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KFシステムコントローラの位置付け [KFシステムクリエイター]

以下は「KFシステムコントローラ取扱説明書」の前書きです。同説明書はまだ作成途中ですが、KFシステムコントローラの位置付けについて述べています。
システムトレードは、システム単独やましてやEAだけで、永続的に運用できるものではないと考えます。


システムトレードを実行するに当たって、システムそのものが主役となるのは、主に開発・設計の段階です。実際の運用局面に入ったら、システムは日々シグナルを発することが主な役割となり、大半の機能は利用されることがありません。

管理・運用するシステムの数が高々数個程度であれば、株価データを更新した後、システムを開いて更新すると共に、シグナルを確認すれば良いだけなのですが、その数が多くなると、システムを順次手動で開くことさえ大変になります。

そんな場合、システムを連続的に開いて更新し、保存してから閉じてくれるツールがあったら、どんなに便利でしょう。
更には、更新したシステムのシグナルや性能を一覧で表示し確認出来たなら、日々のシステム運用が劇的に簡単になることでしょう。

そのような思いによって開発してきたのが、KFシステムコントローラとそれを構成するツール群です。

資金的な理由などにより、実際に運用するシステムはそう多くはないかもしれません。しかし、運用はしないものの、様々なシステムの成績の推移を比較・確認したい場合はあるでしょう。
また、複雑なうねり取りシステムを運用する場合には、それだけで基準システムや追加システム、合成システムなど複数のシステムを、欠落なく順番通りに更新する必要があります。

システム運用面に限らず、例えばシステムのセットアップを行ったり、最適化演算を行ったりする際にも、対象銘柄やシステムの数が多くなれば、手作業で行うのは困難です。
そんな裏方的な仕事を一気に引き受けてくれるのが、KFシステムコントローラということになります。

KFシステムクリエイターは、非常に膨大な演算処理を行っているため、エクセルのマルチスレッド計算や同処理を行うと、オーバーヘッドが発生して却って処理が重くなってしまいます。
そのため、通常はそれらの機能を無効にしておく必要があります。

しかし、そうするとCPUの能力をフルに活用することが出来ません。特に最適化演算では、処理時間を削減するためにCPUパワーを最大限に活用する必要があります。
4コアCPUの場合、マルチスレッド処理を封印してしまうと、CPUは全能力の25%しか利用することが出来なくなってしまいます。

そこで考えられるのが、並列処理です。エクセルは起動する毎に空いているCPUパワーを使用する、という性質があります。
例えば4コアCPUであれば、エクセルを4つ同時起動することにより、CPU能力を100%利用することが出来るようになります。

ここで注意が必要なのは、エクセル2013より以前のバージョンでは、エクセルを起動する度に新規プロセスが使用されていたのですが、以降のバージョンでは既存プロセスが使用されるように変更されたということです。
ただし、マクロなどからエクセルを呼び出す場合は、従来同様新規プロセスが使用されるようであり、特に意識する必要はありません。

並列処理を手動で行う場合、例えばエクセルを4つ同時に起動し、それぞれにKFシステムクリエイターで作成した異なるシステムを開き、最適化演算等の処理を個々に行う必要があります。
それぞれのオペレーションページから「最適化演算」ボタンを押し、演算条件を設定した後、順次演算を実行します。

時系列分析には、通常、1システム当たり数時間掛かりますが、基準システム18種類を全て分析する場合、4コアCPUを用いたとして、4回の4並列演算と、1回の2並列演算が必要になります。
手動でそれらを行う場合、並列演算の準備処理に加え、分析完了後に次のシステムを開き、連続して演算を行うことになります。

複数のパソコンがあれば、処理を各パソコンに分散することにより、連続処理の部分の負荷を軽減することが出来ますが、分析銘柄数が増えると、それも難しくなってしまいます。
特に、分析が深夜に及んでしまう場合には、夜中に起きてシステムを入れ替え、分析を継続する必要が生じるかもしれません。

それらを全て自動化するために、KFシステムコントローラには、連続実行ツールと並列実行ツールが備わっています。
連続実行ツールは、ワークシートに記載された順番に、ブックのマクロ処理を実行します。また、並列実行ツールは、ワークシートに記載されたブックを、別々のプロセスのエクセルで開き、マクロ処理を実行します。

例えば、連続実行ツールにセットアップツールと並列実行ツールを記載して、セットアップツールには18種類の基準システムのセットアップ条件を、並列実行ツールには4つのシステム最適化ツールを記述すれば、セットアップを実行した後、最適化演算を並列実行する処理が自動化出来ます。

もちろん、各条件は事前にシート上で設定しておく必要がありますが、手動で都度設定することを考えれば、遥かに効率的です。

なお、セットアップツールやシステム最適化ツールは、システム上におけるダイアログでの条件設定を、各ツールのワークシート上に予め記述しておく必要があるため、専用のワークシートとなっています。
単純に、KFシステムクリエイター上のマクロを呼び出して、実行できるわけではありません。

これらのツールの在り方や記述方法については、今後、改善の余地があるかもしれません。

KFシステムコントローラでは、システム運用に欠かせない上記のツール群の他に、システム運用とは直接的な関わりのないユーティリティツール群も有しています。
これらは、システム開発に際して参考となる情報をもたらしてくれます。

以上のように、KFシステムコントローラは、KFシステムクリエイターを効率的に運用するために必要不可欠な存在であり、KFシステムクリエイターを包含する巨大なツール群です。
これらのツール群を駆使することにより、効果的かつ効率的なシステム開発~運用が可能となります。

これはKFシステムクリエイターの重要な機能の一つであり、他のシステムやEA等ではけして真似のできない特長となっています。
KFシステムクリエイター及びKFシステムコントローラが、皆様のトレードのお役に立てることを、強く願っています。

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