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運用資産推移を求めるには [システムトレード]

1月6日のコラムで、複利運用時の資産推移の求め方について述べましたが、トレーディングシステムにおいて、運用資産推移を求めるには、いくつかの場合に分けて考える必要があります。
もっとも簡単な寄付き売買システムにおいても、実は6通りもの場合分けが必要になります。

本題に入る前に、まずはシステムの概要についてご説明しておかなければなりません。

トレーディングシステムにおいて、十分な期間のバックテストの後、実際に運用を開始するものとします。その際、その後の資産がどのように推移するかは、重大な関心事です。
実運用後の資産推移については、別途管理シートを作成してもいいのですが、その場合は、完全に結果としての推移しか求める事ができません。

例えば、過去のある時期から運用を開始したと仮定して、それ以降、現在までの運用資産がどうなったかをシミュレーションすることはできないわけです。
そのような機能を実現するためには、あらかじめトレーディングシステムに組み込んでおかなければなりません。

そうすると、システムには運用開始日を設定して、それ以降の資産推移を求めていく機能が必要となります。
しかしその後の資産推移は、システムをどのように運用していくかによって、大きく異なったものとなってしまいます。

すなわち、そこには単なるシミュレーションマシンとしてのトレーディングシステムだけではなく、実運用に即したマネーマネジメント機能を有するシステムの必要性があるわけです。
そのためには、どのようなシステムで、いつから、どれだけの資金で、どんな運用形態で、レバレッジをどれくらいにして、どんな手数料形態で、運用するかを決めてやらなければなりません。

そして、それらの全ての組み合わせに対して、その後の資産推移を求めなければならないわけです。しかも、それは基本的な定数以外はすべて数式で表現しなければなりません。
そうやって初めて、過去に遡って資産推移をシミュレートできることになります。その結果、例えばそのシステムにはどのような運用形態が適しているか等を決定する事ができるようになります。

さて、これらを決定するためには、寄付き売買のシステムでも、6通りの場合分けが必要になると述べました。
それは、運用開始日とシグナルのタイミングで決まります。

例えば、シグナルが買いもしくは買いHOLD中に運用開始となった場合は、運用開始日に手数料が掛かると共に、その日の損益は始値と終値の差となりますが、運用開始日以降ではHOLDが続く限り手数料はかからず、その日の損益は終値と前日終値の差となります。
このように、損益や手数料の違いを場合分けしていくと、全部で6通りになるわけです。

これらをIF関数でネストしていくと、訳が分からなくなってしまいます。もちろん、それは不可能ではありませんが、少なくとも私には無理でした。
そこで、IF関数の線形結合を用いる事になります。

すなわち、各条件を一つのIF関数で完結させ、それらの和を取るわけです。それらは全部で6通りしかないわけですから、条件を満たしたら損益を計算し、満たさなかったら"0"としてやれば、それらの和は必ず、ある一つの条件の場合を示す事になります。

そうすることで、各条件毎に手数料や損益の設定をしてやれば良く、無用な混乱を回避する事ができます。
例えば、手数料はそれが必要となる条件の場合だけ考慮すればいいわけです。

昨年末から、複利運用時の資産推移計算で苦しんでいましたが、上記の方法により、ようやく問題を解決する事ができました。
残すは単利運用時の資産推移計算のみですが、こちらは計算用の列を使わない予定のため、単株運用時同様、かなり複雑な処理になるかもしれません。


PS.デュアルコアマシンのHDDを入れ替えてから、動作音が気になるようになっていましたが、その原因が分かりました。
どうやら、CPUクーラーのファンにケーブルが接触していたようです。ケーブルとファンの隙間を調整したら、異音が生じなくなりました。

以前確認した時は、CPUの温度があまり上昇せずにファンが回転していなかったため、気が付きませんでした。怪しい箇所は分かっていたのですから、もっと念入りに調べればよかったと思います。
まあ、何にせよ、現在は非常に静かで快適です。そのため、今度はVAIOのファンの音が気になり出しました。これでは切りがありませんね。

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