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最良のポジション [システムトレード]

このところ、方向感の掴みにくい相場が続いています。例えば、先週末時点の日経平均株価を見ますと、25日移動平均を上にブレイクしたとして買いを入れる作戦も考えられましたし、あるいは上値の重さを感じて売りを入れる作戦も考えられました。

結果的には、今日は大幅下落となったため売りが正解だったわけですが、もちろんそんなことは、今日になってみないと分からなかったことです。
ただし、結果的にはほぼ大陰線で引けていますので、先週末に買建をした場合でも、早い段階で損切り手仕舞いし、損失を最小限に抑えられたかもしれません。

以上は裁量取引の場合ですが、もちろんこれはシステムトレードの場合でも事情は全く同じです。順張り系のシステムであれば、先週末時点で買いシグナルが出たかもしれませんし、逆張り系のシステムであれば売りシグナルが出たかもしれません。

すなわち、短期的に見た場合、その時点でどのようなシステムを運用していたかによって、その後の結果は大きく異なって来るわけです。
もちろん、システムは長期的視点で運用するものですし、数回のトレードで損失を被ることがあっても、長期的に収益が上がっていれば問題ありません。

しかし、そうは言いましても、今日のような大幅な株価下落で損失を被ることは、出来れば避けたいところです。
でも、運用しているシステムによって、利益にも損失にもなるという現実は避けようがないかのように思えます。

もしも機会損失を問わないのであれば、すなわち、「売り建てていれば大幅な利益になっていたのに」などという考えを捨てても良いのであれば、上記のような矛盾を回避することは可能です。
それは、そのような不透明な局面では売買しない、言い換えれば、キャッシュポジションを持つということです。

株価が上昇する可能性と下落する可能性が半々であるならば、あえてポジションを持つ必要はありません。
想定する上昇幅と下落幅が同じであるならば、そのような時に玉を建てても、期待値は"0"でしかありません。

当たり前ですが、キャッシュポジションの期待値(というか確定値)は"0"です。同じ"0"なら、何もしない方が余計な経費(手数料)も掛かりませんし、心理的にも安心できます。
ただし、確実に機会損失は発生しますので、強欲な人は逆に心理的に不安定になるかもしれません。

しかし、株価が上昇する可能性と下落する可能性とが半々である、などとは、どのように判断すれば良いのでしょうか?
裁量の場合は、かなり主観的な判断に成らざるを得ないでしょう。

そうすると、大抵の人は欲が頭をもたげて、どちらかのポジションを取ってしまうことになるかもしれません。
それが外れれば実損失を出し、当れば慢心してしまいます。

それでは私たちはいったいどうしたら良いのでしょう?精神を鍛えて、余計なトレードはしないようにするしかないのでしょうか?
あるいは、損益の可能性を客観的に判断する方法を考えて、それを実践するべきでしょうか。

実は、後者の方法の一つが、システムトレードということになります。ただし、単一システムのトレードでは、冒頭に述べましたように、二者択一の局面を回避することはできません。
もう答えは明白ですね。同一銘柄に対する複数のシステムを同時運用すれば良いのです。すなわち、合成システムの運用です。

もしも明確にキャッシュポジションを設けるのであれば、2つのシステムの場合であれば合成比率を50%対50%にするか、3つのシステムの場合であれば50%対25%対25%にするか、4つのシステムの場合であれば25%対25%対25%対25%にすればいいわけです。

それらの合成システムの元のシステムが良く機能していれば、確率的に上にも下にも行くような局面においては、キャッシュポジションを指示する可能性が高くなるでしょう。
システムトレードは本来、確率的に最も確からしい売買を行なうための手法です。それらを合成することで、損益の可能性を客観的に判定して最良のポジションを持つということになるわけです。

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