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システムトレード小技集 [システムトレード]

実際に投資システムを作成してみると、ちょっとした工夫でロバスト性や効率がアップすることがある。今回は、そのような小技をいくつか紹介しようと思う。

通常、投資システムを作成する時には、いくつかの指標を組み合わせて、売買判断を行なうことになる。完全な裏デイトレの場合は、全く指標を使わず、完全に一意に売買行動が決定するのだが、よりロバスト性や効率を高めるためには、何らかの「加工」が必要となる。

通常、複数の指標で売買判断を行なう場合、それぞれの指標の出すサインを”AND”で括ることが多いであろう。すなわち、より厳しい条件を課すことで、勝率を高め、無駄な売買を除外しようという試みである。

しかし、この試みは、売買機会を減少させ、かえって投資効率を低くする場合がある。特に裏デイトレを基本としたシステムでは、ベースとなる裏デイトレのみで十分な収益が上がる構造となっているため、売買機会を減少させることはかえって収益を減少させることになることが多い。
むしろ、いくつかの指標を”OR”で括ることにより、裏デイトレの長所を生かした投資システムを構築できる可能性がある。

次に、”ドテン”のサインを出す際には、そのタイミングに十分注意しなければならない。
例えば、システムとして、寄付きまたは大引けで手仕舞いすると同時にドテンで反対玉を建てる、などということが起きてしまう場合がある。しかし、限られた資金枠の中では手仕舞いと同時に反対玉を建てることは不可能である。うっかりすると、この事実に気付かずに高効率なシステムが出来たとぬか喜びしてしまうことになる。実際の効率は、その半分しかないのだ。
手仕舞いと玉を建てる行為の間には、少なくとも数分間の時間が必要となる。そのことを十分考慮した上で、システムを構築しなければならない。

テクニカル分析に明るい人なら、株価の上昇基調と下降基調とで、その振る舞いが異なることに気が付いていることだろう。しかし、投資システムを作成する場合、上昇時用の買い専用システムと下降時用の売り専門システムとに分けて運用する人はいるだろうか?その場合、買い売り両方の玉が建ってしまう場合が起こりえるため、資金を買い建て用と売り建て用とに2分しておく必要があるのだろうか?

そんなことはない。買いと売りを同時に建てるということは、何もしていないということである。したがって、買いと売りのシステムを融合して、両方ともサインが出ない時は何もせず、買いサインのみが出たら買い建て、売りサインのみが出たら売り建て、両方ともサインが出たら手仕舞いすればよい。そうすれば、資金を余分に寝かせておく必要がなくなり、効率よく資産運用ができることになる。

最後に裏デイトレの注意点をひとつ。

実は、裏デイトレの資産カーブには数箇所、嘘の部分がある。それは、権利落ち日の部分。この日は翌日と合わせて2日で1日分の資金しか動かせないため、システム的には資金不足が起こってしまう。
その日が丁度HOLD中かExit中であれば問題はないのだが、裏デイトレの真っ最中だと、2日間の中で手仕舞いのタイミングと玉を建てるタイミングとを選択しなければならない。あらかじめ、権利落ち日は売買しない、玉を半分に分けて売買する、等のルールを作っておけばよいのだが、現状は年に2回の権利落ち日の売買は裁量となっている。
まあ、年間成績に与える影響はそんなに大きくないので、今のところ特に気にしていない。


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