株式トレードにおいて、市場からお金を吸い上げるためには、当然のことながら、株式を売買しなければいけません。
インカムゲインは考えずに、キャピタルゲインのみを考えると、株価が異なる場面で売買を行なえば、その時の価格差が損益の源泉になります。

すなわち、株価が常に変化しているならば、誰でも収益を上げる可能性があるわけですが、その一方で、誰もが損失を被る可能性があるわけです。
株式トレードで収益を上げるためには、株価の変化が絶対的な必要条件であり、また、全ての要因は最終的に株価に反映されることになります。

実際には、様々な要因が複雑に絡み合って株価を変化させるわけですが、それらの要因を分析して株価の変化と強い相関を持つファクターを見つけ出し、それに基いて売買を行なう手法が、いわゆるマルチファクターモデルということになるかと思います。

比較的分かりやすい例で言うと、一時期流行った(今でも行なわれているかもしれませんが)ダウ日経システムなども、NYダウという先行指標に対して、翌日の日経平均(の推移)が強い相関を有していたために成り立った戦略であり、これもマルチファクターモデルの一種です。

最近では、ダウの代わりに為替を用いたり、あるいは他の指標を用いたりする場合があるのかもしれません。
いずれにしましても、売買対象となる市場(銘柄)以外のファクターを参照して、そこから売買シグナルを抽出しようとするのが、マルチファクターモデルであると考えます。

その一方、自己相関モデルはと言いますと、これは売買対象となる市場(銘柄)のみのファクターを用いて、そこから売買シグナルを抽出しようとするわけです。
これは、株価には全ての要因が集約されているという考えに基き、株価推移というシグナルから強い影響を持つ要因を抽出し、それをトレードに利用するということになります。

一般的には、相関の高い要因からの直接的なシグナルが得られる、マルチファクターモデルに対して、あくまで間接的なシグナルしか得られない自己相関モデルは、効率の悪いシステムであると考えられているようです。

明日はこの点について考えてみたいと思います。


PS.長岡祭り大花火大会は、無事に終了しました。昨日も自宅からの観覧となったのですが、一昨日とは打って変わって風向きに恵まれ、非常に鮮明なショウを楽しむことができました。
それにしても、最近の花火は凄いです。今年は過去最高の資金が集まったと言うことで、名物花火であるフェニックスでは、2尺玉6発同時打ち上げなんていう派手な演出もありました。