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システム運用後資産推移事例 [システムトレード]

システム改定作業は、残すところマクロの修正のみとなりました。システム体系が従来から大きく変更になったこともあり、マクロの修正および確認に今しばらく時間が掛かりそうです。
ただ、システムそのものは完成していますので、今日はその結果の一部をご紹介したいと思います。

今回の改定の最大の目的は、処理速度の高速化だったわけですが、それ以外にも機能面において、システム運用形態の選択が可能となりました。
また、従来は参考値程度だった運用後元利計(運用後資産推移)を、厳密に求めるようにいたしました。

その結果、従来システムでは得ることが難しかった運用開始後の資産推移を、容易に確認できるようになりました。
以下において、トヨタ自動車のRSI2システム(逆張り系)における運用後損益推移を示していきます。

トヨタ自動車RSI2システムを2007年末時点で最適化し、想定元本100万円、レバレッジ1倍で2008年初めから今日まで運用を続けてきたとすると、複利運用と単利運用の運用後資産推移は下図のようになります。
システムトレード_資産推移_7203_324g01複利01a.jpg
システムトレード_資産推移_7203_324g01単利01a.jpg
この例では、今日までの1年強で、元本が複利で1.75倍、単利で1.63倍に増加しています。
ご存知のように、トヨタ自動車の株価はこの1年で半分ほどになりましたが、RSI2システムでは逆に大幅な増益となっています。

ただし、買いトレードでは一時30%以上のドローダウンに見舞われ、直近でようやくトントンに戻すのが精一杯でした。
利益のほとんどは売りトレードによるものであり、買いトレードの不調を補っています。

また、昨年前半は全く利益が上がらない状態が続きましたが、後半に入って売りトレードが機能しだし、ドテン運用でも利益が上がってきています。
ただ、リーマンショックに端を発する10月の株価急落局面では、大幅なドローダウンに見舞われました。

一時は複利運用で10%を超える損失に陥りましたが、その後は急激に回復して現在に至っています。ちなみに、単利運用では若干の損失に留まっています。
その間、株価は下落の一途でしたが、売りトレードは元より、買いトレードでも利益が上がっているのは興味深いことです。

この例では、複利運用のほうが単利運用よりも利益が大きいわけですが、そのような場合には、1倍を超えるレバレッジを掛けることで、利益の増加率を高めることができます。
下図は、レバレッジ2倍、想定元本50万円の場合の運用後資産推移です。当初運用資金は、上例と同じ100万円ということになります。
システムトレード_資産推移_7203_324g01複利02a.jpg
この例では、元本50万円に対し、直近の資産は2.67倍にも達しています。複利運用+レバレッジの威力がお分かりいただけるものと思います。
その一方で、途中、極めて大きなドローダウンに見舞われ、一時は運用資産が元本の半分にまで減少しました。

これは運用を継続できるギリギリのラインではないかと思います。実際、レバレッジが3倍になると、様相は様変わりします。
下図は、レバレッジ3倍、想定元本100/3万円(33.3・・・万円)とした場合です。
システムトレード_資産推移_7203_324g01複利03a.jpg
直近資産残高が元本の3.5倍ほどに達していますが、これは絵に描いた餅です。そう、昨年10月のドローダウンで資産が0を下回っています。
すなわち、レバレッジ3倍で運用していたら、この時点で元本を全て失っていたことになります。

逆に言えば、昨年10月末から高レバレッジでこのシステムの運用を始めていたなら、今頃は信じられないくらいの資産残高になっていたことになりますが、それこそ絵に描いた餅以外の何物でもありません。

ちなみに、これらの例では手数料を考慮していませんが、一株当り売買手数料を5円、信用金利を買い方3%、売り方1%とした場合、レバレッジ1倍、想定元本100万円の複利運用では、次図のようになります。
システムトレード_資産推移_7203_324g01複利01b.jpg
直近資産残高は元本の1.59倍ほどになり、手数料なしの1.75倍よりは若干落ちましたが、それでも大幅な資産増加となっています。
もちろん、途中のドローダウンは、それなりにきつくなっています。

以上、改定システムから得られる結果について述べてきました。これらの結果は、システムへの数値設定により、直ちに得ることができます。
また、運用開始日も全く任意に設定することが可能です。

なお、昨年末時点の最適化は完全に自動で行われ、客観的にパラメータを決定しています。もちろん、最適化を行なう期間も、自由に設定することができます。
上例では、2007年末時点で最適化を行い、2008年初めから運用開始するという設定にしています。

このRSI2システムはかなり良く機能したものに違いありませんが、他のシステム(順張り、逆張り2等)でも、市場成績よりは十分に良い結果を示しています。
また、追加システムを適用すれば、さらに良い結果を示す場合があるかもしれません。

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