エクセルを使いこなすための第一歩は、「等号(=)」です。これは、エクセルで関数を記述するために、必ず必要となるものです。
等号は、それが入力されたセルと、等号の先にある数式等とを結びつける働きがあります。

それでは、ちょっとエクセルのワークシートをいじってみましょう。

最初に、KFデータマネージャで作成した株価データファイルを開いてみてください。銘柄は何でも構いませんが、話を分かりやすくするために、KFシステムクリエイター用のフォーマットで作成されたシートを使います。

それを開いた状態で、上部にあるファイルメニューから「新規作成」を選び、空白のブックを作成してください。
すると、まっさらのワークシートが表示されることと思います。

最初はA1セル(一番左上のセル)が選択されているかと思いますが、その状態でキーボードから「=」と入力(小文字で「」内のみ入力:以下同)してみてください。
すると、「=」の右側で、カーソルが点滅した状態になります。これで、セルに数式を入力する準備が整いました。

あとは、その状態から数式を打ち込んでいけばいいのですが、これは四則演算を用いた計算式に限定されません。
単に数字を入力しただけでも、それはれっきとした数式です。セルに「=」で結びつけられてさえいれば、何でもいいのです。

それは文字列であっても構いません。ここでは述べませんが、文字列同士を演算することもできます。それらを数式と呼ぶのはちょっと変なような気もしますが、全体を統一する意味で、ここではセルと「=」で結ばれてさえいれば、全て数式と呼ぶことにします。

もしも入力した数式がおかしい場合は、エクセルが勝手にエラーを出してくれます。したがって、間違っていたらどうしよう、などとは考えずに、どんどん「数式」を入力してみてください。
習うよりも慣れろ、です。どんなものがエクセルにおいて数式として認められているか、とにかくいろいろと確認してみることです。

さて、話をちょっと戻します。

A1セルに「=」を入力した状態で、ウィンドウメニューを開いてみてください。すると、そこには最初に開いた株価データファイルのファイル名が、表示されていると思います。
その箇所をクリックしてみましょう。当たり前ですが、株価データファイルのワークシートが表示されましたね。

続いて、そのシートのA1セル(銘柄名が表示されているセル)をクリックしてみましょう。そのセルが点線で囲まれて、上部の関数窓に「=[そのファイル名]Sheet1!$A$1」と表示されたのではないでしょうか。
もしもそのようにならなかったら、もう一度最初からやり直してみてください。

その状態で、キーボードから「Enter」キーを押してみてください。すると、先ほど作成したブックに戻り、そのA1セルに、株価データファイルのA1セルと同じ内容が、表示されていることが分かるかと思います。

その状態で、再びA1セルを選択してみましょう。先ほど株価データファイルのA1セルを選択した時に、関数窓に表示された数式が、A1セルに入力されていることと思います。
これは、選択した株価データファイルのSheet1のA1セルの内容を参照しなさい、という数式になっているわけです。

同じように、適当なセルから、株価データファイルの任意のセルを、参照してみてください。そのセルの内容が、作成したブックに表示されるでしょう。
このテクニック(というほどのものではありませんが)を用いると、複数のワークシートやブックに散在するデータなどを、一つのブックやワークシートに統合することができます。

でもそのためには、全ての参照先となるブックを、いちいち事前に開かなくてはならないようで、かなり面倒に思えるかもしれません。
実は、エクセルは結構賢くて、参照先のブックを開かなくても、勝手にデータを持ってきてくれるのです。

試しに、現在参照している株価データファイルを閉じてみましょう。ウィンドウメニューから株価データファイルを選択し、それが開いた状態で、ファイルメニューから「閉じる」を選択してみてください。あるいは、シートの右上の小さい「×」(赤い「×」ではありません)をクリックしてもOKです。

「~変更を保存しますか?」というメッセージボックスが現れますが、「いいえ」を選択してください。
すると、株価データファイルは閉じられましたが、作成したブックには参照先の内容が残ったままになっていると思います。

A1セルの内容をよく見ると、先ほどとちょっと違っていることに気付きます。最初は参照先がファイル名だけの表示だったのですが、参照先のブックを閉じた後は、フルパス(ドライブ名+フォルダ名+ファイル名)で表示されています。

このように、参照先がフルパスで記録されることで、いちいち参照先のブックを事前に開いておかなくても、その内容を表示することができるのです。
参照先をフルパスに変換する処理は、エクセルが勝手にやってくれるので、最初の内は面倒な数式を覚える必要はありません。

さて、今回はここまでにいたします。必要がある方は、作成したブックに適当な名前を付けて、保存しておいてください。
次回は、セル参照について、もう少し考えてみたいと思います。


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