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トレーディングシステムの最適レバレッジ(補足) [システムトレード]

今週のコラムのように、複雑な複利計算を行っていくと、時々訳が判らなくなってしまうことがあります。そのため、一見「パラドックスか?」と思えるような現象に出くわすのですが、そんな時は、一つ一つ丁寧にノートなどに書き記していくと、理解が容易になります。

例えば、レバレッジなしの通常の複利運用の場合は、ノートの1列目にトレードNo.、2列目にトレード資金、3列目にトレード損益率、4列目にトレード損益を記入するようにし、トレード順に以降の行に数字を記入していきます。

その際、トレード資金は、直前トレードのトレード資金に、直前トレードのトレード損益を加えた額になります。
もちろん、損益がマイナスならば、次のトレード資金は減少します。また、トレード損益は、トレード資金にトレード損益率を掛けた額となります。

このように、順を追って一つ一つ計算していけば、混乱することなく複利運用による資金推移を把握することができます。
また、トレード資金を仕掛け時の株価で割ってやれば、運用建て玉数(ポジションサイズ)が分かります。

これらは、ノートへの記帳として説明していますが、これをそっくりそのままエクセルシートに持っていけば、エクセルで自動的に計算を行うことができます。

次に、レバレッジを掛けた運用ですが、これも同様にして計算できます。ただし、この場合は、トレード資金の次の列に借入金(あくまで帳簿上です)、その次の列に資金合計額の欄を設けます。
それ以降の列には、トレード損益率とトレード損益を入力していきます。

トレード資金は、レバレッジなしの場合と同様に、直前のトレード損益を直前のトレード資金に加えます。最初のトレードの場合は、当初運用資金をそのまま記入します。
そして、借入金の欄に、トレード資金に(レバレッジ-1)を掛けた額を記入します。

次に、資金合計額の欄に、トレード資金と借入金の合計額を記入します。これが、実際の運用額となります。その時の株価で割れば、ポジションサイズが求まります。
そして、その実運用額に損益率を掛ければ、そのトレードの損益額が求まります。

ここで注意しなければいけないのは、上記の損益率にはレバレッジを掛けない、ということです。レバレッジの分は実運用額で考慮されていますので、損益率にはあくまでレバレッジなしの場合の損益率を用います。
ただし、損益額は実運用額が増えた分、レバレッジの効いた大きな額となります。

そして、その損益額を次のトレード資金に加味して、そのトレード資金に基づいた借入金を算出し、それらの合計額を次回トレード資金とします。
このように順を追って計算していけば、混乱することはないと思います。

もちろん、レバレッジ運用をトレーディングシステムで設定する場合は、単純に日々の損益額をレバレッジ倍してやっても、同じ結果が得られます。
計算量からすれば、その方が簡単であり、システムへの負荷も少ないでしょう。

ただ、レバレッジ運用について十分に理解していないと、余計な混乱を招き、適切なポジションサイジングを行うことが難しくなります。
上述しましたように、基本に忠実に、順を追って計算すれば、理解も容易なのではないかと思います。

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