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2020年システム成績(2020年4月24日時点) [システムトレード]

昨年9月半ば過ぎから今年の2月末まで、約90銘柄でシステム時系列分析を行い、各銘柄毎に最良と考えた1システム(一部銘柄は2システム)を抽出し、ココナラのポートフォリオに掲載してきました。
それらのシステムを、今年の初めから仮想的に運用した結果をまとめましたので報告いたします。

なお、分析した銘柄やシステムにつきましては、3月24日の記事やココナラのポートフォリオをご確認ください。

今回の検討においては、約6割の銘柄の分析は昨年中に完了しており、従って年初からの仮想運用においては完全なフォワードテストとなっています。
また、それ以外の銘柄においても、少なくとも3月以降は完全に無作為です。

システム成績は、昨年末引け時点でのシグナルに基づき、年初の寄付きから売買を開始した場合の、4月24日までの単利ベースでの資産増減率としています。
なお、昨年末からのポジション持越しの場合は、シグナルが生じるまで昨年末比の評価損益推移となります。

下図は、全90システムの資産増減率推移と、全体、順張り系、逆張り系、オシレータ系、その他の各平均及び、日経平均株価推移、検討に用いた全銘柄の平均株価推移を示しています。
細線が個別推移、太線が各平均推移であり、個別推移の色は各平均推移の色と同一です。

システム成績200426a.png

全体的な傾向として、赤の順張り系はプラス方向に、青の逆張り系はマイナス方向に分布が集中しています。また、3月半ば以降は資産増減率推移が平坦化しています。
これは、株価が方向感のない動きに収斂していることと無関係ではありません。

この図だけでは、平均的な動きが分かりにくいので、各平均推移のみを下図に示します。

システム成績200426b.png

日経平均株価は年初から2月半ば過ぎまで値動きに乏しく、その間のレンジは5%にも届きません。しかし、2月終盤に急落し始めると、1か月で約30%も暴落しました。
その後、マイナス20%前後まで急激に戻すも、未だその水準付近に留まっています。

また、今回のシステムに用いた全銘柄の平均は、日経平均株価よりも概ね5%ポイントほど低く推移しています。

一方、システムの資産増減率は、全体的に日経平均株価の推移を上回っています。全平均では5%近い水準を維持しており、最も悪い逆張り系でも、日経平均株価よりも5%ポイント以上高い水準にあります。
順張り系は急落時に資産増減率が大きく上昇しましたが、その後はやや崩れています。これは、順張り系のパラメータが比較的長期であり、株価反発の影響を未だ取り込み切れていないためと考えられます。

株価推移の影響をあまり受けずに上昇基調を続けているのは、裏デイトレに代表されるその他システムですが、これは、株価の日差とギャップという、その銘柄独自の構造的な要因に帰しているためだと思われます。

オシレータ系の場合は、順張り系と逆張り系の切り分けが難しいことから一緒くたにしてあり、その結果、資産増減率推移は順張り系と逆張り系との合成のようになっています。
実際の運用場面においては、そのシステムが順張り系なのか逆張り系なのかを、早期に判断する必要がありそうです。

以上、昨秋以降分析してきたシステムの資産増減率推移について、簡単ではありますが報告いたしました。
システムトレードのようなアクティブ運用に関しては、市場平均に勝てないとか、仮に市場平均に勝っても運用コストが高いとか、ネガティブなご意見が多い時期もありました。

しかし、最近になって手数料無料化の動きが広がり、一部の証券会社では実際に信用取引の売買手数料が無料化されています。
信用金利の低下も進んでおり、システムトレードに掛かる費用は、驚くほど安くなりました。

従来はトレード毎に売買手数料が掛かったため、いくら優れたシステムが出来ても、売買手数料を考慮するとエッジがなくなりことが多々ありましたが、現在はエッジを残すことができます。
信用金利は依然掛かりますが、それは年当たり運用資産から一律2~3%を差し引けば良いだけです。年間期待利益率が20%程度以上あれば、ほとんど気にならない水準です。

株価の先行きが読めない、以前のような上昇が期待できない、取引コストの低下が進んでいる、こんな時代だからこそ、システムトレードの有用性は以前にも増して向上しているのではないかと思います。

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