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いかにしてツキと付き合うか? [雑感]

今日の読売新聞朝刊の1面に掲載されていた編集手帳で、興味深い話題を見つけた。株式投資における「見せ玉」の問題だ。
同紙によると、「見せ玉は売買注文全体の4割に達する」とのことだ。「見せ玉」には様々な弊害があるため、証券界では「注文の変更や取り消しに対しキャンセル料を取ろう」との声が聞こえてくる、とのこと。

キャンセル料云々はともかくとして、見せ玉が4割も占めているとは、正直驚いた。しかも、見せ玉というからには、板で確認できる上下5本値以内に入っているわけであり、この内の4割が、ダマシということになる。
裏デイトレのように、場中の板情報は一切関係ない手法の場合は問題にならないが、通常のデイトレーダーのように、場中、板情報を頼りに売買を行なう人々にとっては、まさに騙し合いの世界となり、一瞬たりとも気が抜けない。ちょっと目を離した隙に、それまであった巨大な板が消失し、思惑と逆方向に株価が動くなんてことは、日常茶飯事なのだろう。

純粋な裏デイトレでは気にすることがない板情報も、残業や早出を行なうと、たちまち通常のデイトレと同様に胃が痛くなる存在になる。
一時期、裏デイトレで残業や早出を繰り返していたことがあり、毎日、気が休まることがなかった。そんな中、板情報に翻弄され、完全にツキに見放されていた時期があった。残業や早出をすれば損失を被り、かと言って、ルール遵守で臨めば大陽線に見舞われ、機会損失が増大する。

さて、では一体ツキがないとはどういうことだろうか?

一例として、何をやるにも全てが裏目に出てしまうということがある。特に株式投資に関しては、その傾向が顕著であるように見える。

例えば、収益が思ったように上がらない時に、より大きな収益を上げようと、それまで守ってきたルールを破ってしまう。それは結果的に大失敗となり、ルール無視を反省し、自らに罰則としてルール遵守を徹底させる。
これは、多くの賢明な投資家が取る行動である。そのこと自体は悪いことではない。

しかし、ツキは非情である。

このような場合は大概、ルールを遵守することによって、普通なら間違いなく収益チャンスであると考える相場環境においても行動を制限し、そのチャンスを見す見す見逃してしまう。そしてまた、ツイてない時に限ってルール遵守の徹底を決めたその期間内に、そのような大きな収益チャンスが頻繁に訪れることになる。
その時はルール遵守に凝り固まってしまい、見す見すそのチャンスを逃してしまう。そして、服喪期間が終了するや否や、一見収益チャンスに見える状況にルールを逸脱して参入し、再び手痛い損失を被るのである。

では、どうすればよいのか?

ルール遵守を決めて、収益チャンスを逃してしまった場合は、相当な期間、例えば収益が明らかに上向いてくるまで、ルール遵守を継続することである。その間、いくつかの収益チャンスを逃すかもしれない。また、目標利益に達せずに、厳しい財務状況に陥るかもしれない。しかし、それを耐え忍ばなければ、その苦境から脱することは出来ないように思える。

結果論的に収益チャンスを逃してしまったとしても、もし自分がその収益チャンスを得るような行動(例えば寄付きでの売り見送り(残業)やルール外のHOLD)を取っていたら、果たして収益を上げることができただろうか?

科学的にはイエスかもしれない。

しかし、ツイない時に収益を上げられるわけないと考えれば、自分がそのような行動を取ったとたんに株価は下落し、大きな損失を被っていたかもしれない。ツキの神様が私の投資行動を観察し、逆に動くように市場操作している可能性だって否定できないのだ。

もう一方の考え方としては、仮にルールを無視して損失を被ったとしても、一切気にせず罰則も一切設けないことだ。これは、賢明な投資家からすれば許されない行為のように思える。

しかし、ツキを逃す原因は自分の気持ちにあり、失敗をしたことが気持ちに動揺を与え、その結果ツキを逃してしまうことは、素直に受け入れられる論理である。そう考えれば、ルール遵守などという罰則を設けずに、気持ちを新たにして次の相場に臨むことは、極めて合理的な考え方である。
何にせよ、失敗にくよくよせず、機会損失はたまたま相場を休んでいたからしようがないくらいの気持ちでいた方が、はるかに早く苦境から脱出できるのかもしれない。

現在の私は、徹底してシステム遵守を決め込んでいる。早出や残業は一切しない。

上述したように、以前、早出や残業で痛い目に合ったというのも理由の一つだが、何よりも、ツキの波を揺るがしたくない、という気持ちが強い。
日経平均がギャップアップして始まったのに、投資銘柄がギャップダウンして始まる、なんてことはよくある。その後、大陽線となり、悔しい思いをすることも確かにある。
しかし、ツキの波を荒らさないようにしていれば、いつかきっと、その逆の結果が生じるはずである。

少なくとも、大きな損失を被らなければ、いつかは利益がついてくると考えればよいだろう。周りは周り、自分は自分である。今は周りが収益を上げていたとしても、いずれはその収益は自分に転がり込んでくるものだ。


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