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明日のために~その2~ [システム作成講座]

前回は、異なるブックやワークシートのセルを、参照する方法について考えましたが、参照したいセルがたくさんある場合はどうしたらいいでしょう?
例えば、株価データファイルの内容を全て、別途作成したブックから参照するような場合です。

そこで、前回作成したブックをもう一度利用してみます。既に削除してしまった方は、もう一度作成してみてください(簡単ですよね)。
Sheet1のA1セルに、株価データファイルのSheet1のA1セルを参照する数式が入力された状態から始めます。

さて、株価データファイルの全領域を参照してもいいのですが、いろいろと大変なので、A1セルからG40セルまでを参照することにしましょう。
これら全てのセルに一つ一つ数式を入力していくのは、どう考えても非効率ですよね。

こんな時のために、エクセルには「コピー」という便利な機能があります。A1セルの内容をA1~G40セルの範囲にコピーすれば、株価データファイルの同じ範囲の内容を参照できるはずです。
では、早速やってみましょう。

コピーのやり方は、ご存知ですよね。最初にA1セルを選択した状態で、編集メニューから「コピー」をクリックします。これで、A1セルの内容がメモリ(クリップボード)に保管されます。
続いて、キーボードの「Shift」キーを押しながら、G40セルを選択します。すると、A1~G40セルが反転表示されますので、その状態で編集メニューから「貼り付け」をクリックします。

すると、A1~G40セルに株価データファイルの同一セルの内容が表示されるはずです・・・・・・
???・・・表示されませんね・・・???
A1~G40セル全てに、銘柄名がびっしりと表示されてしまいました。これはいったいどうしたことでしょう?

試しに、各セルの内容を見ると、全て同じ数式が入力されていることと思います。そしてそれらは、株価データファイルのSheet1のA1セルを参照しているはずです。
一旦、元の状態に戻してみましょう。編集メニューから、「元に戻す」をクリックしてください。貼り付け前の状態に戻ったことと思います。

そこでもう一度、A1セルの数式を見てみることにします。A1セルを選択してください。上部の関数窓に数式が表示されましたね。
数式で参照しているセル名をよく見てみると、「A1」ではなく「$A$1」となっていることが分かります。

実は、このような参照方法を「絶対参照」と言います。それに対して、「A1」のように「$」が付いていないものは、「相対参照」と呼ばれます。

絶対参照にすると、参照先のセルをどこにどれだけコピーしようが、参照元のセルは変わりません。株価データファイルのA1セル(参照元)を参照しているセル(参照先)を、どこにどれだけコピーしても、それらのセルでは全て参照元の内容を表示するわけです。

一方、相対参照の場合は話が違ってきます。相対参照にすると、参照先のセルが移動した分だけ、参照元のセルも移動します。
例えば、参照先のA1セルをG40セルにコピーした場合、参照元のセルもA1セルからG40セルに替わります。これは参照先の数式が変わるだけで、参照元のセルそのものが移動するわけではありません。

なお、これはあくまで移動量が同じになる、ということです。必ずしもセル番地が同じになるわけではありませんので、注意する必要があります。
参照先が行方向に39行、列方向に6列だけ移動すれば、参照元も行方向に39行、列方向に6列だけ移動することになります。

そうすると、最初に参照先のA1セルをA1~G40セルにコピーした際、銘柄名だけがずらっと表示された理由がお分かりになるかと思います。
エクセルでは、前回行なったような方法でセルを参照すると、必ず絶対参照になってしまうということです。

では、それを相対参照にするにはどうしたらいいのでしょう?
そのためには、数式から「$」のみを削除すればいいのです。具体的には、数式を表示している関数窓のセル番地部分をクリックし、「$」のみを削除します。

あるいは、セル番地部分をクリックしてカーソルを表示させた状態で、キーボードの「F4」キーを押しても、相対参照に変更することができます。
ただし、この場合「F4」キーを1回押すごとに「A$1」⇒「$A1」⇒「A1」と変化しますので、「A1」にするためには、「F4」キーを3回押す必要があります。もう一度押せば、「$A$1」に戻ります。

ここで、「A$1」や「$A1」などという表記が出現しましたが、あまり難しく考える必要はありません。要するに、「$」が付いた部分だけが絶対参照になる、ということです。
すなわち、「A$1」であれば、行方向のみが絶対参照で、列方向は相対参照ということになります。これをコピーすれば、列だけが変化して、行は変わらないわけです。

さて、それでは最初に戻って、A1セルの数式を相対参照に修正した上で、もう一度そのセルをA1~G40セルにコピーしてみましょう。
今度は、株価データファイルのA1~G40セルの内容が表示されたことと思います(一部変な表示になりますが、それについては次回以降で説明いたします)。

これで、任意のブックやワークシートから、自由にセルの内容を持ってくることができるようになりました。
参照先のブックをシステムファイルに設定する場合、この参照元を変更するだけで、自由に銘柄の入れ替えができるようになるわけです。

でも、銘柄を変更する度に、いちいち参照先(システムファイル)のセルの内容を書き換えていたんでは、結構大変ですよね。
エクセルには、そんな時のための便利な機能があるんです。それについては、次回以降で考えてみましょう。


PS.今朝買建てた日産ですが、早くも手仕舞いシグナル点灯です。明日の寄付きで手仕舞い売りとなります。利益か損失かは、明日の寄付き次第です。

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