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システム寿命の簡易判定法 [KFシステムクリエイター]

システムトレードにおいて、システムがいつまで機能するのか、どの時点で機能を停止したのかを判断することは、非常に重要です。
KFシステムクリエイターでは、最適パラメータが変化しない限りシステムは機能し続ける、という立場であり、補助的に資産カーブの管理限界を設け判断材料としています。

すなわち、KFシステムクリエイターにおける機能停止判断は、最適パラメータが変化し、かつ資産カーブが管理限界を割り込んでいる、ということになります(注:以前は管理限界のみで判断していました)。
これら2つの判断材料の内、いずれか一方のみが生じた場合は、「要注意」として経過を観察します。

さて、資産カーブが管理限界を割り込むかどうかは、KFシステムクリエイターの標準機能として既に備わっているので、日々のシステム更新の際に、その項目を確認するだけです。
一方、最適パラメータが変化したかどうかについては、厳密な判定に時間が掛かるため、日々確認することは現実的ではありません。

少なくとも、資産カーブが管理限界を割り込んだ段階で最適化演算もしくは時系列分析を行い、最適パラメータが変化していないかどうかを確認する必要はあります。
ただ、そこで変化していることが確認できれば、システムを停止すればよいだけなのですが、もしも変化していない場合は、その後継続的に変化の有無を確認する必要が生じます。

ここで、システム設計~運用時点に遡って考えてみます。

通常、システム設計においては時系列分析を行い、最適パラメータが直近において安定していることを確認した上で、運用を開始します。
時系列分析では、最適パラメータであるメインピークの他に、次期最適パラメータ候補とでも言うべきセカンドピーク(セカンドパラメータ)を求めることが出来ます。

すなわち、最適パラメータとセカンドパラメータにおける最適化対象指標の値を比較し、セカンドパラメータにおける値が最適パラメータにおける値を上回ったならば、少なくともその時点で最適パラメータの値が変化したと判断できます。

この方法の最大のメリットは、判定において最適パラメータとセカンドパラメータの2つのみを比較すればよく、最適化演算などと比べて時間がほとんど掛からないということです。
日々のデータ更新時にこの判定を追加すれば、容易に日々の機能判定確認が行えます。

もちろん、セカンドパラメータが次期最適パラメータとなるかどうかは確実ではありません。そのため、この判定法は絶対ではありません。
ただ、少なくとも簡易的な判定法としては、十分実用的であると考えます。

システム運用を継続する上で、定期的な最適化演算や時系列分析は欠かせません。ただ、その間隙を埋める手法として、上記判定法は極めて有効なのではないかと考えます。

実際のシステム運用場面においては、次の方法でシステム管理を行うとよいでしょう。

①資産カーブが管理限界を下回った段階で、時系列分析を行います。

②時系列分析の結果、最適パラメータが運用開始時から変化していたら、システムを停止します。

③最適パラメータに変化がなかった場合は、以降、その時点の最適パラメータとセカンドパラメータにおける最適化対象指標の値を、日々比較します。

④最適パラメータにおける最適化対象指標の値が、セカンドパラメータにおける同値を下回ったら、システムを停止します。

なお、セカンドパラメータが次期最適パラメータかどうかの目星を付けるために、最適化演算におけるテーブル演算を実行し、分布を3Dチャート化して確認してもよいかもしれません。
テーブル演算ならば数分程度で完了しますので、作業負荷はそれほど掛かりません。

最適パラメータとセカンドパラメータとの比較による判定法は、データ更新マクロに追加することも検討しています。
課題は、時系列分析の有無による取り扱いや、判定結果をサマリーページにどうやって反映するか等ですが、追々考えて行こうと思います。

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