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ツキの法則 [雑感]

先日、以下の書籍を購入しました。これは初版は2年ほど前なのですが、何故か今まで目にしたことがなく、書店で目にして迷わず購入しました。
購入したのは昨年末発行の第2刷でしたが、この手のムックが重版になるということは、それなりに売れているということでしょう。

図解 ツキの法則

図解 ツキの法則

  • 作者: 谷岡 一郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 2008/02/21
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


本書は著者の谷岡氏が1997年に出版した同名の新書の内容を、分かりやすく図表で解説したものなのですが、内容は削減されているものの、一般の人にも非常に分かりやすくなっています。
10年以上もの時を経て、新たにムックとして出版されたわけですが、これも時代を反映してということなのでしょうか。

ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)

ツキの法則―「賭け方」と「勝敗」の科学 (PHP新書)

  • 作者: 谷岡 一郎
  • 出版社/メーカー: PHP研究所
  • 発売日: 1997/07
  • メディア: 新書


内容は、主にギャンブルの必勝法や必敗法に関するものなのですが、その考え方は、株式投資にも大いに参考になります。
まあ、マネーマネジメントに詳しい人にとっては、当たり前の内容かもしれません。

ただ、非常に分かりやすく順序だって丁寧に解説されているため、マネーマネジメントに関する自分の知識や考えを再確認するには、非常に良い参考書です。
特に、確実に負ける方法については、分かっていてもついついやってしまいがちな内容となっています。

よく行動経済学で出される例題の類として、①確実に1万円もらう、と、②60%の確率で2万円もらう、のどちらを選択するべきか、というものがあります。
行動経済学では、②の方が期待値が高いため合理的であるが、普通の人は①を選んでしまいがちだ、などと解説されているかと思います。

以前のコラムでも指摘しましたが、私はこの考えに反対です。その理由につきましては、その時も述べたと思いますが、本書を読めば非常によく分かるのではないかと思います。
ただし、上記のような選択が1回こっきりではなく、今後、何回も続くものということを前提とします。

ギャンブルを例に挙げるまでもなく、上記のような選択の場面は結構頻繁に起こり得ます。すなわち、人生においての行動指針を考えるに当たって、はたして行動経済学で推奨される②の選択が、本当に良いのかどうかという点に関しては、私は大いに疑問に思っています。

結論から言いますと、期待値が正の時は、可能な限り分散を小さくするべきであり、逆に期待値が負の時は、可能な限り分散を大きくするべき、ということです。
そうすれば、大数の法則によって、トータルとしてより継続的に収益を上げ続ける可能性が大きくなります。

システムトレードは、完全にそのような考え方の上に成り立っています。すなわち、期待値をプラスにした状態で、いかに分散を小さくするかということです。
当たり前ですが、この場合、期待値が負だから分散の大きなシステムを運用する、などということはありません。期待値が負という選択肢は、最初からないのです。

ちなみに、例題で②の代わりに、③50%の確率で10万円もらう、だったらどうでしょう?もちろん、迷わず③を選択します。
まあ、①が定期預金、③が株式投資といったところでしょうか。でも、それでも①を選択する人が結構多いんですけどね。

一方、④0.001%の確率で1億円もらう、だったらどうでしょう?結構多くの人が、④に飛付くかもしれません。
言うまでもなく、これは宝くじのようなものです。

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