個人投資家を中心とする平均保有株価は15,840円となった。また、出来高加重平均は13,428円である。

大雑把に言えば、安定株主の評価損益はほぼトントン、外国人投資家は500円ほどの評価損、個人投資家は1,000円ほどの評価損ということになる。
特に、個人投資家は5月11日まで評価益となっていたが、その日を境に評価損に転じ、その後1,000円ほどの損切りを行うとともに買い直しを進めたが、結局損切り後も株価は下落し続け、1,000円ほどの評価損を抱えるに至っている。

以上、日経平均の平均保有株価について見てきたが、個別銘柄の場合と異なり、出来高の取り扱いに課題を残している。そのため、日経平均におけるこの指標はあくまで概算値であることを十分に認識し、その上で、現在の相場を判断する上での参考としてみてはいかがだろうか。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。